【談話】偽りの「安全宣言」および農水大臣への認可申請は撤回を
偽りの「安全宣言」および農水大臣への認可申請は撤回を
2018年8月1日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 大山とも子
小池知事は昨日の市場移転に関する関係局長会議で、豊洲市場の安全性を確認したと述べて「安全宣言」を行いました。そして市場当局は本日、農林水産大臣に豊洲市場の認可申請を行いました。
知事は、土壌汚染対策の追加対策工事について、専門家会議が有効性を確認したことを、「安全宣言」の根拠にしていますが、7月30日に発表された豊洲市場の地下水モニタリング結果では、環境基準の170倍もの発がん性物質ベンゼンが検出されています。
地下水にふくまれる汚染物質の影響が地上に出ないようにするため、地下水の水位を当面A.P.+2メートル以下におさえるとした目標は、追加対策工事完了後も達成されていません。
こうした下で、専門家会議は、「東京都が実施した追加対策により、将来リスクを踏まえた安全性が確保されたことを確認した」という報告書「豊洲市場における追加対策工事に関する確認調査等の結果について」を、7月30日にまとめました。これは、東京都が望む結論を、いかにも科学的な装いでまとめたものと言わねばなりません。
そもそも、専門家会議は設置要綱で、「公開で行う」とされていますが、公開の専門家会議は、昨年6月11日を最後に開かれていません。専門家会議名の7月30日付報告書が、どこで、どのようにまとめられたのか、その経過は「ブラックボックス」です。しかも、この報告書は、メディアの記者に平田健正座長が説明しただけで、都民にも、都議会にも、直接の説明・報告はされていません。
こうした経過は、報告書が、とうてい公開の場で議論し、都民、都議会に正々堂々と説明できないものであることを示しています。
また、何よりも都政の透明化、都民に対する情報公開を都政改革の1丁目1番地と位置づけ、市場移転問題についても都民と市場業者にていねいに説明するとしてきた、知事の公約に対する基本姿勢が、きびしく問われるものです。
「食の安全・安心」は、生鮮食品をあつかう中央卸売市場にとって何をおいても優先すべきものです。事実の裏づけのない偽りの「安全宣言」で、「食の安全・安心」を確保することはできません。
日本共産党都議団は、偽りの「安全宣言」を撤回し、農水大臣への認可申請についても撤回することを、小池知事にきびしく求めるものです。
以 上