「東京と日本の成長を考える検討会報告書」の提出への抗議について
「東京と日本の成長を考える検討会報告書」の提出に抗議する
2018年10月29日
日本共産党東京都議会議員団
団長 曽根はじめ
本日、「東京と日本の成長を考える検討会報告書」が座長により知事に提出されました。しかし、この報告書は検討会で確認されたものではありません。検討会委員の総意をまとめることなく、座長が一方的に報告書をまとめて提出したことにきびしく抗議するものです。
10月16日に開かれた第4回検討会では、提案された報告書案に対し、私をふくめ異論が続出し、この回で予定されていた最終案のとりまとめは行われず、第5回検討会を追加で開くとされました。しかし、異論を解消するための努力を尽くさず、第5回検討会は委員を招集することなく座長が一方的に開催し、異論を残したままの報告書が知事に提出されたのです。座長自身が、提出の際の説明で「全てのご意見を反映できていない部分もある」と述べていますが、このような非民主的な乱暴なやり方は、とうてい認めることが出来ません。
そもそも今回提出された「報告書」は、座長と一部の委員の見解のみを強調するものとなっており、都として国の不当な「偏在是正措置」に対し、地方分権の立場から、他の道府県との連携を広げるものとは、ほど遠いものです。
報告書は、「東京には、ヒト・モノ・カネが高度に集積し」「他地域へ投資するより2倍以上の効果がある」「東京の相対的な後退は日本経済全体の停滞にもつながり、いずれ東京、そして日本が世界に埋没してしまう恐れがある」とし、「東京への積極的な投資が必要」と強調しています。
東京に投資がまわらなければ、地方も日本も衰退する、と地方を脅すような主張をいくら東京から地方に発信しても、自らの地域の衰退を強く懸念している地方自治体や地方に住む方々の共感はえられず、東京の孤立をいっそう深めることは避けられません。
私は、東京と日本の成長を考える検討会の委員として、今回提出された報告書に同意できないことを表明するものです。
以上
次のページ >> 1 2