農水大臣による豊洲新市場認可書の交付に断固抗議する
農水大臣による豊洲新市場認可書の交付に断固抗議する
2018年9月10日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 大山とも子
本日9月10日、農水大臣は多くの反対の声を無視して豊洲新市場に対し、卸売市場法に基づく認可書を交付しました。
日本共産党都議団は怒りをもって断固抗議します。
第1に、豊洲市場は東京ガス工場跡地であり、深刻な土壌汚染が今なお残っており、市場として最もふさわしくないところです。都は土壌も地下水も環境基準以下にするという約束で移転を行うこととしていましたが、小池百合子知事はこの約束を反故にしました。土壌汚染対策工事後も、直近の地下水調査で、これまでで一番高い環境基準の170倍のベンゼンが検出され、環境基準で出てはならないシアンも検出されています。
土壌汚染対策の追加対策工事について、専門家会議が有効性を確認したことを知事は「安全宣言」の根拠にしています。しかし、有効性を確認する正式な専門家会議は開かれておらず、専門家会議以外の科学者・研究者によるクロスチェックもされていません。
第2に、卸売市場法は、「36条第一項に規定する売買参加者その他の利害関係者の意見を聞かなければならない」としています。しかし、都は、卸売市場審議会や都の業界団体で構成される新市場協議会で意見聴取をしただけです。多くの消費者や業界・市場関係者、とりわけ世界一と言われる築地ブランドを育んできた要の仲卸業者のなかには、多くの反対の声が続いています。
第3に、豊洲市場の事業計画の取扱量見込みは過大になっています。また、開場すれば年間100億円をこえる赤字になり、市場会計の継続性が担保される保障がありません。
日本共産党都議団は、引き続き、食の安全を守り、消費者も市場業者も安心して利用できる中央卸売市場のために、豊洲市場への移転を中止し、築地を守るよう強く求めます。
以上