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日本共産党東京都議会議員団
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議事録


文書質問趣意書

かち佳代子( 大田区選出)

1.中小企業対策について

 東京の中小企業は、長期の景気低迷にくわえ親企業の海外移転、大型店の無秩序な出店、大銀行による貸し渋り、貸しはがしなどによって打撃をうけており、その支援がいそがれています。そこで、業者の切実で緊急の要望の何点かにしぼって提案します。
 第一に、イラク戦争に原因する石油原油価格の高騰が中小企業の経営を圧迫している問題です。この問題では東京商工連合会がアンケート調査をおこなっていますが、それよると、共通して材料の値上がりが2割から3割にもおよんでいます。また、おおくの企業が親会社から単価の値下げや、材料費の引き上げなどに迫られています。そのうえ運搬のガソリン代の上昇もくわわって、「利益がでない」、「限界だ」など、深刻な事態を迎えています。わが党は大田区の現状について調査をおこなうとともに、産業経済省に申し入れをおこなったところ、同省はすぐに現地に入り、業者から聞き取り調査をおこないました。
 そこで、都として石油原油の高騰の影響について調査をおこなうこと、元請け企業に対して、安易に価格転嫁するなど下請け中小企業にしわ寄せしないことなどを申し入れることを提案するものです。
 また、重油を使用している浴場では、原油価格の高騰の影響をうけていますが、入浴料が定められていることから、経営が圧迫されています。これらの浴場に対する助成も必要と考えますが、それぞれ答弁をもとめます。
 制度融資の拡充も切実な要望です。東京商工会議所が最近、実施した「中小企業の資金繰り等に関するアンケート結果」をみると、この間の資金繰りが「悪化した」と応えた企業が4・2ポイントふえ、23・1%と、4社に1社が資金繰りに困っていることを示しています。また、国が信用保証について、全額保証から部分保証に後退させようとしていることについて、8割が懸念や「反対」を表明しています。
 知事、中小企業の資金繰りを支援するために、減らしつづけてきた制度融資の預託原資を積み増しし、低利の融資を増やすことなどただちに実施すべきであります。また、国に対して部分保証など信用保証制度の改悪をおこなわないようつよく申し入れることを要望するものですが、答弁をもとめます。
 地域商店会(街)が共通して解決をもとめているのが、大型店やチェーン店などの商店会(街)への不加入、非協力の問題です。おおくの商店会(街)は大型店の無秩序な出店や、空き店舗の増大など困難なもとでも、お祭りや消防団活動をささえ、街路灯の設置など地域社会の担い手としての役割を果たしています。ところが、大型店やチェーン店のおおくは、商店会(街)への加入や日常の活動に非協力な姿勢をとっており、その改善がいそがれています。こうしたもとで、すでにいくつかの区では、大型店やチェーン店などの、商店会(街)への加入、活動への参加をもとめる条例が制定されてきており、東京都として同様の条例を制定してほしいという要望は日増しにつよまっています。
 そこで、商店会、商店街への大型店やチェーン店などの加入、協力をもとめる条例の制定を求めるものです。見解を伺います。
 中小企業対策の最後に、都の予算についてですが、この問題では、東京商工会議所が今年5月12日にだした「東京都の中小企業対策に関する重点要望」のなかで、その第一の要望として、「中小企業や小規模企業への対策予算を充実・強化すること」を掲げています。都の中小企業対策予算は、予算議会でも指摘したように、この10年間連続して減りつづけており、全国の自治体とくらべて、その姿勢にはおおきな隔たりが生まれています。
 中小企業対策予算と施策の抜本的拡充をもとめるものです。答弁をもとめます。

1.震災対策について

 関東大震災から80年余、新潟県中越地震、福岡県西方沖地震などの地震が相次いで発生するもとで、首都東京でも、最近、東京を震源とする地震が連続して発生しています。また、中央防災会議は昨年末、東京を直下型地震をおそった場合、甚大な被害が発生するという被害想定を発表しており、いつおそってくるか分からない大地震から、都民の生命と財産を守ることは緊急の課題となっています。
 とりわけ、都内には、阪神・淡路大地震で甚大な被害をもたらした木造住宅密集地域がおおくのこされており、耐震基準を満たしていない木造個人住宅もすくなくありません。
 都ではまだふみだしていませんが、この木造住宅の耐震対策では、すでに全国で9県が耐震補強助成を実施、国も重い腰を上げて、今年から「住宅・建築物耐震改修等事業」をスタートさせています。
 木造住宅の耐震性は、柱と土台の結束や筋交い、屋根の軽量化をはかるなどで確保することができるものですが、現実は、おおくの都民が、耐震補強の必要にせまられながらも、改修資金がまかなえずに断念しているのです。
 都として、住宅の倒壊をふせぎ、都民の生命と財産をまもるために、木造個人住宅の耐震診断と、耐震補強助成に踏みだすべきと考えますが、答弁をもとめます。

以上