八丈島での台風被害に対する復旧支援に関する申し入れ
東京都知事 小池 百合子 殿
2018年2月14日
日本共産党東京都議会議員団
八丈島での台風被害に対する復旧支援に関する申し入れ
八丈島では、昨年10月22~23日の台風21号、さらに28~29日の台風22号による深刻な農業被害が発生しています。
八丈支庁、八丈町などの調査によると少雨・強風による塩害が、露地栽培の基幹作物であるフェニックス・ロベレニーの耕作面積の73%、134ヘクタールに及ぶなど、農作物、農業施設を含めた被害金額は、2億5,860万円にのぼるとされています。アシタバ、ユーカリ等にも大きな被害が出ています。
2013年10月16日の台風26号の際も、八丈島で塩害などの被害が発生しましたが、このときの被害金額は1億1,880万円でした。今回はその2倍をこえる被害額となっています。
このため八丈町議会は、昨年12月、「①平成25年の災害復旧事業に倍する支援を実施すること」「②被災農家への生活資金の緊急融資を実施すること」「③フェニックス・ロベレニー等の樹勢回復と成長促進を図るため、災害復旧事業として、施肥による土壌改良事業を実施すること」の3項目の意見書を採択し、小池百合子知事宛てに提出されています。
ところが都の対応は、ネットハウスへの施設支援が検討している程度にとどまっており、極めて不十分です。平成25年の台風被害の際に実施された、施肥による土壌改良事業の実施も予定されていません。知事が発表した新年度予算案にも、八丈島の台風被害への支援も予定されていません。町や農協、被害者の要望に真剣に応えるものになっていない状況です。
日本共産党都議団は、八丈島現地の被害状況を直接調査し、関係者から、東京都への要望の聞き取りを行ないましたが、生産農家は復旧の見通しがもてず、途方にくれています。「都は台風被害時に塩害対策の土地改良のために、肥料の7割補充を実施してきました。ぜひ実施してほしい」「肥料の支援が最も効果がある」「島しょの意見をもっと真剣に聞いてほしい」などの切実な声が寄せられました。
東京都は、こうした声を受け止めた本格的な復旧支援対策が求められています。よって日本共産党都議団は、八丈町議会が昨年12月に提出した「台風21号・22号の連続での台風塩害によるフェニックス・ロベレニー等被害復旧の支援を求める意見書」に示された3項目の要望を全面的に実施するよう、小池知事に対し、強く要請するものです。
以上