羽村市内の中学校テニスコートへのパラシュート落下事故に関する要請
東京都知事 小池百合子殿
2018年4月11日
日本共産党東京都議会議員団
羽村市内の中学校テニスコートへのパラシュート落下事故に関する要請
10日午後4時50分ごろ、東京都羽村市立羽村第三中学校のテニスコートに米軍のパラシュートが落下した。米軍は、横田基地に向かって降下中の隊員が異常を感じたため切り離したパラシュートが同中の敷地まで風で流されたと説明している。
パラシュート訓練は、過去に民間人の死亡を含む事故を何度も引き起こしている。 昨年11月に、横田基地で行われた米軍のパラシュート訓練では、パラシュートに結びつけられていた重量約30㎏もの貨物がロープが適切に結び付けられていなかったことから外れ、基地内に落下するという重大事故が起きている。
また今年1月には、アリゾナ州における米軍パラシュート訓練で在沖米海兵隊員が死亡する事故が起きたと報じられている。
羽村第三中学校は横田基地の西方約700㍍の場所にあるが、重大事故と隣あわせで、風によって大きく流されることもあるパラシュート訓練が、学校や住宅などが密集する首都の基地で行われること自体、言語道断である。
沖縄県では、読谷補助飛行場で実施されていたパラシュート訓練で事故が頻繁に発生し、県をはじめ、読谷村及び地域住民から訓練の危険性を理由に廃止が要望されたことを受け、1996年12月のSACO最終報告に伊江島補助飛行場への移転がもりこまれ、1999年3月に伊江村の理解を得たうえで、移転を行っている。ところが、横田基地のパラシュート訓練は、なんの合意や協議・取り決めもないまま、拠点化されている点でも異常きわまりない。
都は、昨年11月の貨物落下に対して、「基地内に落ちたから」と抗議もしなかったが、このような姿勢では、都民の命と安全は守られない。毅然とした姿勢で臨むことが求められる。
また、CV22オスプレイの横田基地配備が進められようとしているが、配備されれば、各地でパラシュート訓練を行うことになる。危険な訓練を行うCV22オスプレイの横田基地配備が許されないことはいっそう明白である。
よって、日本共産党都議団は、都として、国および米軍に対し、以下のことを強く求めるよう要請するものである。
一、今回の事故の状況・原因について地元自治体への説明し、詳細を公表すること。
一、横田基地における米軍によるパラシュート訓練をただちに中止すること。
一、CV22オスプレイの横田基地配備は行わないこと。
以 上