物価高騰・猛暑から都民のいのちとくらしを守るための緊急要請
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2024年7月26日
東京都知事 小池 百合子 様
日本共産党東京都委員会
日本共産党東京都議団
日本共産党区市町村議団
物価高騰・猛暑から都民のいのちとくらしを守るための緊急要請
2023年は観測史上最も暑い夏となり、都内の熱中症による救急搬送人員数は前年より1099人多い7112人で、過去最高になりました。年代別では65歳以上の高齢者が3,688人と全体の約半数を占め、そのうち約7割が75歳以上の後期高齢者でした。
国は昨年5月、閣議決定された熱中症対策実行計画で、熱中症を「死に至る可能性のある病態」と明記しましたが、その内容は、熱中症予防行動(エアコンを適切に利用すること、水分・塩分をこまめにとる等)を理解、実践し、熱中症警戒情報等が発表されたら実践しようというものです。
今夏も昨年並みの酷暑が想定されている中で、都知事もエアコンを適切に使用することをよびかけていますが、市民からは、物価高騰や電気代高騰で、エアコンはあっても使えない、故障して修理費用がない、など不安の声が多く寄せられており、さらなる対策が必要です。
高齢者のくらし応援という点で欠かせない事業の一つが、シルバーパス事業です。買物や通院はもちろん、高齢者の社会参加にとっても欠かせません。都の調査でも幅広い世代から評価されています。全面有料化されて以来、対象人口に対する発行率は下がり続けています。シルバーパスの利用を拡大するためには、無料化を含めた費用負担の軽減、また、利用できる交通機関の拡充が必要と考えます。
また、昨年度物価高騰対策として東京都が実施していた「LPガス価格高騰緊急対策事業」は、緊急に復活が求められています。「LPガスの費用が高くてお風呂に入る回数を減らしている」「飼料価格高騰の上に酷暑のために牛の世話に多額の費用が掛かっている」など、切実な声が寄せられています。都は2022年度に「飼料価格高騰に伴う畜産経営緊急支援事業」を実施し、多くの農家から「大変助かった」との声が寄せられています。現在も、飼料価格や電気代の高騰が続いており、再度「飼料価格高騰に伴う畜産経営緊急支援事業」を実施すべきと考えます。
以上、述べたように、物価高騰、そして猛暑の折に、だれもが東京都内に暮らし、住み続けられるよう、東京都に対して下記について強く要請いたします。
記
- 高齢者・障害者・低所得世帯、ひとり親世帯等を対象としたエアコンの購入・設置・修理費用への補助制度創設をただちに検討すること。また、物価高騰のもとでエアコン使用による電気代の負担増を軽減するために、電気代等の補助制度を検討すること。
- 生活保護世帯については、国に対してエアコンの電気料金などを支給する夏季加算を創設するよう、国に要請するとともに、東京都独自に支援策を講じること。また、2018年4月以前から生活保護を利用しているエアコン未設置世帯に対しても助成を行うよう国に求めると同時に、都独自の支援策を講じること。
- シルバーパスを無料化も含め、費用負担の軽減を図ること、また多摩都市モノレール、ゆりかもめ及び都県境のバス路線も適用の対象とするよう強く求めます。
- 物価高騰対策、飼料代の高騰対策として実施されていた「LPガス価格高騰緊急対策事業」「畜産経営緊急支援事業」を復活させること。
以 上