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政務調査費に領収書の添付を義務づける条例改正案の提案理由の説明

二〇〇七年三月九日 植木こうじ(中野区選出)

 ただいま上程されました議員提出議案「東京都政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例」について提案理由の説明をおこないます。
 改正案は、政務調査費の使途にかかわる透明性を確保するために、条例第十条第一項に、「当該調査費の支出を証する書類を添付」することを明記し、いわゆる領収書等の添付を義務づけるものです。
 目黒区や品川区など各地で相次ぐ政務調査費の不正支出問題が大きな政治問題になり、東京二三区のすべての議会で領収書添付を義務づける条例改正が実現することになりました。
 東京都議会の政調費の交付額は、全国最高の議員一人当り月額六〇万円、全体で年間九億円、四年間で三六億円にのぼります。都議会として、領収書添付の義務化に踏み出すことは、これ以上先送りの許されない、待ったなしの緊急課題です。
 政調費の使途基準の見直しなどの「協議」を理由に、領収書添付をひきつづき先送りする議論は、都民の理解を得られるわけがありません。現在の政調費の交付に関する条例施行規程の第四条では、各会派の経理責任者は、調査費にかかわる経理帳簿、領収書等を整理、保管し、使途基準に基づき適正な執行に努めることとされています。これを公開すればいいのであり、使途基準の見直しなどをやらなければ領収書添付ができないという理屈は、公開を先延ばしにする以外の何物でもありません。
 改善するものがあれば、今後必要に応じて協議をすればよいのであり、政調費の領収書の添付は直ちに実行すべきであります。自民党、民主党、公明党は二三区の議会では領収書添付の条例改正に賛成しているではありませんか。都議会ではなぜできないのでしょうか。
 いま、「税金の使途を明らかにするべき」という都民の声は大きく広がっています。都政における税金のムダ使いが大問題になっているなかで、都議会自らが率先して税金の使い方を明らかにしなければ、都政におけるムダ使いは正せません。
 かさねて、条例改正への賛同を呼びかけて提案理由の説明を終わります。

以上