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二〇一〇年第二回定例会 代表質問 2010年6月8日
古館 和憲(板橋区選出)
知事の基本姿勢について
国民健康保険、医療費の軽減について
製造業への支援について
スポーツ振興のあり方について
築地市場の豊洲移転問題について
青少年健全育成条例の改定について
【答弁】
【再質問】
【再質問答弁】
日本共産党都議団を代表して質問します。
石原知事は所信表明で、増税を含めていかなる負担や責任の増大をも拒む風潮があるなどと言い、事あるごとに消費税増税を主張しています。これは、国や自治体の責任を棚上げし、都民にがまんをおしつけようという、驚くべき主張です。経済悪化のもとでも大企業は利益を確保し、空前の内部留保を積み上げている一方、国民、都民の賃金、所得は低下しています。非正規雇用や失業者、生活保護世帯はふえつづけているのです。商店街は消費の冷え込みにあえいでいます。
知事は、このように深刻な都民生活の現状を、どう認識しているのですか。
都民に、さらなる負担や痛みに耐えろというのは、大きなまちがいです。都民のくらし・福祉の充実や負担の軽減を都政の最優先の課題とすべきではありませんか。知事の答弁を求めます。
国民健康保険をめぐる現状は、とりわけ深刻です。
国民健康保険のおもな加入者は、年金生活の無職高齢者、不景気の直撃をうけている自営業者、そして零細企業や非正規の労働者です。加入者の所得はへりつづけているのに、保険料は毎年のように上がり、二十三区では、均等割保険料は五年間で一人あたり七千八百円も上がっています。ことしの保険料はさらに大幅値上げとなります。保険料を払いたくても払えない人がふえ、東京都の収納率は全国最低です。
こうした中で、板橋区に住んでいた二十九歳の男性は、勤めていた会社の経営不振で、月二十一万円ほどあった給料が毎月へらされ、国保料も年金保険料も払えなくなりました。そこへ督促状や催告書が送られてきて、とうとう保険証の交付ができなくなるという通知があり、資格証が届いた一カ月後に、自ら命を絶ちました。電気も切られた部屋には、国保料の督促状・催告書の束が残されていました。破りすてられた督促状もありました。最後の給料は、ひと月わずか二万五千円でした。
都内の医療関係団体が、経済的理由で手遅れになり死亡した事例調査をおこないましたが、正規の保険証をもたない三十七件のうち二十七件、七三%が、資格証も短期証ももたない「無保険」でした。
知事は、国民健康保険をめぐるこうした深刻な現状を、どう受け止めますか。
国保料を払いたくても払えない人や、短期証、資格証の人がどういう生活実態にあるのか、また「無保険」の人が都内に何人いて、どういう状況におかれているのか、都として調査する必要があると考えますが、どうですか。
少なくとも「無保険者」はなくす、これはただちに実現すべき課題ではありませんか。見解を伺います。
医療費の五〇%は保険料で負担するという、国保加入者の実態にあわない仕組みからぬけだし、高すぎる保険料を下げるため、国と都の公費負担をふやすことが必要です。お答え下さい。
医療費の窓口負担も、深刻な問題です。白血病など、がんの治療費は、患者にとって大きな負担です。抗がん剤治療をしているある女性は、病気で仕事も休みがちになり収入もへる中で、高額療養費制度を使っても年間五十万円の治療費をねん出するには、貯金を切り崩すしかないと訴えています。医療費の負担にたえきれない患者や家族の悲鳴がひろがっています。「金の切れ目が命の切れ目」という状況は、一刻も放置できません。高額療養費の上限額を緊急に引き下げる必要があると思いますが、都の認識と対応を伺います。
国全体でがん治療を無料化するのは五千億円あればできると試算されています。東京では、約五百億円で実現できる計算です。日の出町では、七十五歳以上の医療費無料化につづき、がん治療の無料化にふみだしました。都として、がん治療費の無料化、少なくとも何らかの負担軽減の検討を提案するものですが、いかがですか。
中小業者もかつてない深刻な状況に置かれています。
都内の製造業者は、この十年間に六万九千社から四万社に激減しました。そしていま、それこそ崩壊の危機とも言うべき状況に立ち至っています。わが党は今、製造業者の調査を行っています。大田区などですでに三千三百社におよぶ調査をおこない、「月に四、五日しか仕事がない」「三時で仕事をやめてバイトに行き、そのお金で家賃を出している」「単価は相手のいいなり」と、どこでも悲痛な訴えがありました。私は板橋区内のある業者から、「親子二人で経営しているが、収益が従来の半分、家賃や息子の給料で売り上げが消えてしまう」と訴えられました。知事、製造業のこうした状況をどう認識しているのですか。
所信表明で「小零細企業は、日本の可能性そのもの」と言いました。であるならば、いまこそ、中小零細の製造業者を守り、振興するための施策を抜本的に強化するべきだと考えますが、お答え下さい。
何よりも、都自身が実態をつかみ、多様な要求に即した対策を立てることが求められています。墨田区では、一斉訪問とともに、日常的に企業訪問をおこない、その実態をリアルに把握し、具体策に活かしています。都として区市町村任せにするのではなく、集積地域を中心に地元自治体と協力して悉皆調査を行い、施策に生かすべきですが、どうですか。
技術をのばして新たな成長軌道に乗せることが重要です。しかし、いま町工場の経営努力は限界を超えています。差し迫っているのは、経営を持ちこたえるようにすることです。緊急の要望となっている、家賃補助など直接補助をどうしても実施する必要があります。また、国が機械のリース代金の支払い猶予の通知をだしましたが、これが効果あるものとして実行されるようリース業界などに要請するよう求めますが、どうですか。
スポーツ振興のあり方が問われています。
知事は、東京オリンピック・パラリンピック招致委員会を国際スポーツ東京委員会に改組して、二〇二〇年オリンピック招致を見据えた活動を展開することや、スポーツ振興局の設置などを打ち出しました。
しかし私は、いま知事がなによりもやるべきことは、これまで知事が進めてきたオリンピック招致を最重点とした東京都のスポーツ振興のあり方を見直すことだと考えます。
確かにオリンピックは、国民、都民を感動させ、スポーツへの関心を高めるものです。ところが、知事がオリンピック招致の名でやってきたことは、〃国と国との戦いだ〃〃勝つためには何をやっても許される〃といわんばかりに、カネにあかした招致活動や、ビッグイベントの開催であり、オリンピックをテコに八兆円ものインフラ整備を強行することでした。だからこそ、知事のオリンピック招致は都民の批判を受け、失敗に終わったのです。いま求められていることは、オリンピック招致に再挑戦することではなく、こうしたかたよったスポーツ政策を転換することではありませんか。知事、お答え下さい。
そして都民生活の困難がこれほど深刻な今だからこそ、オリンピック以外に使えない基金四千億円を温存するのではなく、すみやかに基金の目的を変え、都民のくらしや福祉のために適切に使うことが求められていると考えますが、どうですか。
知事のかたよったスポーツ政策の陰で、スポーツ人口の裾野をひろげること、その中でも都民が気軽に使えるスポーツ施設の整備がないがしろにされてきました。東京の人口当たりの体育施設の数は、多目的運動広場も体育館も全国最下位、プールが四十六位と全国最低水準です。スポーツ愛好者は場所の確保に苦労しています。
昨年実施された「スポーツ・運動に関する世論調査」では、公共スポーツ施設に望むこととして、身近で利用できるように施設数をふやすなど、都民のためのスポーツ振興策が強い要望となっているのです。
都立スポーツ施設の増設や、区市町村のスポーツ施設整備に対する都有地の貸付を推進することはもちろん、施設整備補助の対象を国体のための競技施設以外にもひろげ、スポーツ施設の計画的な整備目標を早急につくるべきです。いかがですか。
知事が、毎年一律一〇%削減というシーリングを都民のためのスポーツ施策にかけていたことも、スポーツの裾野を広げることを妨げてきました。たとえば、子どもから高齢者までを対象としたニュースポーツやレクリエーションの大会は、一九九九年度の三千三百万円から今年度は八百七十九万円へと大幅に減らされたままです。都民の自主的なスポーツ大会のわずか数十万円という補助金もうち切られました。東京マラソンへの補助が一億円、東京大マラソン祭りに一億四百万円もつぎ込まれているのと大違いではありませんか。また、都立高校の部活動費も、十四億円から五億三千万円へと大幅に減っています。知事は、「スポーツを行うことは人権の一つである。各個人はスポーツを行う機会を与えられなければならない」とするオリンピックの根本原則をどう認識しているのですか。これでは、ないがしろにしてきたと言わざるをえないではありませんか。知事、どうですか。
私は知事に、多くの都民が願う都立スポーツ施設の利用料金の値下げを含め、いつでもどこでも、誰もが気軽に、自分のやりたいスポーツを享受できうる条件整備にこそ力をつくすことを約束していただきたい。お答え下さい。
いま知事に求められているのは、スポーツ振興の基本をゆがめてきたことへの反省と、都民本位のスポーツ振興策への抜本的転換です。それなしに、スポーツ振興局をつくるというのでは、「仏をつくって魂入れず」。都民の合意はえらないことを申し述べておくものです。
本定例会に、唐突に東京マラソンの法人化の補正予算が提案されました。最大の問題は財源です。補正予算の財源は、東京都道路整備保全公社からの寄付金十億円です。この寄付金は、都の包括外部監査で、道路整備保全公社の積立金は、道路及び駐車対策に関連する公益事業に適切に使用するよう意見が付されたことを受け、新宿駅西口広場の改修などに使ってほしいという具体的提案とともに寄付の申し出があったものです。目的を限定した「指定寄付」であり、補正予算では「交通安全施設整備費」に充当されました。しかし、それと引き替えに「交通安全施設整備費」の一般財源十億円をけずって、八億円を東京マラソン法人化の財源にあてているのです。結果として「交通安全施設整備費」は一円もふえず、公社が求めた西口広場改修などの予算は計上されていません。これでは、寄付金の目的外使用になります。また包括外部監査の意見もふみにじることになりますが、どうですか。
しかも、公社が理事会で都への寄付を決定したのは五月二十八日なのに、都が補正予算を議会に説明したのは五月十八日、正式に提案したのも二十五日です。おかしいではありませんか。なぜ公社の決定・議決前に、補正予算案に公社の寄付金を計上したのですか。そんなに急いで、なぜ、あえて今回の補正予算の財源として使わなければならなかったのですか。答弁を求めます。
築地市場の豊洲移転問題も、ひきつづき都政の焦点です。
わが党が、昨日記者会見で明らかにしたように、豊洲新市場予定地の「適用実験」なるものは、見過ごすことができない重大な問題、欠陥があります。第一に基本的な情報を一切隠して「実験」を進めていることです。
まず「中間報告」です。
都は、三月の「中間報告」で実験前の初期値を公表せずに、「無害化できることが実証された」と宣言しました。わが党の追及に対し、初期値については専門家と相談しなければ都民に説明できないからだ。説明を受けたらホームページへも出す、と答えています。ところが、いまだに公表されていません。しかも、わが党が入手した新たな開示文書によれば、「中間報告」を出す前に、五回、二十三時間に及び専門家と相談していたのです。その内容は全面墨塗りでした。なぜ隠すのですか。やましいことがなかったら、出せばいいではありませんか。答弁を求めます。
しかも、その後は専門家と電話でやりとりしているというだけで、その中身は闇の中です。専門家と相談しても、都民が納得する理由を示せないからではありませんか。
都合の悪いデータは隠し、一部の都合のよいデータのみを示して「土壌汚染対策の有効性が確認された」とした「中間報告」は、豊洲新市場予定地の用地取得を通すために都民と都議会を欺くものだったといわざるをえません。ただちに撤回すべきですが、答弁を求めます。
さらに、わが党が入手した「中間報告その二」は、初期値のみならず、すべてのデータを墨塗りにした異常なものです。いったい実験をやったか、やらなかったかさえ隠しているのです。もはや、すべての基本的な情報を隠蔽していると言わざるをえません。実験の途中経過を示すと「無害化が実証できた」とする予定の最終報告と整合性がとれなくなるからではありませんか。違うというなら、ただちにすべての情報を公開すべきです。答えて下さい。
第二に、「実験」そのものが欠陥だらけであることです。
「適用実験」の欠陥のひとつは、洗浄処理の対象物質について、仕様書では七種類であるにもかかわらず、三種類にしぼってしまったことです。都はその理由として、ヒ素が環境基準以下になれば他の四物質も基準以下になるからだと説明しています。しかし、その論拠だとした文献は、いずれも科学的根拠を示すものではありませんでした。
逆に、それらの文献は、汚染除去の困難さを述べたものばかりでした。対象物質を七種類から三種類にしぼったことが、いかに間違っていたかは明白です。どうですか。お答え下さい。
知事、いま進めている「実験」を、直ちに中止すべきです。見解を求めます。
そして、実験をやるというなら、今度こそ、まともなものに改めなければなりません。データをリアルタイムで明らかにすることはもちろん、実験現場への環境学会など専門家の立ち入りを認めることや、公開の説明会を開催するなど開かれた実験を行うことは、最低限必要です。答弁を求めます。
さらにいえば、いま都が力を注ぐべきは、都民と関係者の願いを実現するために、現在地再整備計画案を都の責任で必要な対価も支払って公募することを早急に進めることであることを、強く申し述べておくものです。
最後に青少年健全育成条例の改定についてです。
子どもの人権を踏みにじる児童ポルノの被害者を一人も出さない社会をつくるべきことは当然です。重要なことは、都の青少年行政を、青少年の心身の健やかな成長を支援する原点に立ち返らせることです。わが党は、この立場から、本条例改定案にたいしては廃案を主張してきました。改定案に反対する声は第一回定例会後も、日本漫画家協会、脚本家連盟、劇作家協会、さらに東京の二つの弁護士会や日本弁護士連合会にまでひろがっています。
知事は記者会見で、自ら提案した改定案を「精読してない」「詳細に考えていない」と発言しました。そもそも条例案は、知事の責任で出すことが地方自治法で定められているにもかかわらず、知事が精読せず詳細に考えないで提出したのでは、知事の資格がないといわざるをえません。どうですか。
そのうえ許せないことは、改定案について、「役人が文章をつくると…こういうばかなものになっちゃう」と職員を侮辱し、責任をなすりつける態度をとったことです。知事は自分の責任をどう考えているのですか。このような無責任な発言は撤回し、職員に謝罪すべきです。
改定案が、自由であるべき創作、表現活動を委縮させかねないという都民の懸念には根拠があります。「非実在青少年」を「みだりに性的対象として肯定的に描写」という規制の基準は、恣意的に運用されかねないものです。知事は、子どもの目にするところには置かないだけの話だから、表現の自由を侵すことにはならないと強調しています。
しかし、知事も会員である日本ペンクラブは声明で、まさにこの点について「青少年条例による規制は、直接的には青少年への販売や閲覧を制限するものとされるが、それが表現全体に影響を及ぼすことは明らかである」と指摘しているのです。知事は、日本ペンクラブの声明を読んだのですか。どう受け止めたのですか。
改定案では、青少年によるインターネット利用に関して、都知事が保護者に指導又は助言をおこない、資料の提出や説明を求め、調査する権限を定めています。これに対し日本弁護士連合会は、家庭教育への公権力の新たな介入の危険があると批判しています。知事は、この批判を真しに受け止めるべきです。知事、どうですか。
創作や出版にかかわる多くの当事者だけでなく法曹界からも、改定案の根幹について、重大な問題が指摘されているのです。こうした指摘を無視して、字句修正でお茶を濁して成立をはかろうとすることは絶対に許されません。撤回すべきです。知事の答弁を求め、再質問を留保して質問をおわります。
〇知事 古館和憲議員の代表質問にお答えいたします。
まず都民生活に対する現状認識についてでありますが、今の質問を聞いておりますと、都が、都民生活の現状を無視しているといいたげでありますが、今回の経済危機への対処一つをとっても、就労支援、中小企業支援など、国に先駆け対策を確実に行ってきております。ご指摘はまことに的外れも甚だしいと思います。
いかにも共産党らしい物いいとはいえ、将来の展望も示しもせず、都民、国民の不安をいたずらにあおり立てるだけでは、これは決して責任のある政党とはいえないような気がいたします。
今必要なのは、都民、国民の生活を守りつつ、少子高齢化や人口減少という構造変革を乗り越え、日本のさらなる発展を目指すことであります。
これまでの社会システムを点検し、税制度も含めて、時代に合ったものに再構築することが不可欠だと思います。ただ痛みを避けているだけでは、いずれさらに大きな痛みを余儀なくされます。
既に国の借金も天文学的な額となっておりまして、このままでは、都民、国民の生活は到底守れず日本がもたないことも自明の理であります。現実から目を背け、増税イコール悪、負担減イコール善という図式しか書けない共産党は、無責任のきわみとしかいいようがないような気がいたします。
都民の暮らし、福祉の充実についてでありますが、我が国は、少子高齢化が急速に進み、国家の構造が根本から揺らぐ人口減少社会に突入するなど、歴史的な岐路に立っております。こうした中、都民の日々の暮らしを揺るぎなく支えるさまざまな仕組みを整え、少子高齢時代にふさわしい都市を実現することは、都政の重要課題の一つであります。
このため、都はこれまで力を注いできた福祉、保健、医療サービスの充実はもとより、あらゆる分野の施策を総動員し、本年四月に開始した少子化打破緊急対策事業により、次代を担う子どもたちが健やかに育つ環境をつくり出し、同時に、高齢者のための住まいの確保や、施設の整備も着実に進めております。また、生活向上への意欲があるにもかかわらず、低所得の状態からなかなか抜け出せない方々に対しても、生活安定化総合対策など、都独自の支援を行っております。
このように都としてやるべき施策を講じた上で、日本の将来を考えるとき、根本的な問題として、社会保障制度における負担と給付のバランスの議論を避けて通ることはできないと再三申し上げております。
製造業の小零細企業への支援についてでありますが、東京には、高度で多様な技術を有する小零細企業が数多く集積しております。東京のみならず日本の経済を実質的に牽引していく原動力となっております。
しかし、一昨年の秋のリーマンショックの影響を受け、小零細企業は、苦しい資金繰りや、受注の減少など、厳しい状況に置かれ、東京の活力が失われかねない危機に陥っております。このため都は、制度融資の拡充などにより、小零細企業の資金繰りに万全を期するとともに、新たな取引先の開拓も強力に支援してまいりました。
現在、景気は、新興国の需要回復を受けて持ち直しつつあるものの、引き続き警戒していく必要があります。こうした中、企業現場の実情に即した施策を展開することで、製造業を初めとする東京の産業力を維持強化していきたいと思っております。
次いで、スポーツ振興のあり方についてでありますが、都は、都民のだれもがいつでもスポーツを楽しむことのできるスポーツ・フォア・オールを基本理念に、スポーツの振興に取り組んできました。また今回のオリンピック・パラリンピック招致活動を通じて、都民、国民のスポーツへの関心はかつてなく高まり、スポーツ界とこれまでにない関係を築くなどさまざまな苗を植えることができました。
今求められているのは、オリンピック・パラリンピック招致のレガシーを生かし、こうした苗を大きく育てていくことでありまして、これまで都が進めてきたスポーツ政策を転換する考えは全くありません。
次いで、オリンピックの原則に対する認識でありますが、ただいま答弁したとおり、都はスポーツ・フォア・オールを基本理念として、都民がスポーツに親しむ機会を拡大し、スポーツ実践層のすそ野を広げるさまざまな取り組みを進めております。この理念は、オリンピック憲章にも定められているものでありまして、オリンピックの原則をないがしろにしているとの指摘は全く当たりません。
次いで、豊洲新市場予定地で行われている土壌汚染対策の実験の中止についてでありますが、豊洲の土壌汚染対策については、各分野の最高権威の学者の方々で構成される技術会議で信頼性の高い対策を取りまとめていただきました。この対策は、幾つもの成功事例がありますが、豊洲でもやってみようということで今実験しているわけであります。今月末に、実験結果が出そろうので技術会議で検証していただきます。実験の中止などは全くあり得ません。
次いで、青少年健全育成条例改正案についてでありますが、ご指摘もありましたけれども、この件について、私が精読していないといったのは、この件について、担当の部長から報告を得た直後でありまして、要するに、その説明の限りでの認識でありましたが、その後、私自身もちゃんと精読いたしました。この条例の趣旨は全く間違っていないと思います。多くの都民が、市民がこれを必ず支持するものと思います。特に子どもを持った家庭の親たちは全く同感だと思います。
条例改正案の趣旨は、青少年のインターネット利用環境の整備と、児童ポルノを初めとする青少年をみだりに性の対象として扱う図書類等についての規定の整備であります。これらは、インターネットや携帯電話に起因して多くの子どもたちが被害やトラブルに遭っている現状や、児童ポルノのはんらん、子どもに対する強姦や近親相姦などを描いた悪質な漫画が、子どもでも手にとることのできる書棚に置かれている状況など、子どもを取り巻く危機的な状況を改善し、東京の子どもを守り、健全に育てるためには不可欠の取り組みであります。
私は、ペンクラブには愛想を尽かしてやめたと思いますが、いずれにしろ、ペンクラブの諸君も、要するにこの条例というものを精読してもらいたいと思います。
そのため、ぜひとも条例改正が必要と判断し責任を持って提案したものであります。
なお、条例改正案の文言については、条例の趣旨、目的が正しいものであっても、その文言が一般都民から見てわかりにくいものとなったのであれば、決して望ましいことではありませんということで趣旨を申し上げました。
次いで、条例改正案の撤回についてでありますが、ただいま答弁しましたように、条例改正案で実施しようとする内容は、東京の子どもたちを守り、健全に育てるため必要不可欠なものであります。
昨日、東京都議会議長あてに、東京の子どもたちが直面している危機的状況を憂い、この条例改正案の早期成立を求める親たちによる四万五千人に近い署名が提出され、また、東京都小学校PTA協議会からも要望書が提出されたと聞いておりますが、議員の方々にはこうした声に真摯に耳を傾けていただきたいと思います。
都議会は、都民の代表として、都政について大きな責任を担う機関でありまして、都議会においても、建設的な議論と判断が下されることを強く期待しています。都議会の皆さんの言語能力に期待して、よき改正が行えることを期待しております。
なお、その他の質問については関係局長から答弁いたします。
〇福祉保健局長 六点のご質問についてお答え申し上げます。
まず、国民健康保険制度についてでございますが、国民健康保険などの社会保障制度は、国民生活の基盤を支えるものであり、国が責任を持って安定的な制度とすべきものと考えております。
現在、国において、後期高齢者医療制度廃止後の新たな制度を検討する中で、いわゆる区市町村国保のあり方についても議論されており、都としては、国の動向を慎重に見守ってまいります。
次に、国民健康保険料の滞納者等についてでございますが、短期被保険者証や資格証明書を発行している世帯に対しましては、保険者である区市町村が納付相談等の機会を通じて生活状況を把握し、分割納付を案内するなど、きめ細かな対応をしており、都として改めて調査を行う考えはございません。
また、区市町村国保の被保険者は、他の医療保険に加入していないすべての方が対象でございますけれども、いわゆる無保険者は、国保加入の手続をしていない方でございまして、行政がこうした方を把握することは事実上困難でございます。
次に、無保険者についてでございますが、区市町村では、被用者保険を脱退した方などに対しまして、ホームページや広報紙等を活用し、速やかに国保に加入するよう情報提供や勧奨に努めております。
次に、国民健康保険制度における公費負担についてでございますが、先ほども申し上げたとおり、現在国におきまして、後期高齢者医療制度廃止後の新たな制度を検討する中で、区市町村国保のあり方についても議論されており、都としては今後の国の動向を慎重に見守ってまいります。
次に、高額療養費制度についてでございますが、高額療養費の自己負担限度額の設定は、保険給付費総額に影響を及ぼすものでございまして、負担と給付のバランスの議論も含め、国が責任を持って対応すべきものと考えております。
最後に、がん治療についてでありますけれども、都は、がん対策に総合的に取り組んでおり、治療費も含めた療養上の相談について、がん診療連携拠点病院等の相談支援センターにおきましてきめ細かく対応をしております。がん治療の無料化などの経済支援につきましては、社会保障制度全体の中で国の責任で対応すべきものと考えております。
〇産業労働局長 三点のご質問にお答えいたします。
製造業振興に向けた施策の抜本的な強化についてでありますが、都は、一昨年秋より当初予算や数次にわたる補正予算において、厳しい経済情勢に対応した中小企業の資金繰りや販路開拓の支援などの緊急対策を打ち出し、切れ目のない支援を着実に実施しております。
今後とも、経済の動向を踏まえながら、こうした施策を実施し、中小企業の支援を継続してまいります。
次に、製造業に対する調査についてでありますが、都は、昨年度、製造業を対象に、中小企業の経営実態や経営環境の変化等について企業訪問によるヒアリングを実施するなど、きめ細かな現状調査を行っております。
また、製造業を初めとする四業種を対象に、毎月業況の動向等についてアンケートによる景況調査を実施しております。さらに、中小企業の実態等について区市町村と意見交換を行っております。
都はこれまでも、こうした調査などを通じて、中小企業の実態を十分把握した上で、その内容を的確に反映した施策を実施しております。
まち工場の家賃助成とリース業界の要請についてでありますが、都は既に経営困難な中小企業に対し、事業承継・再生支援事業で相談や経営支援を行うとともに、資金面でも制度融資により対応しております。したがって、お話のような家賃補助などについて実施する考えはございません。
また、中小企業に対するリース代金の支払い猶予についてでありますが、既に社団法人リース事業協会が、会員各社に周知徹底を図るとともに、中小企業の経営の安定化に向け一層の努力を表明しておりまして、国の要請を踏まえた適切な取り組みが行われるものと認識しております。このため、今後都として要請を行う考えはございません。
〇財務局長 三点についてお答えを申し上げます。
まず、東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金についてでございますが、この基金の取り扱いにつきましては、オリンピック、パラリンピック再挑戦についての今後の論議などを見定めつつ適切に対応してまいります。
なお、これまでも都は、福祉や医療、教育はもとより、雇用環境や中小企業に対する施策、都市機能の充実など、都民にとって必要な施策に対して的確に財源を振り向けて、都民の期待に十分にこたえてきていると存じております。
次に、補正予算に関しまして、財団法人東京都道路整備保全公社からの寄附金の使途についてでありますが、この寄附は、都の道路事業に充てるという指定寄附であります。今回の補正予算では、都として、この趣旨を踏まえ、既定予算に計上されている事業のうち、今後整備を進める歩道などの財源に充当したもので、目的外使用に当たるものではありません。ましてや、包括外部監査の意見に反するものではなく、ご指摘は全く当たらないものであります。
最後に、補正予算における寄附金の計上についてでありますが、歳入予算は、あくまでも収入の見積もりでありまして、今回のケースにおきましては、都として収入見込みの確度が高いと判断したことから、補正予算に計上したものであります。
〇生活文化スポーツ局長 二件の質問にお答えいたします。
スポーツ施設の計画的整備についてでございますが、都は、平成二十年七月に策定した、東京都スポーツ振興基本計画に基づきまして、駒沢オリンピック公園総合運動場を初めとする老朽化した施設の計画的な改築、改修を進めております。
また、東京国体の開催に向けて競技会場の整備を行う区市町村への支援を行いますとともに、未利用地の貸し付けやあっせんも取り組んでおります。
今後とも、この計画に基づきまして、施設の整備を着実に進めてまいります。
次に、だれもがスポーツを享受できる条件整備についてでございますが、都はこれまで、都立スポーツ施設の整備を進めるとともに、受益者負担の適正化に基づく料金設定を行い、施設の円滑な運営に努めてまいりました。
また、TOKYOウオーク等の身近で気軽に参加できるスポーツイベントの実施や、日常的なスポーツ活動を支える地域スポーツクラブの設立、育成支援など、都民がスポーツに参加する機会の提供に取り組んでおります。
今後とも、だれもが生涯を通じてスポーツに親しめるこうした取り組みを継続してまいります。
〇中央卸売市場長 六点のご質問にお答えいたします。
まず、専門家との相談内容の公表についてです。
豊洲地区での実験結果につきましては、技術会議で、科学的知見に基づき、客観的に評価、検証していくこととしております。技術会議の委員からは、初期値や実験途中の値などのデータにつきましては一括して取り扱い、実験の内容や与条件とあわせて実験全体を確認、検証すべきと助言を受けてございます。
また、技術会議の委員に加え、土壌汚染対策に精通した専門家から初期値の問題だけでなく、実験に当たってのさまざまな留意点、実験の進捗に応じた与条件の修正に関する提案もいただいてございます。こうした専門家からの提案などは、実験結果と密接に関連するものであることから、データと同様に、一括して取り扱うものとの意見を技術会議の委員からいただいております。
都としては、このような技術会議の委員の意見を踏まえ、実験で得られたデータや専門家の提案などにつきましては、技術会議における評価、検証の際にすべて公表していくこととしており、実験が終了する前に公表することはふさわしくないと考えております。
次に、専門家との相談についてであります。
都は、技術会議の委員や土壌汚染に精通した専門家に、初期値そのものが実験を行う上でどのような意味合いを持っているかなどについて意見を伺っております。また、実験の進捗に応じまして、掘削微生物処理における昇温材の使用や地下水浄化処理での揚水、注水サイクルなど、実験の諸条件について、また微生物処理に関する室内実験の実施についても提案をいただいております。
こうした提案の詳細な内容などにつきましても、先ほどご答弁申し上げましたとおり、一括して取り扱い、技術会議での評価、検証に際し、すべて公表してまいります。
次に、実験の中間報告についてでございます。
新市場予定地で行っている実験のうち、ベンゼン、シアン化合物、重金属を含む複合汚染を対象とした洗浄処理及び油膜が見られる汚染土壌を対象とした中温加熱処理につきましては、汚染物質濃度が環境基準以下になったことを示す客観的データが得られたことから、これら技術の有効性を確認したことを報告したものでありまして、撤回する考え方はございません。
次に、実験に関する情報の公開についてであります。
三月九日の中間報告に引き続きまして、三月末に委託業者から中間報告その二を受けてございます。この報告の内容は、既に公表してございます洗浄処理や中温加熱処理の結果に加えまして、中温加熱処理の後、洗浄処理を行うものの結果や掘削微生物処理、原位置微生物処理、地下水浄化処理のデータでございます。これら実験途中のデータや処理結果など、実験で得られたすべてのデータにつきましては、技術会議で科学的知見に基づき、客観的に評価、検証していただく際に公表してまいります。
次に、実験の対象物質についてでございます。
専門家会議では、都市ガスの製造過程で生じる有害物質の発生状況、ガス製造工場の施設配置などを詳細に検討した結果、土壌汚染対策の対象物質を環境確保条例で定める二十六物質のうち、操業に由来するベンゼン、シアン化合物、砒素、鉛、六価クロム、カドミウム、水銀の七物質といたしました。
これら七物質は、その物質特性から、揮発性有機化合物でございますベンゼン、シアン化合物及び砒素、鉛などの重金属などの三つのカテゴリーに分類することができますが、ベンゼンにつきましては微生物処理、シアン化合物につきましては洗浄処理が有効な処理方法として広く認められてございます。残る砒素、鉛、六価クロム、カドミウム、水銀の重金属などにつきましては、汚染物質の一般的な処理指針として認められている文献で、洗浄処理が有効であるとされていることに加えまして、技術会議が行った技術、工法等の公募の中で示されておりますデータでも、その有効性を確認してございます。
これらのことから、重金属などについてはいずれも洗浄処理で除去が可能であり、汚染濃度が一番高い砒素を代表としたものでございます。この結果、対象とする物質は、ベンゼン、シアン化合物、砒素の三種類となってございます。
最後に、開かれた実験についてであります。
実験内容やその結果に対する評価、検証につきましては、透明性と客観性を確保し、信頼に値するものであることが必要であると、このように考えてございます。このため、実験内容やその状況につきましては、広く都民や報道機関などを対象に、現地で処理内容を説明し、実験状況を確認していただいております。
さらに、実験結果につきましては、第三者機関である技術会議で、科学的知見に基づき、客観的に評価、検証していただくこととしております。こうしたことで、実験の信頼性は十分確保されると考えてございます。
〇青少年・治安対策本部長 青少年健全育成条例改正案に対します日本ペンクラブの声明についてでありますが、改正案は、これまでの性的感情を刺激する図書類に加えて、明らかに十八歳未満とされるキャラクターに対する悪質な性行為を描いた漫画等についても、青少年に対し販売等をしないことを求めるものであります。
したがいまして、著作者の表現行為、創作行為や出版、成人への販売が規制されるものではなく、表現の自由を侵害するものではございません。
そもそも、この青少年の健全な成長を阻害するおそれがある図書類を、青少年に販売等しないようにするための制度は、昭和三十九年の条例制定当時から約五十年にわたり実施をしているものでございます。
また、このような制度は、長野県を除く全都道府県の条例に規定されているものであり、最高裁判例においても、表現の自由の侵害には当たらないとして合憲とされています。
日本ペンクラブに対しましては、既にこのような条例改正案の趣旨及び条例改正案に対する個々の指摘についての都の考え方を丁寧に説明した文書を送付しております。
創作、出版活動に伴って世に出される出版物は、子どもを取り巻く環境をつくり、子どもに影響を与え得るものであることについて十分ご留意いただき、条例の趣旨についてご理解をいただきたいと考えております。
次に、青少年のインターネット利用に関し、保護者に指導等を行う規定についてでありますが、そもそも、この規定は、インターネットに起因する被害やトラブルから子どもを守るため、保護者に子どものインターネット利用の適切な把握、管理を求めるものであり、いわゆる青少年インターネット環境整備法第六条の保護者の責務規定を踏まえたものであります。
しかし、それにもかかわらず、子どもがインターネットを通じ、いじめなど実際の被害を生じさせたことが確認された場合には、その再発を防止するための適切な監督が保護者により行われるよう、青少年の健全な育成を図る責務を担う都として、保護者に対して指導助言を行うものであります。
その際、その指導等の内容を適切なものとするために必要な事項を確認することを目的として、関係者の同意のもと、任意による聞き取りという形での調査を行うものでございます。したがいまして、家庭教育への公権力の介入には当たらないものと考えております。
三点について再質問します。
まず、青少年健全育成条例改定案について、知事に再質問します。
知事は、改正案の趣旨、目的は正しいと強弁し、文言がわかりづらいだけだと、撤回を拒否しました。
しかし、創作、出版関係者や法曹界が反対している理由は、改定案が、表現全体を萎縮させる影響を及ぼすとともに、家庭教育への公権力の介入の危険があるという、改定案の根幹についてであります。それが改まらない限り、幾ら文言を修正しても、また何度出し直しても、納得を得ることはできません。だからこそ、まずは改定案を撤回すべきだといっているのです。その上で、知事自身が関係者と論議をして、関係者も納得できる結論を得ればよいではありませんか。お答えいただきます。
次に、市場問題で、市場長に再質問いたします。
市場長は、適用実験のデータや専門家の提案は、最終報告まで公表しないと答弁しました。しかし、これまでは、土壌分析、解析結果を含め中間報告するといっていたではありませんか。市場長は、予算特別委員会で、初期値をホームページに出す、これもいったではありませんか。これらの約束を投げ捨てるのですか。実験結果を継続的にオープンな形で検証するとした付帯決議を守らないのですか。これでは、どんな最終報告が出ても都民は信用しません。市場長、どうですか、お答えください。
最後に、東京マラソン法人化財源の問題です。
財務局長は、寄附金の目的外使用に当たらないと答弁しましたが、これはこそくなごまかしです。平たくいえば、新宿西口広場の改修などに使ってほしい、このように寄附されたお金が、マラソンの法人化に化けたことになるのです。
改めて聞きますが、補正予算で交通安全施設の事業費はふえるのですか。新宿駅西口広場の改修は、今回の寄附金で今年度実施されるのですか。この点、はっきりとお答えください。
〇青少年・治安対策本部長 条例改正案は、インターネットに起因する子どもの被害やトラブル、児童ポルノのはんらん、子どもへの強姦等を描いた漫画が、子どもも手にとれる書棚に置かれている状況など、子どもを取り巻く危機的な現状を改善し、東京の子どもを守り、健全に育てるために不可欠でございます。そのため、ぜひとも条例改正が必要と判断し、都として責任を持って提案したものでございまして、撤回することはございません。
〇中央卸売市場長 実験の結果につきましては、技術会議で評価、検証していく、こういうことになってございまして、技術会議の検証に際しましては、初期値を含め実験で得られたデータはすべて一括して取り扱い確認していくと、こういうことを技術会議の委員から提言をいただいてございます。
こうした提言に基づきまして、都としては、すべてのデータにつきましては技術会議の場にかけ、検証を受けた上で公表していくと、このように考えてございます。
また、こうしたすべての実験結果につきましては、第三者機関である技術会議で科学的知見に基づき客観的に評価していただくということでございますので、ご指摘のような信頼性といったものについては十分確保できるものと、そのように考えてございます。
〇財務局長 道路整備保全公社からの寄附は、東京都における道路事業を補完する公社の設立趣旨に沿って、広域的な都民還元に資する公益事業として東京都道路事業に充てる指定寄附でございます。
したがいまして、都としては、公社からの寄附金を、当初予算で計上している歩道や自転車走行空間の確保など、交通安全施設事業等の実施に活用していることといたしておりまして、寄附の趣旨に沿ったものでございます。
以上