気候変動打開へ、再エネ、省エネと再生可能エネルギーへの転換を求める要望
東京都知事 小池百合子殿
2023年1月24日
日本共産党東京都委員会
日本共産党東京都議会議員団
日本共産党区市町村議員団
気候変動打開へ、再エネ、省エネと再生可能エネルギーへの転換を求める要望
世界各地で異常な豪雨、台風、猛暑、森林火災、干ばつ、海面上昇などが大問題となり、気候危機とよぶべき非常事態が起こっています。東京でも、3年前の台風15号、19号による被害はかつてないものとなるなど、影響は深刻です。
この事態を受けて、IPCCは一昨年8月に報告書で「人間の影響が温暖させてきたことはもはや疑う余地はない」として、2050年までに温室効果ガス排出量の「実質ゼロ」を達成するなどの努力で、気温上昇を抑えることができることを示しました。COP 26では、気温上昇を「1.5度に制限する努力を追求する」ことが初めて合意され、昨年行われたCOP27でもこの目標が改めて確認されました。今問われているのは、この目標を世界が本気で実行することです。
東京都も、2030年までに温室効果ガスを2000年比50%削減し、エネルギー消費量50%削減などの目標を示しています。これを具体的にすすめていくためにも、東京都として再エネ、省エネの目標と計画を持って、厳格にすすめていくことが求められます。あわせて、CO2排出量を大幅に増やす巨大ビル建設など大型開発はやめるべきです。また神宮外苑など、再開発に伴う多数の樹木伐採はCO2削減に逆行するものであり、中止すべきです。再エネ普及の妨げになり、気候変動打開、持続可能な社会を目指す上で逆流となる原発推進は改めさせるべきです。東京都が気候危機打開へ、本気の取り組みをすすめることを強く求めます。
記
- 政府の2030年までの温室効果ガス削減目標を、2010年比42%から先進国なみの50~60%に引き上げるよう都として求めること。
- 太陽光パネル設置義務化に向け、疑問に丁寧に答える情報、開かれた議論の場、都民と中小事業者に向けに充実した支援制度を提供すること。
- 「東京ゼロエミ住宅導入促進事業」など住宅の省エネ・再エネ導入を促進する事業や、中小企業の省エネ・再エネ導入支援を抜本的に拡充すること。
- 区市町村が温室効果ガス排出量やエネルギー消費量の削減、再エネ導入などの目標と計画を立てることに都として支援すること。
- 区市町村が行う、学校や公共施設の省エネ・断熱化、再エネ導入、個人や中小企業に対する省エネ・再エネ補助について、支援を抜本的に拡充すること。
- 気候危機打開に逆行して従前の建物より多くのCO2を排出する大規模開発や巨大ビル建設、またそれにともなう多数の樹木の伐採計画、大型道路などの不要不急の事業を抜本的に見直すこと。
- 政府に対し、原発への回帰ではなく、原発ゼロを目指すよう求めること。
以 上