物価高騰等に対する緊急経済対策の申し入れ
13日、日本共産党都議団は「物価高騰等に対する緊急経済対策の申し入れ」を小池百合子都知事あてに行いました。武市敬副知事が応対し、「各局が補正予算をねりあげているところでありますので、本日のお話を伝え、第2回定例会に臨んでいきたい」と述べました。
(左から)尾崎あや子、藤田りょうこ、とや英津子、あぜ上三和子、(武市副知事)、和泉なおみ、の各都議
〇申し入れ内容は以下のとおりです。
東京都知事 小池百合子 殿
2022年5月13日
日本共産党東京都議会議員団
物価高騰等に対する緊急経済対策の申し入れ
新型コロナウイルス感染症のまん延防止措置は解除されたものの、飲食店からは「客足は戻らない」「支援策は3月で終了して、どうやって乗り切っていくのか不安」といった声が寄せられています。
そのなかで、原油高、ウクライナ情勢、円安などによって、原油や原材料の価格高騰、資材などの供給不足等が起き、都民や都内事業者をとりまく状況はいっそう厳しさを増しています。
今年4月の消費者物価指数は、都市ガス27.6%、電気代25.8%、ガソリン代が14.3%と、スパゲティは16.3%と大幅に上昇しています。こうした価格上昇は、消費税数%分の負担増に匹敵し、しかも今後さらなる高騰も予想されています。都内の八百屋さんからは「高値でも1箱3千円程度だった玉ねぎが7千円になった」といった声も寄せられています。
こうした高騰は都民のくらしと営業に深刻な影響を与えています。よって、日本共産党東京都議団は補正予算の編成にあたって、地方創生臨時交付金の活用にとどまらず都独自の財源対策も行い、以下の対策をすみやかに講じることを強く求めるものです。
- 各局を横断する物価高騰対策本部を設置して都内業者や労働者の影響や実態を把握するとともに、相談窓口の設置、支援策の周知を行うこと。
- 消費税を5%に引き下げ、インボイス制度を中止するよう国に申し入れること。
- ひとり親家庭などの子育て世帯、失業者、内定取消者、学生、生活困窮者への給付金の支給を行うこと。
- 国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料の緊急減免をすすめるため、区市町村と東京都後期高齢者医療広域連合への財政支援を行うこと。
- 電気・ガス料金を含む公共料金の負担軽減を行うこと。
- 熱中症対策のため、生活保護受給者や低所得者に対し、エアコンの購入・設置費用及び電気代への助成(夏季加算を含む)を行うこと。
- 家賃を払えず住居を失うことがないよう、家賃補助を行うこと。
- 心身障害者福祉手当の増額や障害者の医療費の負担軽減、福祉作業所の工賃への補助を行うこと。
- 各種の福祉施設・事業所、医療機関が電気代や食材料費などの高騰に対応できるよう、緊急に財政支援を行うこと。
- 学校給食の栄養価や質を低下させないために、都立学校(特別支援学校や夜間定時制高校など)に対し食材費の支援を行うこと。区市町村立小中学校などの給食についても、都として食材費を支援すること。
- 物価や燃料費の高騰等の影響を受け、仕入価格上昇等により収益が減少した事業者に対する支援金を支給すること。その際、手続きは簡略化すること。
- 事業復活支援金制度の復活・継続を国に求めること。また、申請後の減収による追加申請について周知徹底と申し込み期限の延長を国に求めること。
- 中小事業者に対する物価や燃料費高騰分の負担軽減補助を行うこと。
- 電気代等の負担軽減と夏の電力需要ひっ迫防止策として、中小事業所に対して都の省エネ支援事業の周知を強化するとともに、助成割合や上限の引き上げを行うこと。
- 中小の旅行業者等に対する経営支援を行うこと。
- 公衆浴場には、統制価格により燃料費高騰を入浴料に転嫁できないことを考慮した負担軽減措置を行うこと。
- 漁業者、農林業者に対する経営支援を行うこと。
- 店舗の家賃やリース代など固定費への補助を行うこと。
- 東京都発注契約において、物価高騰等に対する設計労務単価のスライド制度について受注業者と迅速・丁寧な協議を行うこと。また、最終下請まで賃金や資材調達費に反映されるよう周知するとともに、下請け業者からの相談窓口を設置すること。
- 雇用調整助成金、休業支援金・給付金の特例措置を7月以降も継続するよう国に求めること。
以 上