コロナ禍でも大学生等が学び続けられる支援を求める申し入れ
日本共産党東京都議団は標記申し入れを小池百合子知事および東京都立大学上野淳学長あてに行いました。多羅尾光睦副知事が応対し、「学生の厳しい状況は承知しています。ご趣旨は承りました」と述べました。
★申し入れる(左から)原田あきら、池川友一、(多羅尾光睦副知事)、米倉春奈の各都議(2020.5.26)
東京都知事 小池百合子殿
東京都立大学学長 上野淳殿
2020年5月26日
日本共産党東京都議会議員団
コロナ禍でも大学生等が学び続けられる支援を求める申し入れ
新型コロナウイルス感染症拡大により、大学生、大学院生、専門学校生、短期大学生(以下、学生)の学生生活への影響が重大なものとなっています。高等教育無償化プロジェクトFREEの調査では、親の収入が激減したり、アルバイトができなくなり、回答者の5人に1人が退学を検討していることが明らかになりました。都立大学が無償提供を受けて学生に配布した米と薄力粉は、申し込み開始後、約一時間で予定数に達したため締め切られたとのことです。今、抜本的な公的支援を行わなければ、学び続けることを諦める学生が大量に生まれる、重大な事態です。
これほど深刻な学生の状況が広がっているのは、学費が高すぎることと、本来給付制度となるはずの奨学金制度が、日本では借金となる貸与制が中心となっていることにあります。
東京は、全国の大学生の4人に1人が学ぶ都市です。学ぶ環境を保障することは、学生個人の問題にとどまらず、日本社会の未来にとって非常に重要な問題です。国の支援が不十分な中、都として学生が学び続けるために支援することが求められています。よって、以下の項目について申し入れます。
<要望項目>
- 都として、学生への給付金、家賃補助など支援を行うこと。
- 都として、学生にかかわる支援制度をワンストップで申請につなげられる総合支援窓口を設置すること。また、学生支援策がわかる特設ホームページやチャットボットなどを活用し、支援制度を周知すること。
- 都は、感染症の影響により経済的に困難な状況にある大学生等をアルバイト採用するが、給与は月払いとなっている。困窮した学生には、生活資金が間に合わない場合がある。本人の希望をとり、前払いや週払いも行うこと。
- 都立大学、都立看護専門学校、都立産業技術高等専門学校の学費を半額に引き下げること。授業料の延納期限を年度末とすること。
- 研究者と学生による「図書館休館対策プロジェクト」の調査では、図書館休館により、卒業論文・修士論文・博士論文の提出時期に「間に合わない」学生が約7割にのぼると公表している。都立大学でそうした学生が卒業できず大学に在籍する際に、学費を免除すること。
以 上