熱中症から命を守る対策についての申し入れ
日本共産党都議団は5月30日、標記の申し入れを小池百合子都知事あてに行いました。
福祉局総務部の吉野成典総務課長、保健医療局総務部の斎藤毅総務課長が応対し、「現場の実情を踏まえてお話いだたいた」「要望の趣旨を受け止めて、関係所管と共有する」と述べました。
★ 申し入れを行う(左から)大山とも子、原純子、あぜ上三和子、とくとめ道信、原のり子、福手ゆう子(吉野課長、斎藤課長)アオヤギ有希子、尾崎あや子、清水とし子、藤田りょうこ、原田あきらの各都議
東京都知事 小池百合子殿
2024年5月30日
日本共産党東京都議会議員団
熱中症から命を守る対策についての申し入れ
毎年、東京都では多くの方が熱中症で亡くなられています。東京都も、都内の熱中症による死亡者数が、2017年から2021年の平均で約168人であり、東京都だけで全国の1~2割程度を占めていることを広報し、熱中症対策を呼びかけています。
気象庁の予報では、今年の夏の気温は「高い見込み」とされており、熱中症から命を守る対策の強化が急務です。
屋内で亡くなられた方の大半は、設置が無い場合及び故障の場合も含めて、エアコンが使われていなかったことも、東京都監察医務院のまとめで分かっています。エアコンの使用は、命を守る上で非常に重要です。
しかし、電気料金は、政府の補助金終了により、6月使用分から値上げとなる見通しとされています。物価高騰により、都民の生活はますます困難になっており、東京都の実施した都民生活に関する世論調査でも、暮らしが苦しくなったという回答が急増しています。生活の苦しい都民がエアコンの電気料金を支払うのは困難であり、例年にも増して使用を控える方が広がる事態が懸念されます。
経済的理由により、エアコンの設置・購入自体が困難な方も少なくありません。お金がなくてエアコンが買えず、暑い家で子どもが一日過ごしているなどの実態もあります。また、生活保護の一時扶助でエアコンの購入・設置費用が支給されるのは一部の受給者に限られています。
昨年の東京の猛暑日は22日と過去最多を更新しました。気温の高い年が増えている背景には気候変動があり、低所得の方などが省エネエアコンを使用できるように支援することは、気候正義の観点からも求められています。
よって、日本共産党都議団は、以下の事項を行うよう強く求めるものです。
1.都として、生活保護受給者、低所得者など支援が必要な方々や福祉施設を対象に、エアコンを安心して使用できるようにするための電気代への経済的支援を行うこと。
2.生活保護受給者、低所得者などが省エネエアコンを自己負担なく購入・設置できるよう、助成を行うこと。
3.地域の中で冷房が効いて涼める場所の確保を行う区市町村への支援を強化し、高齢者や子どもなど必要な都民が利用できるようにすること。
以上