「大学との連携」の促進に関する申し入れ
東京都知事 小池百合子 殿
2018年9月6日
日本共産党東京都議会議員団
「大学との連携」の促進に関する申し入れ
東京都は、「大学との連携」を進めるため、①都内の大学と今後の政策連携のあり方などについて自由に意見交換する定例懇談会の設置、②防災力の向上、少子高齢化対策、医療の充実、環境先進都市の実現、経済・農林水産業の活性化などについて、都内大学研究者による事業提案制度の実施、という2つの事業に踏み出しました。
日本共産党都議団は昨年12月、「東京に集積している大学の専門的知見、教育・研究機能、若い学生の力などを、福祉、医療、教育、防災、まちづくり、産業振興をはじめ都政のあらゆる分野で全面的に活かすため、都内大学と東京都の連携促進に取り組むこと」を、2018年度予算編成に対する重点事項のひとつに位置づけて、小池知事に要望しました。
「2つの連携事業」の創設・実施は、全体としては、わが党の提案と共通するものであり、貴重な前進です。
全国各地では、すでに様々な「大学との連携」事業が実施されています。たとえば神奈川県は、インターネットで「大学連携に係るポータルサイト」を開設し、県と大学の連携事業一覧などの情報を提供しています。全国の取り組みについての調査も実施しています。京都市は、「大学のまち京都・学生のまち京都推進計画」を策定し、「学生が学ぶ環境の充実」などとともに、「大学・学生と地域との連携の促進」に取り組んでいます。そして、市の総合企画局総合政策室に大学政策担当の専管組織を設置しています。
知事は、7月20日に発表した「重点政策2018」でも、「大学との政策的な連携の強化」を位置づけました。その具体化の中で、次の事項を実施し、「大学との連携」事業をさらに発展させるよう求めるものです。
1 全国各地の先進例の調査を行うこと。
2 東京都の各局が取り組んでいる「大学との連携」について、実態把握をすること。
3 学生への支援、学生の力を活かす取り組みを位置づけること。
4 都として「大学との連携」を進める「基本方針」および「基本計画」を策定すること。
5 全庁横断で大学との連携を推進する専管組織を設置すること。
6 「大学との連携」にあたっては、各大学の自由で自主的な学術研究や教育活動を尊重すること。
以上