島しょ地域の台風15号被害対策等の強化を求める申し入れ(第2次)
★(左)被害状況を調査する河野ゆりえ、とや英津子の両都議(2019.9.16 大島町)
★(右)小池知事に申し入れる日本共産党都議団(2019.9.17)
★被害状況を調査する、とくとめ道信、米倉春奈の両都議(2019.9.19 大島町)
17日、日本共産党東京都議団は島しょ地域の台風15号被害対策等の強化を求める申し入れ(第2次)を小池百合子知事に行いました。小池百合子知事は「申し入れは受けとめさせていただきます。国にも働きかけています」と答えました。
申し入れ文は以下のとおり。
東京都知事 小池百合子 殿
島しょ地域の台風15号被害対策等の強化を求める申し入れ(第2次)
2019年9月17日
日本共産党東京都議会議員団
台風15号による島しょ地域の被害対策について、日本共産党都議団は9月10日、いち早く申し入れを行いました。その後の調査で、その被害の大きさ、重大さがいっそう明らかになってきました。
家屋の損壊は全壊、半壊など、大島町、新島村をはじめ数百戸の家屋が被害を受けています。大島町では、2階の屋根がはがれ、雨漏りが酷い状況の中で暮らしている方もいました。
都立大島海洋国際高等学校は、海側に面したB棟の窓ガラスが180枚以上割れ、強風と大雨、巻き上げられた土が教室に流れ込みました。これにより、天井が破損したり、多数の海図が汚損するなどしています。また操船シミュレーターや40台以上のパソコンが使用不能となっています。他にも体育館の天井も穴が開くなど、授業の再開・継続に大きな困難が生じています。
農業被害も深刻です。式根島(新島村)では95%の畑が被害を受け、パイプハウスの損壊も多数にのぼり、今期はイチゴの作付けすらできない状況です。利島村では基幹産業である椿油の椿林の倒木が相当数あり、これから収穫を迎える中での影響や、来年度以降の生産にも大きな影響が出ています。
これらの被害対策について島しょ地域ならではの困難さがあります。被害の全体をつかむことや、家屋損壊の程度を判断する職員の不足、災害がれきの撤去費用や家屋などの再建等に使われる建材の運搬費の負担、建て替えや除却を担う建設業者の不足などです。
こうした実態をふまえ、都に対して緊急に支援の強化・拡充を求め、以下の点を申し入れします。
記
1 島しょ地域の深刻な被害への対策を急ぐため、補正予算を編成すること。
2 家屋損壊の被害にあわれた方に対し、再建や除却に対する助成制度を抜本的に拡充すること。
3 建設業者の受入れに対し、交通費や滞在費の補助を行うこと。
4 一時避難、損壊した家屋で暮らしている方に対し、職員住宅や教職員住宅の活用、民間のホテルや民宿の借り上げなどを行うなど、住居の提供・支援を行うこと。
5 都立大島海洋国際高等学校の復旧を急ぐこと。
6 農漁業等の被害に関しては、中長期的な損害補償を行うこと。農地の整地や漁礁の再生など必要な支援を行うこと。
7 島しょ地域の町村の要望を聞き、職員派遣の強化をはじめ、要請に最大限応えること。
以 上