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質問・条例提案

2020.11.24

東京都小中学校給食費の助成に関する条例(案)の提案について

日本共産党東京都議団は、第4回定例会に「東京都小中学校給食費の助成に関する条例(案)」を提案します。

【提案内容】
・都内公立小中学校および特別支援学校の小中学部に在籍する児童・生徒の保護者に対し、児童・生徒1人あたり月額2000円を助成します。

東京都小中学校給食費の助成に関する条例(案)について
東京都小中学校給食費の助成に関する条例(案)

★記者会見で条例案を説明する(左から)斉藤まりこ、とや英津子の各都議(2020.12.7)


東京都小中学校給食費の助成に関する条例(案)について

 

《条例案の概要》

〇目的(第1条)
・東京都が学校給食費の一部を負担することにより、保護者の負担軽減をはかり、子育て支援と教育の充実を進める。

〇対象者(第3条)
都内公立小中学校および特別支援学校の小中学部に在籍する児童・生徒の保護者(所得制限なし)

〇助成額(第4条)
児童、生徒一人あたり月額2千円(一食当たりでの助成が必要な場合は一食120円)
・年額2万2千円を上限とする
・ただし、就学援助や就学奨励費を受給し給食費無償となっている場合は対象外(4条2項)

〇助成の仕組み(第5条)
・保護者は、助成の申請・受領を学校長または教育委員会に委任する
・学校長または教育委員会は、給食費から助成額を差し引いた額を保護者から徴収する

〇施行日 2021年4月1日

 

《提案の理由》

 近年、様々な事情により朝食をとっていない子どもがいるなど、成長期に十分な栄養の確保ができないことが問題になる中、学校給食は子どもの食のセーフティネットの役割も果たしてきました。
さらに新型コロナウイルス感染症によって休校や休業、外出自粛で経済も家計も大きな打撃を受け、給食費の負担軽減の必要性はますます大きくなっています。
もとより学校給食は憲法26条に位置付けられた義務教育の一環であり、本来無償にするべきものです。
日本共産党都議団が今年4月、都内小中学校の学校給食費の改定や公費補助の状況を調査したところ、19自治体が今年度値上げをしていることが分かりました。食材費の高騰などにより、献立の工夫も限界になり、値上げを決めています。一方で、保護者負担を避けるため32自治体が公費補助を実施し、1町4村は全員無償化を実現しています。
この背景には、学校給食は教育活動の一環であり、食育としても重要性を増しているにもかかわらず、食材費を保護者負担としている限り、負担を抑えれば質を保てない、質を上げれば負担が増すという問題があります。東京の子どもたち全員が、安心して質の高い給食を食べられるようにするには、東京都の役割が極めて重要です。都として給食費の保護者負担を軽くすることは、子育て支援や教育の充実をすすめることにつながります。
この条例が成立すれば、都道府県レベルでは給食費の負担軽減制度は初めて実現することになります。