018サポートについての申し入れ
日本共産党都議団は本日、標記の申し入れを小池百合子知事あてに行いました。
黒沼靖副知事が応対し、生活保護の収入認定対象から除外することについては「課題の認識は持っている。都として(国に)要望を出している。」「018サポートは子どもに対する給付であり、世帯に対する給付ではない。」「引き続き取り組みを進めていきたい」と述べました。申請手続きの改善については「取り組みを進めているところだが、このような声がまだあることは重く受け止めないといけない」「引き続き、できる改善については迅速に進めるように都として取り組んでいきたい」と述べました。
★ 左から(佐藤福祉局長、黒沼副知事)大山とも子、藤田りょうこ、原のり子、斉藤まりこ、
福手ゆう子、白石たみおの各都議
東京都知事 小池百合子 殿
018サポートについての申し入れ
2023年9月15日
日本共産党東京都議会議員団
(1) 018サポートの給付金を生活保護受給者の収入認定対象から除外すること
2023年9月1日から、都内に在住する18歳以下の子どもに対し、1人当たり月額5,000円(年額6万円)を支給する「018サポート」の申請がスタートしました。この制度は、教育費や生活費等、子育てにかかる費用が相対的に高い東京において、経済情勢の悪化による雇用の不安定化等も進む中で、経済的な事情から安心して子どもを産み、育てることが難しくなっている状況に鑑み、学びなど子どもの育ちを切れ目なくサポートし、子育てのしやすい東京を実現することを目的としています。
ところが、生活保護を受給している場合、018サポート給付金は収入として認定され、その分の生活保護費は減額されるのです。本事業は所得制限がなく、事業のチラシには「すべての子どもたちの成長を切れ目なく支えていく」とあり、都の今年度の予算の説明でも「産まれた家庭の環境にかかわらず、子どもの成長は等しく応援されなければならならない」とありましたが、生活保護受給世帯の子どもたちは、実質的に恩恵を受けられないことになります。
生活がとりわけ困難な生活保護世帯の子どもも含めすべての子どもを実質的に支援することが重要です。
よって日本共産党都議団は、小池百合子知事に対し、以下の事項を強く要望するものです。
1.国に対して、018サポートの給付金を生活保護の収入認定対象から除外するよう強く求めること。
(2) 018サポートの申請手続き改善を
2023年9月1日から、都内に在住する18歳以下の子どもに対し、一人当たり月額5,000円(年額6万円)を支給する「018サポート」の申請がスタートしました。子育て世帯からは歓迎の声があがる一方で、申請手続きについては、改善すべき点が多数あります。私たちのもとにも、たくさんの声が寄せられています。
- 手続きが複雑でとても大変。
- マイナンバーカードによる認証が成功せず、「暗証番号にロックがかかったため、市へ問い合わせてください」というメッセージが表示されてしまった。
- 紙で申請したいとコールセンターに電話したら、「郵送は色々大変だから」と断られた。
- コールセンターがつながらない。
- コールセンターがナビダイヤルなので、落ち着いて相談できない。フリーダイヤルにしてほしい。
- なぜ、全員に給付されるのに、こんなに煩雑なことをやらないといけないのか。
また、018サポートは、都が直接実施しますが、実際には区市町村に少なくない問い合わせが寄せられ、自治体の担当者からは、「相談されても、コールセンターに電話してくれと言うぐらいしかできない。」と悲鳴があがっています。
利用者本位の立場で、一日も早く改善することを求め、以下の事項を要望するものです。
- 申請者の負担が少なく、スムーズに手続きができるよう改善すること。
- コールセンターの対応について、郵送申請の希望を否定することのないよう、ただちに改善をはかること。
- コールセンターの体制を強化するとともに、ナビダイヤルをやめて、フリーダイヤルに変えること。
- 区市町村への苦情や相談の状況を把握し、改善の手立てをとること。
以上