鉄道における痴漢加害の防止と被害者の救済に関する要望(東京メトロ)
★東京メトロに申し入れる米倉春奈都議(一番左・2023.2.3)
東京地下鉄株式会社 御中
2023年2月3日
日本共産党東京都委員会ジェンダー平等委員会
日本共産党東京都議会議員団
鉄道における痴漢加害の防止と被害者の救済に関する要望
日頃から、御社の公共交通機関利用者の安全対策などの取り組みに敬意を表します。
痴漢はもっとも身近な性暴力であり、性犯罪です。とりわけ東京では、多くの人々の交通手段となる公共交通機関における対策が求められています。日本共産党は、痴漢ゼロの実現を政治と社会の課題として、関係機関の皆様と連携し取り組みを進めたいと考えています。
日本共産党は、「痴漢・盗撮ゼロの東京」をめざして、国会や都議会などでも繰り返し対策を求めてきました。一昨年10月、小池晃書記局長が参院本会議で、痴漢などの実態調査を国の責任で行うことを求める中、内閣府は昨年6月、痴漢を含む若年層の性暴力被害の実態調査を発表しました。政府の調査結果でも痴漢などの被害に遭った場所は、公共交通機関との答えが最多でした。また政府は、今年度中に痴漢ゼロにむけた政策パッケージを策定することも発表しました。
東京都においては、今年1月18日から都営地下鉄大江戸線に女性専用車両を導入します。また、今年から受験シーズンに痴漢撲滅キャンペーンを行います。
誰にとっても安全な公共交通機関を実現するために、ご一緒に痴漢ゼロの機運を醸成していきましょう。痴漢加害の防止と被害者の救済に関して、以下の点を要望します。
記
- 受験シーズンにおいて、その後の人生に影響を与える入学試験の日に痴漢加害をおこさせないよう、特段のとりくみを準備してください。
- 御社の路線利用者の痴漢被害等の状況を調査し、結果を踏まえた対策に取り組んでください。
- 痴漢の加害防止のためのアナウンス放送や電車内の動画、電光掲示板での呼びかけなどを強化してください。その際、「痴漢に注意」など被害者に自衛を求めるものではなく、加害を許さないことや、加害を見かけた方に支援を呼びかける内容や、そのための具体的な方法を知らせる内容としてください。
- 加害の多い時間帯や路線については駅係員の増員、電車内の巡回警備を強化してください。
- 女性の駅係員を増員してください。また駅係員が性暴力被害の実態やその適切な対応について学べるよう研修を実施してください。
- 女性専用車両の導入拡大を検討してください。導入時間を朝に限らず夕方以降や終日への拡大を検討してください。また女性専用車両が設置されている意味について積極的な周知をしてください。
- 御社の痴漢等に関する対策について積極的に発信してください。
以 上