東京都シルバーパス条例の一部を改正する条例(案)の提案について
日本共産党東京都議団は、第4回定例会に「東京都シルバーパス条例の一部を改正する条例(案)」を提案します。
会見する(左から)大山とも子、原のり子、里吉ゆみ、福手ゆう子、藤田りょうこの各都議(2024.12.9)
東京都シルバーパス条例の一部を改正する条例(案)
新旧対照表
東京都シルバーパス条例の改正案について
2024年12月9日
日本共産党東京都議会議員団
1、条例改正案の内容
①費用負担の軽減
シルバーパスの発行に必要な費用負担額は、住民税非課税または所得135万円以下の方は1,000円、それ以外の方は2万510円となっています。この費用負担額を所得にかかわらず1,000円にします。
②利用できる交通機関の拡大
新たに多摩都市モノレール、ゆりかもめでも利用できるようにします。また、多くのコミュニティバスで利用できない現状を改善し、各地域のコミュニティバスで使えるようにします。
③都県境のバス路線で利用できるようにする
現在は民営バスに乗る場合は乗車、降車の両方が都内の停留所である必要がありますが、これを変更し、都内に停留所がある運行系統であれば、どの停留所で乗ってどの停留所で降りても使えるようにします。
④施行日
施行日は2025年10月1日です。
2、提案理由
シルバーパスは、70歳以上の都民が負担金を支払ってパスの発行を受けることで、都営交通と都内のほとんどのバスを乗車ごとの運賃を払わずに利用できるようになる制度です。パスを取得することで、積極的に社会参加することができますが、シルバーパス制度には課題もあります。
シルバーパスの費用負担額は、住民税課税で所得が135万円を超えると、1,000円から一気に2万510円に上がるため、負担軽減を求める声が大きく広がっています。実際に、2万510円のパスの発行枚数は低迷しています。そのため、負担軽減を行う必要があります。
多摩都市モノレール、ゆりかもめは東京都の第三セクターによる公共交通機関ですが、シルバーパスは利用できません。沿線の住民からは適用を求める声が根強くあり、条例を改正して利用できるようにする必要があります。
また、自分の地域のコミュニティバスでシルバーパスを使えるようにしてほしいという声も強いです。
東京都と他の県の境の近くに住む都民は生活圏が都外に及ぶことが少なくなく、日常的に利用する駅が都外にあるためにシルバーパスで行くことができないなど、多くの不便が生じており、改善が必要です。
以上の理由から、本条例案を提案するものです。
以上