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申し入れ・談話

2022.07.22

最低賃金時給1500円以上の実現を求める申し入れ

 22日、日本共産党都議団は標記の申し入れを辻田博東京労働局長及び都留康東京地方最低賃金審議会長宛に行いました。
 東京労働局労働基準部の中西貴子主任賃金指導官、佐藤龍之助賃金指導官、雇用環境・均等部企画課の関和慎一課長補佐が応対しました。
 中西主任賃金指導官は、「最低賃金については、審議会で決定するもの」としながらも、「できるだけ早期に見直す」とした岸田首相の施政方針演説などの資料を提供し、審議していただくよう努める。党都議団の申し入れについても審議会に伝えると述べました。

★申し入れを行う(左から)、清水とし子、里吉ゆみの各都議


東京労働局長        辻田  博 殿
東京地方最低賃金審議会長  都留  康 殿

2022年7月22日
日本共産党東京都議会議員団

最低賃金時給1500円以上の実現を求める申し入れ

 

 アベノミクスの異次元の金融緩和による円安誘導等の影響で、電気やガス、食料品など生活に関わるあらゆる物が値上がりしています。東京都区部の消費者物価指数6月中旬速報値では前年同月比で、生鮮野菜が7%、生鮮魚介は16.2%の上昇、猛暑が予想されるなか、生活に欠かせない電気代が22.3%、ガス代が24.8%の上昇など、深刻な影響が出ています。また、値上がりが続く一方、この10年間で実質賃金は20万円以上下がっています。

 この間、労働組合などが行ってきた最低生計費調査では、東京をはじめ全国どこの地域でも時給1500円~1700円が必要との結果となっています。今この現状を打開するうえでも、生活を支える賃金の引き上げが強く求められています。今後、更なる物価上昇も予想されており、物価を上回る賃上げが急務です。

 また、民間企業で働く人の4割以上が時給1500円以下で働いています。最低賃金の引き上げは、こうした労働者をはじめ賃金全体の底上げにもつながります。

 あわせて、最低賃金の大幅引き上げには中小企業への大規模な支援が必要です。欧米諸国では最低賃金の引き上げに際し、中小企業への減税や社会保険料事業主負担の軽減をあわせて行いました。その結果、賃金引上げ、消費拡大、中小企業の売り上げ増の好循環につながっています。これらのことは、単なる賃上げだけではなく、大きな内需拡大策として期待されます。

 以上の立場から、日本共産党都議団は、東京労働局と東京地方最低賃金審議会に対し、以下項目を要望するものです。

  1. 最低賃金を、速やかに時給1500円以上に引き上げること。
  2. 最低賃金は全国一律とし、地域格差を解消するよう政府に提言すること。
  3. 東京地方最低賃金審議会は、全面公開で行うこと。
  4. 労働者代表委員は様々な職種、雇用形態の労働者からなる労働組合等から選出すること。
  5. 東京地方最低賃金審議会で、労働者などが意見陳述する場を設けること。
  6. 最低生計費調査を行い、毎年の最低賃金の議論に反映させること。
  7. 中小・小規模企業の賃金引き上げのため、業務改善助成金の拡充など支援を抜本的に強化すること。また、中小・小規模企業が賃金引き上げをするための財政上、税制上の支援を強化するよう政府に求めること。

以 上