米軍横田基地PFAS漏出事故の立ち入り調査を求める申し入れ
中村倫治副知事に申し入れを行う(写真左から)原純子(江戸川区)、アオヤギ有希子(八王子市)、尾崎あや子(北多摩第一)、斉藤まりこ(足立区)、曽根はじめ(北区)各都議
日本共産党都議団は本日、標記の申し入れを小池百合子知事あてに行いました。
中村倫治副知事が応対し、「ご要望は承りました。国として前提となることを調べてほしい。地元の市町と連携して引き続き必要なとりくみを行っていきます。」と答えました。
申し入れ内容は以下のとおりです。
東京都知事 小池百合子 殿
米軍横田基地PFAS漏出事故の立ち入り調査を求める申し入れ
2023年8月8日 日本共産党東京都議会議員団
米軍横田基地でのPFAS(有機フッ素化合物)を含む泡消火剤の漏出をめぐり、7月25日に日本共産党の国会議員、都議会議員などが行ったヒアリングで防衛省は、2010~12年の漏出事故の報告書を、米軍側から2019年1月には入手していたことを初めて明らかにしました。約4年半も隠ぺいしていたことになり、断じて許されません。
7月28日、浜田靖一防衛相は「得られた情報を速やかに伝えるべきだった。今後、速やかな情報提供ができるよう努めていきたい」と陳謝しました。
「赤旗」報道によれば、東京都はこの件に関わって2018年から今年6月までに5回、国に問い合わせたが、いずれも回答を得られなかったとのことで、都としてあらためて正式に国に抗議すべきです。
いよいよ、横田基地への立ち入り調査が必要です。
1973年の日米合同委員会合意「環境に関する協力について」は、「米軍施設・区域に源を発する水、油、化学物質乃至その他の物質により汚染が発生し、よって地域社会の福祉に影響を与えていると信ずる合理的理由のある場合、県または市町村若しくはその双方は、地元の防衛施設局との協力の下、米軍現地司令官に対して調査を要請することができる。」「県または市町村若しくはその双方が、地元の防衛施設局との協力の下、問題となった場所を直接視察し、または、水または土壌若しくはその双方、あるいは煤煙、煙、常設施設・設備の燃料のサンプルを当該場所より入手することが必要と考える場合には、米軍現地司令官がコンタクト・ポイントとなり、当該司令官はそのような視察やサンプル入手を許可することができる。」としています。
浜田防衛相は7月11日の閣議後の記者会見で、横田基地への立ち入り調査について「今回(横田基地に関する東京都と周辺市町村連絡協議会から)いただいた要請も踏まえて、今後、関係自治体から立ち入りに係る具体的な要請がなされた場合には、関係省庁と連携し米側に働きかけてまいりたい」と述べています。
またこれに先立つ6月26日、米軍横田基地のアンドリュー・ラダン司令官も、就任1周年の記者会見で「PFASについては、われわれは日米の合意事項に絶対的に従っている。合意事項の中で基地内での調査、もしくは(米国の新基準に対応する)新たな調査が必要だということであれば、もちろんすぐに実施するつもりだ。水質以外に関しても安全への懸念が起こるようであれば、すぐにその対応をする」と述べています(東京新聞6月27日)。
今こそ小池知事のイニシアチブで、周辺市町にも呼びかけ、国と米軍に対し、横田基地への立ち入り調査を要請し、実施させるまで本気の交渉をすべきです。
日本共産党都議団は7月7日の申し入れに続き、重ねて以下について要請するものです。
1、PFAS漏出事故に関し、都は「横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会」に参加する市町にも呼びかけ、国と米軍に対し、横田基地への立ち入り調査を実施できるように求めること。
以上