本会議 斉藤まりこ都議(足立区選出)の補正予算案に対する討論
2021年3月26日、斉藤まりこ都議(足立区選出)が補正予算に対する討論を行いました。
★動画(都議会ホームページです。令和3年第1回定例会 >3月26日(金曜日)本会議(議案の議決など)をご覧ください)
★2021年都議会第1回定例会 補正予算に対する討論全文(原稿)です。
日本共産党都議団を代表して討論を行います。
知事提出の一般会計補正予算案の追加分について、必要最低限のものとして賛成しますが、問題が山積しています。
補正予算案は、4月1日から21日までの「リバウンド防止期間」中、飲食店等が午後9時までの営業短縮要請に全面的に協力した場合に、協力金を支給するというものです。新規感染者数が、下げ止まりどころか増加傾向となっているときに、これまでと同じ協力金のみの時間短縮要請では、リバウンドを防止するには不十分です。
協力金の財源は99%国に依拠し、感染拡大防止は事業者・都民の自己責任としています。知事は、度重なる要請により多大な負担をおかけしていると述べました。であるなら、都として独自に、事業規模に応じた補償や、国の一時支援金への上乗せ・横出しを行うなど、廃業に至らせない力強い支援を求めるものです。
リバウンド防止と言うのなら、対策を急がなければならないのは、変異株検査です。都は、民間検査機関での検査実施を働きかけていると答弁しましたが、取り組みを抜本的に強化し、全数検査を早期に行うよう求めます。都の地方衛生研究所である健康安全研究センターの、1カ所あたりの所管人口1400万人は、全国平均と比べてケタ違いに多くワースト1位です。多摩地域や区東部地域などに増設し、拡充することを求めておきます。
感染拡大を把握するモニタリング検査が始まったことは一歩前進ですが、規模もスピードも不十分です。わが党が、主要な繁華街や交通要所のすべて、商店街などでの実施を求めたのに対し、都は適切に検査を実施していくと答弁しました。万の単位で検査を行うよう求めます。医療機関の定期的なスクリーニング検査の対象拡大についても、戦略的に展開していくと答弁しました。対象をすべての医療機関に広げたうえで、都内全域で実施することを改めて求めます。
さらに補正予算では、医療機関に融資を行う金融機関への利子補給が増額されています。利用件数が、当初の想定を大幅に上回った結果です。それほど医療機関の経営が深刻だということです。返済のめどが立たないため、融資をためらっている医療機関もあります。コロナの患者を受け入れている、いないにかかわらず、医療機関に対する直接的な財政支援が必要です。改めて国に減収補填を求めると同時に、都独自で医療機関へのさらなる財政支援に踏み出すことを強く求めます。
破綻が明白なこれまでの対策から、実効性ある対策への転換が求められています。日本共産党都議団は、科学的根拠に基づく実効性ある対策を、引き続き積極的に提案し、新型コロナウイルスから、都民のいのちとくらし・営業を守り抜くために全力を尽くすことを表明し、討論を終わります。