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■ 申し入れ/談話/声明 日本共産党東京都議団 |
本日、東京都が発表した東京構想2000は、都民が解決を求めている介護保険の重い負担の軽減、福祉や教育の拡充、中小企業支援、住宅などの切実な要求についてまともに応えようとしないばかりか、東京都が本来になうべき福祉やくらしを守る仕事を民間企業にゆだねたり、区市町村におしつけて、全体として手をひいていく方向をうちだしています。
「構想」を推進するために策定された都政改革ビジョンT(都庁改革アクションプラン)は、財政再建推進プランにもとづいて今年三月に強行されたシルバーパスや老人医療費助成などの福祉施策の切りすてにとどまらず、都民施策全般にわたる切りすてを、より大規模にすすめることをうちだしました。また、勤労福祉会館、成東児童保健院などの歴史的に役割をはたしてきた都立施設の廃止・見直し、都立病院の民営化の検討などがかかげられたこともみすごすわけにはいきません。
その一方で、「構想」が、公共事業の見直しが大きな時代の流れとなっているにもかかわらず、首都圏規模の都市改造計画や外郭環状道路をはじめとする三環状道路などに資金を重点的に投入してすすめることを表明しています。これは東京一極集中を加速させるばかりか、自民党政治がすすめてきた公共事業に五〇兆円、社会保障に二〇兆円という逆立ちした税金の使い方をいっそうおしすすめ、破たんした国や都の財政をさらなる泥沼に引きこむものとなりかねません。実際に、「構想」にもとづき重点的にとりくむ事業を示した3か年の推進計画は、少子・高齢化対策などの福祉・医療はわずか一七%程度ですませ、幹線道路や都心再生などの大型公共事業には五〇%以上もつぎこむなど、逆立ちした税金の使い方を具体的に示したものとなっています。
また、東京都税制調査会が出した所得の低い人の所得税増税をはじめとする「庶民増税」「中小企業増税」路線を促進することを表明していることも重大です。
わが党は石原都政のこうした自民党流の逆立ち政治ときっぱり対決し、都民のみなさんと協力して福祉、くらしが最優先される都政への改革をめざし全力をつくす決意です。