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申し入れ・談話

2016.06.21

原発事故による福島県の区域外避難者への住宅提供継続についての申し入れ

東京都副知事 安藤立美 殿

2016年6月21日
日本共産党東京都議会議員団

原発事故による福島県の区域外避難者への住宅提供継続についての申し入れ

 福島県は2015年6月15日、国との協議により東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難者が入居する応急仮設住宅と民間借り上げ住宅の無償提供を、避難指示区域外からの避難者については、2017年3月末で終了すると発表しました。
 しかし、避難指示区域以外の地域も、放射能が多い状況は続いています。生きていくうえでの基本である住宅の無償提供打ち切りであるだけに、被災者は大きな不安を抱いています。
 子どもたちは避難のなかで何度も学校も転校し、やっと落ち着いた学校生活を送れるようになっています。高齢者も多く、認知症がすすんでいる方も増えています。原発事故でふるさとを追われ、その避難した先でもまた移転を迫られるなどということは許されません。
 その上、区域外避難者へ都と福島の個別の面談が始まり、避難者の不安はますます大きくなっています。
 また、3月より前に出て行くと、家賃や駐車場代など、お金が余計にかかってしまうことも説明せずに都営住宅を勧めている状況も聞いています。政府の方針でも3月までは問題なく居住できることは間違いないのに、その前に不安をあおるような行為はしないでほしいという、切実な声があがっています。
 東京都自身、帰れない方々がいること、その中でも都営住宅の提供が必要である家族があることを認識しているからこそ、区域外避難者向けの都営住宅募集を実施しようとしているのではないでしょうか。いま、都がやるべきは、国の方針に沿って転居を求めることではなく、今の地域で住み続けられるように支援することです。
 そもそも、子ども・被災者支援法では、被災者一人一人が支援対象地域における居住、他の地域への移動、移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合も適切に支援しなければならないとしており、無償提供の打ち切りはその理念に反しています。
 よって、日本共産党都議会議員団は、以下のことを求めます。

  1. 国に対して応急仮設住宅の提供を継続するよう要望するとともに、国がたとえ仮設住宅の提供継続を決断しない場合も、都営住宅については継続して同じ住宅に居住できるよう都として支援すること。
  2. 東雲住宅をはじめ、国家公務員住宅(廃止したものも含む)については、国に対して提供を続けるようよう要望すること。

以上