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■ 申し入れ/談話/声明  日本共産党東京都議団

 2003年12月17日、大山とも子政調副委員長、渡辺康信都議が、表記の申し入れを知事宛に行いました。
 応対した梶山純一・健康局医療サービス部長は、都内約650の医療機関を対象にワクチンの在庫状況を調査した結果、3〜4万本の在庫があることがわかったので、区町村に問い合わせてほしいと説明。「(申し入れの趣旨は)わかりました」回答しました。

 以下申し入れ全文です。

インフルエンザ・ワクチンの確保に関する緊急の申し入れ

2003年12月17日
日本共産党東京都議会議員団

東京都知事 石原慎太郎殿

 全国的にインフルエンザ・ワクチンが不足しており、都内においても、学校でインフルエンザの予防接種をよびかける連絡文書が配布され、町の診療所から大病院まで何軒も電話したが、ワクチンの在庫がないと断わられ予防接種が受けられない、という事態がひろがっています。高齢者以外のインフルエンザ・ワクチン接種の料金(自己負担額)は、各医療機関による自由設定であるため、ワクチンの不足がさらに続くようなことになれば、料金の高騰を招くことも心配されています。
 インフルエンザは、いったん流行が始まると、短期間に乳幼児から高齢者まで非常に多くの人をまきこむ危険な感染症です。とくに、乳幼児、高齢者、呼吸器や心臓などに慢性の病気をもつ人は、気管支炎、肺炎、急性脳炎などを併発して重症化し、ことし5月までの1年間に全国で、およそ1200人もの命が、インフルエンザにより失われています。予防の基本は、流行前にワクチン接種を受けることです。
 とりわけ今年は、世界的に流行し不安をひろげたSARSとインフルエンザの初期症状が似ており区別が難しいため、インフルエンザの予防接種を受けるよう、東京都や都医師会を先頭に、都民によびかけているところです。その中でワクチンが不足し、インフルエンザの予防接種を受けたくても受けられない事態が現に生まれていることは、SARS対策にも重大な支障をおよぼすものです。
 冬場のインフルエンザの本格的な流行シーズンを控え、事態の打開は緊急の課題であり、日本共産党都議団は、以下の事項について都として対策を講じるよう申し入れるものです。

1. 国に対し、以下のことをつよく要請すること。
 
1) 全国の都道府県および医療機関におけるインフルエンザ・ワクチンの在庫状況調査を緊急におこない、不足している医療機関に優先して供給すること。
2) ワクチンを大幅に増産するとともに、国が責任をもって備蓄等の抜本策を講じること。
2. 都として、都内医療機関の在庫状況調査をおこない、不足している医療機関への供給を推進するとともに、備蓄等、ワクチン確保のための対策を講じること。
3. 乳幼児、高齢者、特別養護老人ホームなどの施設に入所している人、呼吸器や心臓などに慢性の病気をもつ人などリスクの高い人、およびSARSが流行した地域 に渡航する人が、確実にワクチン接種を受けることができるよう、医師会、医療機関等と協力し、対策を講じること。
4. ワクチン接種料金の高騰を招かないよう、医師会、医療機関等と協力し、対策を講じること。

以 上