濃厚接触者への検査に関する緊急申し入れ
日本共産党都議団は本日、標記の申し入れを小池百合子知事あてに行いました。福祉保健局の杉下由行・感染症危機管理担当部長が応対し、「動線がきちんとなっているかは重要」と述べました。
★申し入れを手渡す(右から)白石たみお、アオヤギ有希子、あぜ上三和子、藤田りょうこの各都議
東京都知事 小池百合子殿
2022年1月24日
日本共産党東京都議会議員団
濃厚接触者への検査に関する緊急申し入れ
都内では12月25日から、ワクチンを接種済みの方も含め、感染に不安を感じる無症状の方を対象としたPCR等検査無料化事業が薬局などで実施されていますが、保健所から濃厚接触者に対し、この無料検査を受けるよう案内が行われています。
しかし、PCR等検査無料化事業では、発熱患者への対応を行う診療・検査医療機関と異なり、他の利用者との動線の分離は求められておらず、検査を受ける方が来る空間に一般の利用者も出入りしています。新型コロナウイルスに感染している可能性が高い濃厚接触者に案内する場所として適切ではありません。
東京都は、保健所の業務がひっ迫していることから、陽性者自ら濃厚接触者と考えられる方へ連絡するようお願いし、連絡を受けた方に検査を受けるよう促す方法をすすめています。この場合も動線の分離等の感染対策が取られた医療機関で検査を受けるよう促すべきです。
また、無症状の濃厚接触者が自ら医療機関に行って検査を受ける場合、本来は保険適用はされず、したがって初診料を患者が負担する必要もなく、全額公費で検査が行われます。厚生労働省も私たちの聞き取りに対し、昨年3月8日の厚生労働省通知で示されている、無症状の濃厚接触者に保健所が行う検査には保険が適用されないという考え方は、上記のように濃厚接触者が自ら医療機関に行った場合も適用されると説明しています。
しかし都は、昨年8月17日に都内の診療・検査医療機関等に出した通知で、受診者から濃厚接触者の可能性があると訴えがあった場合は、保険診療で対応するよう記載しています。そのため、本来は必要ない初診料の患者負担が発生しています。また、本来保険適用がされないものとして、レセプトの減査定が行われるおそれもあり、是正が必要です。
そのため、以下の対策をとるよう、緊急に申し入れるものです。
記
1、濃厚接触者には動線の分離などの対策が取られていないPCR等検査無料化事業による検査場所の案内は行わず、保健所または医療機関で検査を行うようにすること。
2、症状の無い濃厚接触者が自ら医療機関に行った際の行政検査が保険診療となるとしたことを訂正し、全額公費負担となることを周知するため、診療・検査医療機関等に対して改めて通知を出すこと。
以上