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申し入れ・談話

2019.06.28

最低賃金の大幅引き上げが実現するよう、都の対策強化を求める申し入れ

東京都知事 小池百合子 殿

2019年6月28日
日本共産党東京都議会議員団

最低賃金の大幅引き上げが実現するよう、都の対策強化を求める申し入れ

 内閣府の景気動向指数は、2ヵ月連続で景気の「悪化」を認め、実質消費支出も実質賃金も1年前に比べマイナスとなっています。2014年4月、消費税の税率を8%に引き上げて以来の消費の低迷が続いています。
 こうした景気悪化を打開するためにも、GDPの6割を占める個人消費を拡大する最低賃金の大幅引き上げは待ったなしの課題です。
 全国労働組合総連合は19道府県で「労働者がふつうの暮らしをするにはどのくらい費用がかかるのか」を明らかにするため、最低生計費について調査を行いました。調査によって、全国どこでも月額22~24万円ほど(時給約1500円、税・社会保険料込み)が必要との試算結果が出ており、地域別の最低賃金に合理性がない事が示されました。また、現在の最低賃金額と必要な生計費が大きく乖離していることが明らかになっています。
 東京都は都内で普通の暮らしをしていくために、どのくらいの給料が必要かという最低生計費について指標を持っていません。都民のくらしを応援し、貧困・格差を解消する上でも、最低生計費について都が指標を持つことは極めて重要です。
 同時に中小企業・小規模企業が賃金を引き上げるための支援の拡充が必要です。政府は、中小企業の賃上げ支援策の予算を2014年度の35.9億円から2019年度には6.9億円へと5分の1に削減しました。社会保険料の中小企業・小規模企業負担の軽減などの直接支援、「公契約条例」の制定など、中小企業・小規模企業が最低賃金を引き上げることができるようにする環境づくり、支援策の強化・拡充が不可欠です。
 以上の立場から、日本共産党都議団は、東京都に対し、下記項目を要望するものです。

1.都内の最低生計費について、各年代、各階層ごとに調査し、公表すること。

2.東京地方最低賃金審議会に対し、知事名で最低賃金の大幅引き上げを求めること。

3.最低賃金引き上げのため、中小企業・小規模企業支援策の強化・拡充を行うこと。

以上