東京都知事
石原慎太郎 殿
2006年8月9日
日本共産党東京都議会議員団
靖国神社参拝の中止を求める申し入れ
石原知事は、7月21日の記者会見で、今年も8月15日に靖国神社参拝をおこなうことを明らかにしました。
そもそも靖国神社は、かつての日本の侵略戦争が「正義のため、アジア解放のための正しい戦争」だったという戦争観を日本中にひろげる宣伝センターの役割を果たしているものです。この靖国史観は、二度と侵略戦争をしないという反省の上に立ち戦後国際社会への仲間入りをした、戦後日本の出発点、原点を根本から否定するものです。
だからこそ、 日本でもマスコミ各紙が、小泉首相らの参拝を批判し、朝日新聞が実施したアンケートでも靖国神社公式参拝に反対する人が6割に達し、賛成の2割をおおきく上回っています。また、〃靖国〃派は、天皇の参拝を実現することで、自分たちの戦争観を公認の日本の国論にすることをねらってきましたが、昭和天皇がA級戦犯を合祀しているなら、参拝しないと言ったことが明らかにされる中で、そのシナリオが破たんしています。
また、国際的にも中国や韓国などアジア諸国はもちろん、アメリカからも「太平洋戦争を今になって正当化することはけしからん」(米下院ハイド外交委員長)などの批判の声がひろがっています。
東京は、あの侵略戦争のもとで、多くの戦死者をだすとともに、10万人の死者を出したと言われる東京大空襲による被害など、甚大な被害を受けた経験をもっています。その東京都民の代表である都知事が、この過去の痛切な反省にたつことなく、かつての日本の植民地支配を美化するなど侵略戦争正当化の先頭に立ち、靖国神社の参拝を強行することは、断じて許されません。
日本共産党都議会議員団は、石原知事が靖国神社参拝をやめ、侵略戦争賛美の言動をあらためるよう強くもとめるものです。
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