フジテレビ相談役・日枝久氏の東京都歴史文化財団理事長および東京文化会館館長の解任を求める申し入れ
日本共産党都議団は28日、標記の申し入れを小池百合子知事および東京都歴史文化財団あてに行いました。生活文化スポーツ局文化振興部・蜂谷典子部長が応対しました。
蜂谷部長は、「都民に心配をかけており深くおわびする」「フジテレビには調査結果を待たず説明責任を果たしてほしいと申し入れをしている。今後を注視していく」と述べました。
申し入れ文書は以下のとおりです。
★申し入れを行う(右から)池川友一、藤田りょうこ、アオヤギ有希子、里吉ゆみ、とや英津子、米倉春奈の各都議(2025.1.28)
- 申し入れ文書(PDF)
2025年1月28日
東京都知事 小池百合子 殿
公益財団法人東京都歴史文化財団 御中
日本共産党東京都議会議員団
フジテレビ相談役・日枝久氏の東京都歴史文化財団理事長
および東京文化会館館長の解任を求める申し入れ
株式会社フジテレビジョン(フジテレビ)と芸能活動引退を表明した中居正広氏の性加害疑惑と記者会見への批判が広がっています。大手含め75社以上のスポンサーが同社番組へのCMを差し止める事態となっています。
この問題は「女性トラブル」などという軽い表現で済まされるものではなく、断れば仕事を奪われるという地位関係や権力勾配に乗じた性暴力です。女性の尊厳を踏みにじり、そのキャリアと人生を奪う重大な人権侵害です。これ以外にもフジテレビは女性を接待要員にしてきたことが指摘されています。
東京都はこの問題に対し、人権侵害を許さない立場で対応する必要があります。
公益財団法人東京都歴史文化財団の理事長および、東京文化会館の館長を務める日枝久氏は、1988年にフジテレビ社長に就任して以降、長年に渡り社長や会長を歴任し、現在は取締役相談役の地位にあります。さらにフジサンケイグループ代表かつ株式会社フジ・メディア・ホールディングス取締役相談役でもあるなど、現在も経営陣の中で強い影響力を持っているといわれています。
日枝氏には、今回の問題の真相解明と説明責任、再発防止のための責任を果たすことが求められますが、同氏は、昨日のフジテレビとフジ・メディア・ホールディングスの記者会見にも出席せず、なんら責任を果たそうとしていません。
歴史文化財団は、東京都の政策連携団体として、東京文化会館をはじめとする都立文化施設の管理運営や「アーツカウンシル東京」事業を行うなど、都の文化行政の一翼を担う団体です。東京文化会館は、世界の芸術家がその舞台で公演するなど、東京の音楽の殿堂として愛されている施設です。これらの運営、活動にあたり人権尊重はその前提となるものです。
重大な人権侵害について、経営陣の1人として責任を果たそうとしない日枝氏は、歴史文化財団理事長および東京文化会館館長に相応しくないと言わざるを得ません。
よって日本共産党都議団は、次の項目を申し入れるものです。
1、公益財団法人東京都歴史文化財団は、日枝久氏を、理事長および理事、東京文化会館の館長から解任すること。
2、東京都は政策連携団体である同財団を指導・監督し、また理事長の選任および解任を協議する立場であることから、財団に対し、日枝久氏の理事長および理事、東京文化会館長からの解任を求めること。
3、東京都は、レインボーライド・マルチスポーツイベントをはじめ、フジテレビを含むフジサンケイグループ企業と契約している事業や広告とその金額(実行委員会形式や共催など間接的なものも含む)を公表し、人権侵害を許さない立場からの対応を行うこと。
以 上