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2025.03.10

「東京都平和祈念館」の建設へ、 いまこそ力を合わせましょう 東京大空襲80年の「東京都平和の日」にあたって(談話)

 

東京大空襲80年の「東京都平和の日」にあたり、日本共産党都議団は大山とも子団長の談話を発表しました。


「東京都平和祈念館」の建設へ、いまこそ力を合わせましょう
東京大空襲80年の「東京都平和の日」にあたって

2025年3月10日 
日本共産党東京都議会議員団
団長 大山とも子

 1945年3月10日、東京は大空襲によって、いたるところ焼け野原と化し、一夜にして10万人ものかけがえのない尊い命が失われました。その日から80年の節目を迎えました。
 「私たちは、軍縮と核兵器の廃絶を機会あるごとに強く訴え、戦争の惨禍を再び繰り返さないことを誓います。日々の生活において、平和を脅かす問題に、毅然として立ち向かい、忍耐づよく取り組むことを決意します」
これは、戦後50年の1995年3月10日に東京都が主催した平和祈念式典で、参加したすべての人々が賛成して採択された「都民平和アピール」の一節です。当時の都議会のすべての会派も一致して賛成しました。今年の3月10日は、「都民平和アピール」から30年の節目でもあります。
 ウクライナやガザで、なんの罪もない多くの市民が戦争の犠牲となり、核兵器使用の危機もひろがる一方、核兵器禁止条約が発効し、日本被団協がノーベル平和賞を受賞するなど、平和を願う力も前進しています。戦争と平和のせめぎあいの中で、「都民平和アピール」の生命力を活かすことが、いまほど求められている時はありません。
「都民平和アピール」は、「私たちは、次代を担う子どもたちに、戦争の悲惨さと、それを防止することの大切さを、東京大空襲の体験などとともに語り伝えます」と表明しています。これを実現する確かな足場となるのが、「東京都平和祈念館」です。
 広島、長崎、沖縄をはじめ、名古屋、大阪、神戸など空襲等による被害を受けた経験をもつ都市では、公立の平和祈念館や戦争資料館が設置されています。ところが東京都に、それがありません。
 「都民平和アピール」の翌年1996年に、東京都は平和祈念館(仮称)建設委員会を設置し、都民からの意見募集も行い、多くの方々から5000点もの遺品が寄せられました。いよいよ基本設計の予算が計上されたところで、1998年、99年の都議会の附帯決議をきっかけに計画が凍結され、四半世紀を超える歳月が流れました。もうこれ以上待つことはできません。
 東京空襲犠牲者遺族会会長の榎本喜久治さん、映画監督の山田洋次さんらが呼びかけ人となって、「『東京都平和祈念館(仮称)』建設の具体化を求める緊急アピール」を発表し、吉永小百合さんをはじめ236人の個人と83団体が賛同しています。
 東京都、都議会、都民のみなさんが、いまこそ力を合わせて、東京大空襲80年の年に、「東京都平和祈念館」の建設へ、新たな一歩を踏み出そうではありませんか。日本共産党都議団は、心から呼びかけるものです。

以上

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