2016年第1回定例会予算特別委員会 組み替え動議の提案理由説明 3月23日

曽根はじめ(北区選出)

 第一号議案、平成二十八年度東京都一般会計予算外3会計予算の編成替えを求める動議について、提案理由の説明を行います。

 いま、都民は、貧困と格差の拡大、年金削減、医療・介護の切り下げと負担増、生活保護の切り下げなどに苦しめられています。それだけに、都として国に対し、社会保障の切り下げから充実に転換するよう強くもの申すと共に、都独自にも経済的支援の強化などに全力を尽くすことが切実に求められています。
 また、社会資本の老朽化が進行する時代を迎え、都市インフラの整備においては、新規の幹線道路建設や大型開発を抑制し、今ある施設の耐震化や老朽化対策を優先させるべきです。
 よって日本共産党都議団は、不要不急の大型開発などの事業費削減や財政調整基金の一部活用などにより財源を捻出し、都民のくらし・福祉と営業を守る対策などの施策を拡充し、また首都直下地震などの大災害から都民の生命と財産をまもる対策などの改善・拡充を図る立場から、組替え提案をおこなうものです。

 福祉分野では、認可保育園や特別養護老人ホーム整備のさらなる促進とともに、介護報酬削減の影響を緩和し、介護職員や保育士などの処遇改善を積極的に行います。高過ぎる国民健康保険料、保険税や後期高齢者医療保険料、介護保険料について、所得の低い方の負担軽減を行います。

 子どもの貧困対策を拡充し、一人親家庭等を支援する児童育成手当の増額、一八歳までの医療費無料化、都立・私立高校生の奨学給付金拡充と共に、大学生むけの給付制奨学金創設や、首都大学東京の授業料引き下げに踏み出します。

 不安定な雇用や失業に苦しむ若者・中堅世代にはブラック企業対策や公共職業訓練の拡充に取り組みます。
 中小企業には、小規模企業の借り工場の家賃助成、リース代補助、商店・企業のリフォーム・設備改善助成を創設します。

 教育では、小学校3年生での三五人学級、特別支援学校教室不足解消の検討を行い、また、都営住宅新規建設の再開、自転車走行空間整備の増額を行います。

 首都直下地震や集中豪雨への予防対策として、住宅耐震化・難燃化助成の抜本拡大、通電火災防止のため感震ブレーカー等への助成など、被害の防止・縮小に取り組みます。

 二〇二〇年オリンピック・パラリンピックまでを平和の五年間として事業を展開し、また横田基地の強化・平和と安全を脅かすオスプレイ配備の撤回めざす取り組みを行います。

 組み替えの規模は一般会計予算案の三・三%に当たる二千三百一億円で、五十項目を削減し、百二十八項目、千百五十九億円の都民施策に回すとともに、都債発行を約一千億円抑制するものです。
 皆様のご賛同をお願いし、提案理由の説明を終わります。