最低賃金時給1500円以上の実現に関する申し入れ
3日、日本共産党都議団は、表題の申し入れを小池百合子都知事あてに行いました。産業労働局雇用就業部・佐藤真之計画調整担当課長が応対し「関係各所で情報を共有します」と述べました。
★申し入れする(左から)、原田あきら、あぜ上三和子、(佐藤課長)、和泉なおみ、
清水とし子、尾崎あや子の各都議
東京都知事 小池百合子 殿
2022年8月3日
日本共産党東京都議会議員団
最低賃金時給1500円以上の実現に関する申し入れ
アベノミクスの異次元の金融緩和による円安誘導等の影響で、電気やガス、食料品など生活に関わるあらゆる物が値上がりしています。東京都区部の消費者物価指数7月中旬速報値では前年同月比で、生鮮野菜が5.8%、生鮮魚介は11.4%の上昇、猛暑が続くなか、生活に欠かせない電気代が25.5%、ガス代が26.6%も上昇し、総合指数では3か月連続で2%を超えるなど深刻な影響が出ています。また、物価高騰が続く一方、この10年間で実質賃金は20万円以上下がっています。
この間、労働組合などが行ってきた最低生計費調査では、東京をはじめ全国どこの地域でも時給1500円~1700円が必要との結果となっています。今この現状を打開するうえでも、生活を支える賃金の引き上げが強く求められています。今後、更なる物価上昇も予想されており、物価を上回る賃上げが急務です。
また、民間企業で働く人の4割以上が時給1500円以下で働いています。最低賃金の引き上げは、こうした労働者をはじめ賃金全体の底上げにもつながります。
あわせて、最低賃金の大幅引き上げには中小企業への大規模な支援が必要です。欧米諸国では最低賃金の引き上げに際し、中小企業への減税や社会保険料事業主負担の軽減をあわせて行いました。その結果、賃金引上げ、消費拡大、中小企業の売り上げ増の好循環につながっています。これらのことは、単なる賃上げだけではなく、大きな内需拡大策として期待されます。
第7波となる新型コロナウイルスの感染拡大により、更なる影響も懸念される中、都として実態をつかみ、大幅な賃上げができるよう国への働きかけを含めあらゆる手を尽くすべきです。
以上の立場から、日本共産党都議団は、小池知事に対し、以下の項目を強く求めます。
- 東京地方最低賃金審議会に対し、知事として、最低賃金を速やかに時給1500円以上に引き上げるよう求めること。
- 都として最低生計費調査を行うこと。
- 最低賃金は全国一律とし、地域格差を解消するよう政府に提言すること。
- 中小・小規模企業が賃金引き上げをするための財政上、税制上の支援を強化するよう政府に求めること。また都としても行うこと
以 上