横田基地のパラシュート降下訓練への抗議等を求める申し入れ
東京都知事 小池百合子殿
横田基地のパラシュート降下訓練への抗議等を求める申し入れ
2019年9月30日
日本共産党東京都議会議員団
北関東防衛局は9月25日、横田基地において、今年1月に連続して発生したパラシュート事故と同型のパラシュート(※RA-1型)を使用した訓練を翌日から再開することを米軍からの情報提供にもとづき、周辺自治体に知らせました。
羽村平和委員会の監視によると26日には、、パラシュート降下訓練が日中から夜間にかけて数度くり返され、少なくとも30人以上が降下したとみられます。米軍は、今後も同型のパラシュートを使用した訓練を行う予定だと表明しています。
RA-1型のパラシュートは、今年1月8、9両日に行った訓練で、主傘が開かないという事故を連続して引き起こしています。9日の事故では、予備傘を収納していた袋が基地外に流され行方不明になっています。これらの事故に対して、「横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会」は、「徹底的な原因究明」「再発防止策を講ずるまでは、同様の訓練は行わないこと」を要請してきました。しかし、米軍からの情報提供では、「問題が発生する可能性を最小限にとどめるための対策を講じています」というばかりで、その対策の内容については明らかにせず、また、訓練を行う部隊名も公表していません。
パラシュート降下訓練は、一歩間違えれば基地外へ影響を及ぼし、人命にかかわる重大な事故につながりかねません。しかも、RA-1型のパラシュートを用いて行われるのは、米海兵隊や特殊作戦部隊が敵からの発見を避けるため、高高度から飛び降り、低空で開いて降下する訓練であり、敵地へ侵入することと密接にかかわる訓練です。
そもそもパラシュート降下訓練を人口密集地で行うことは、米本国では認められていません。沖縄県のヨーロッパ調査によって、米軍の行う訓練などについて、それぞれの国の実情に応じた形で、地元自治体への意見聴取等が実施されていることも明らかになっています。住民の命・財産を守るため、日本の自治体にも相応の権限が認められるべきです。
よって、以下のことを強く求めるものです。
1、米軍が事故を起こしたものと同型のパラシュートによる降下訓練を横田基地で再開したことに、知事を先頭として、国及び米軍に強く抗議すること。
2、事故を起こしたものと同型のパラシュートはもちろん、いっさいのパラシュート降下訓練を横田基地で行わないよう、国と米軍に強く求めること。
3、パラシュート降下訓練をふくむ米軍の訓練に対して、訓練中止をふくめ、地元自治体の意向が反映されるよう、全国知事会や都内の自治体などとともに、日米地位協定等の改正を求める取り組みを強化すること。
以上