文書質問 受験生チャレンジ支援貸付事業の償還免除の対象について 原純子(江戸川区選出)
2024年第3回定例会で以下の文書質問を提出しました。
2024年第三回都議会定例会
文書質問趣意書
提出者 原純子
質問事項
一 受験生チャレンジ支援貸付事業の償還免除の対象について
答弁
一 受験生チャレンジ支援貸付事業の償還免除の対象について
東京都が行っている受験生チャレンジ支援貸付事業は、子どもの教育費負担が子育て世帯に重くのしかかるなか、進学のための塾代や受験料を支援する点でとても大事な制度です。
借り入れの際、世帯の所得が一定の基準以下であることや、預貯金が600万円以下等の条件について審査を受け、条件を満たした場合に借り入れが受けられます。
そして、高校や大学などに合格し、入学できた場合、入学証明書類を提出することで償還が免除されます。その際、再度の審査はなく、返済不要となります。
ところが、受験をしたけれども入学しなかった場合、再度、償還免除の適格要件に該当しているかどうかが問われ、要件に該当しなければ、翌年度の据え置き期間後に、貸付金を返金しなければなりません。
相談に来られた方は、4人のお子さんの父親で、妻と家族6人で暮らしており、受験生チャレンジを借りた時は基準以下の収入だったが、年によって収入が変動する仕事のため、入学ができず、浪人して翌年再びチャレンジするための塾や受験料がかかっているまさにその時に返済期間となり、請求がきたそうです。その年は大学にお金がかかることもあり、必死に働いた結果、収入が増え基準を超えたために、収入超過で適格要件に該当せず、返済をしなければならなくなったそうです。
受験のし直しにはお金がかかりますが、受験生チャレンジは高校3年で借り受けたら、二度目は借りられません。
そこで伺います。
1 貸付資金を受ける時に、審査をうけているのに、入学できなかった子は、償還免除について、据え置き期間後に改めて適格要件を問われるのはなぜですか。入学できた子は自動的に償還免除となり、入学できなかった子には、適格要件が再度求められることは、扱いが不平等ではないですか。
2 入学しなかった子の世帯における償還免除の申し立てについて、その年の収入が基準を上回っている時点で免除申し立て申請すら窓口が受け取らないという対応で、返還義務が発生するというのではなく、子どもや働き手の家族の状況などを聞き取り、償還免除の可否について審査を行うべきではないでしょうか。
3 そもそも入学しなかった子の償還免除申し立てについて、改めて収入基準を課すことを止めるべきと考えますが、いかがですか。
2024年第三回都議会定例会
原純子議員の文書質問に対する答弁書
質問事項
一 受験生チャレンジ支援貸付事業の償還免除の対象について
1 貸付資金を受ける時に、審査をうけているのに、入学できなかった子は、償還免除について、据え置き期間後に改めて適格要件を問われるのはなぜか。入学できた子は自動的に償還免除となり、入学できなかった子は、適格要件が再度求められることは、扱いが不平等ではないか、見解を伺う。
回答
都は、受験生チャレンジ支援貸付事業実施要綱等において、貸付けや償還免除の際の要件をそれぞれ定めています。
受験生が希望した学校に入学した場合のほか、入学しなくても、受験生の真摯な努力が証明でき、かつ世帯収入等が一定の基準以下であると認められる場合などには、必要な書類等により適格要件を確認し、償還免除の決定を行っています。
質問事項
一の2 入学しなかった子の世帯における償還免除の申し立てについて、その年の収入が基準を上回っている時点で免除申し立て申請すら窓口が受け取らないという対応で、返還義務が発生するというのではなく、子どもや働き手の家族の状況などを聞き取り、償還免除の可否について審査を行うべきだが、見解を伺う。
回答
償還免除の申請受付に当たっては、窓口において、申請者一人一人の状況に応じて、該当する適格要件や必要な手続の案内を行っているほか、償還開始後も状況の変化があれば適宜相談に応じるなど、丁寧に対応しています。
質問事項
一の3 そもそも入学しなかった子の償還免除申し立てについて、改めて収入基準を課すことを止めるべきだが、見解を伺う。
回答
償還免除に当たっては、世帯収入等が一定の基準以下であり将来にわたって償還能力がないと認められる場合などには、必要な書類等により適格要件を確認し、免除の決定を行っています。