本会議 和泉なおみ都議(葛飾区選出)の代表質問
2月27日の本会議で、和泉なおみ都議(葛飾区選出)が代表質問を行いました。
動画(都議会ホームページです。令和2年第1回定例会 > 2月27日代表質問をご覧ください)
★質問全文(質問原稿)です。
- 新型コロナ肺炎への対応について
- 高齢者福祉について
- 国民健康保険について
- 都民生活への支援について
- 待機児童対策について
- 子ども・子育て支援について
- 私立高校生の保護者負担軽減について
- 子どもの権利について
- 教育施策について
- 都立病院・公社病院の独立行政法人化等について
- 羽田新飛行ルートについて
- カジノ誘致について
- 都市政策について
- 気候変動対策について
- 防災対策について
- 東京オリ・パラ大会について
- 横田基地について
★答弁(議事録速報版より)
- 知事(小池百合子君)
- 教育長(藤田裕司君)
- 東京都技監(佐藤伸朗君)
- 福祉保健局長(内藤淳君)
- 産業労働局長(村松明典君)
- 病院経営本部長(堤雅史君)
- 港湾局長(古谷ひろみ君)
- 環境局長(吉村憲彦君)
- 建設局長(三浦隆君)
- 消防総監(安藤俊雄君)
- 総務局長(遠藤雅彦君)
- オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君)
★再質問(議事録速報版より)
日本共産党都議団を代表して質問します。
まず、新型コロナ肺炎への対応です。
病院、救急隊、検査機関など、昼夜を問わず献身的な活動をされている関係者のみなさまに、心から敬意を表します。また、感染された方々の早期の回復を願い、亡くなられた方々に心からのお悔やみを申し上げます。
Q 知事は施政方針表明で、事態は新たな局面を迎えていると述べました。感染経路のわからない、人から人への感染が都内・国内で広がり始めているいま、感染拡大の防止と都民のいのちを守るうえで、まさに重大な局面であることについて、知事の認識を伺います。
Q 先日、都内介護施設職員の感染が報告されました。利用している高齢者や家族、職員に感染が広がらない万全の対策、都内全ての介護施設の感染防止対策の現状の把握と対策強化、都としてマスクや消毒液を確保して提供することが必要です。何よりも、都民、関係者の不安と要望にこたえるよう全力をあげる必要があります。いかがですか。
Q さらに、都内の学校の生徒、教職員から感染者が出た場合、どう対応するのですか。また学校における感染予防対策には、どう取り組んでいますか。
Q 新型コロナ肺炎について都は昨日、国に要望を行いましたが、政府の対応がきわめて不十分な中、最前線で対応している都として、局面に応じて国に働きかけ、国を動かすことが必要です。知事いかがですか。
Q なかでもウイルス検査を、広く、早く実施できるようにすることは急務です。感染の不安をもつ多くの人が、速やかにウイルス検査を受けることができるよう、PCR検査体制を抜本的に拡充強化することを、国につよく要請すべきです。見解を伺います。
Q 知事は、検査機器を増やす補正予算を提出しましたが、職員体制の拡充強化も必要です。高い専門性をそなえた臨床検査技師を増やす取り組みを、ただちに具体化すべきです。いかがですか。
Q 開業医をふくめ専門外の医師に対する、新型コロナ肺炎の正確な知識、対応策の普及・啓発、情報提供も重要です。都は、どう取り組むのですか。
Q 観光業や中小企業への影響について、相談を待つだけでなく、都として実態把握をする必要があります。いかがですか。
Q 検査、相談、医療、産業支援をふくめ、今後の事態の推移に対応し、状況に応じて、今回の補正予算にとどまらず、さらなる追加対策に迅速に取り組むことも必要です。知事の認識と対応を伺います。
さて小池知事は、就任当初は「反自民」の改革者として振る舞い、都民の人気を得ました。しかし希望の党を立ち上げ国政に出ようとして失敗して以降、流れは変わりました。
結局、都民の期待にこたえる都政の改革は、実現されていません。なかでも、石原都政が切り捨てた高齢者福祉の立て直しや、貧困と格差対策は、きわめて不十分です。
Q 知事は、戦略ビジョンで「長寿」を掲げました。
ところが新年度予算案では、特別養護老人ホームも、介護老人保健施設、認知症高齢者グループホーム、地域密着型サービスも、整備費補助が大幅減額となっています。局要求で減額だったのを知事査定でさらに切り込みました。
知事は、特養ホームなどの介護基盤整備の重要性を、どう認識しているのですか。これまで一般的重要性の認識は答弁していますが、行動がともなっていないのではありませんか。
Q これらの介護施設の高齢者人口一人あたりの定員数は、いずれも全国最低水準です。特養ホームの待機者は約3万人で高止まりしており、都の整備目標に対する進ちょくも立ち遅れています。
都のきびしい条件でも「入所の必要性が高い」とされた待機者でさえ、3年間で3956人から3820人に、わずか3パーセント、136人減少しただけです。これでは、「入所の必要性が高い」人でさえ、全員入所できるまで何十年もかかります。知事それでよいのですか。
少なくとも、「入所の必要性が高い」人がすぐに入れる緊急整備に取り組むべきです。いかがですか。
Q 介護基盤整備は、高齢者だけでなく、介護をする家族にとって切実な課題です。「介護離職ゼロ」は知事の中心公約です。介護基盤整備なしに「介護離職ゼロ」はありえません。知事の認識を伺います。
Q 介護人材不足対策も急務です。介護職員に対し、保育士と同様の都独自の人件費補助を行い、賃金の底上げを図るべきです。いかがですか。
Q 多くの都民を苦しめている国民健康保険料・保険税の重い負担への対策は、予算案に盛り込まれていません。
23区では、値上げがまた提案され、低所得世帯は軒並み値上げとなります。赤ちゃんもふくめ、すべての加入者に課される均等割は、一人あたり5万2800円にもなります。
知事は、国保の制度設計は国の責任だと繰り返していますが、子どもの均等割を軽減する自治体は、全国で少なくとも25市5町に広がっています。都内でも5つの市が実施しており、武蔵野市は新年度から始める予定です。
子どもが多いほど重くのしかかる均等割は、子育て支援や子どもの貧困対策に逆行するからです。
知事は、都内や全国の自治体のこうした動きを、どう受け止めていますか。子どもの均等割軽減の重要性をどう認識していますか。都も踏み出すときではありませんか。
Q 内閣府が発表した、昨年10月から12月期の国内総生産速報値は、年率換算で6・3パーセント減と、大幅に落ち込みました。GDPの約6割を占める個人消費が前期に比べ2・9パーセントのマイナスになり、消費税増税の影響などにより消費の冷え込みが深刻化しています。
アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは、「日本の消費税の大失態」と題する社説を掲げ、イギリスの雑誌エコノミスト電子版は、「最大の経済的愚策を繰り返した」と書きました。
知事は、消費冷え込みの深刻な現状と、消費税増税の影響を、どう認識していますか。
Q 知事は、第4回定例会のわが党の質問に「中小企業の現場の声に耳を傾けて、その実態を的確に把握をする」と答弁しました。そうであるなら、中小企業の消費税増税の影響調査を継続し、調査対象を拡大して行うべきです。いかがですか。
Q 賃金の引き上げ、国や自治体による経済的支援などにより、国民・都民の家計をあたためる経済政策への転換が急務です。認識を伺います。
都が発注する契約において、賃金の支払いが適切に行われているのかが問われています。
Q 知事は、第4回定例会で「労働者の適切な処遇の確保は重要」であり、今後はフォローアップ調査を行い、実効性を高めていくと答弁しました。どのくらいの規模で、どのように取り組むのですか。
Q 労働者の処遇改善のためにも、公契約条例の必要性があると考えますが、いかがですか。
Q 知事は、戦略ビジョンのトップに、子どもへの支援を掲げています。
これまで認可保育園の増設は前進しました。しかし今回の施政方針表明に、待機児童ゼロの言葉がありませんでした。しかも、認可保育園などの保育サービス整備目標を、これまでの年間2万1000人分から、次期計画案では1万4000人に引き下げています。
わが党の調査では、2月26日現在、都内12区17市4町村だけでも、認可保育園入園の一次選考不承諾の子どもは、約1万4600人もいます。
知事は、今年3月までに待機児童ゼロを実現すると約束していました。この約束を棚上げするのですか。待機児童ゼロをいつまでに、どのようにして実現するのですか。
Q そもそも知事の言う待機児童ゼロは、本当のゼロではありません。いわゆる「隠れ待機児童」をふくめたゼロを実現し、保育を必要とする人だれもが、いつでも認可保育園に入れるようにすることが必要です。知事の認識と対応を伺います。
Q 子ども食堂は全国に広がり、約4000カ所とも言われています。都内でも大きく広がりました。わが党の提案にこたえて、都が子ども食堂への補助を実施したことは、都内の取り組みを支える力となりました。子ども食堂の取り組みをどう評価していますか。
Q 都が全額補助するのは、新年度までの予定です。子ども食堂に取り組む方々から、全額補助を継続してほしいとの声があがっています。都の補助が後退すると、区市町村の財政力の違いが事業に大きく影響します。
子どもの貧困対策の役割とともに、すべての子どもに開かれた居場所であり、地域の交流の拠点になっている子ども食堂への補助を継続し、拡充することが必要です。見解を求めます。
Q 学校給食は、「学校給食摂取基準」が定める栄養価を満たすことが必要です。そのためには、食材費高騰への対応が大きな課題です。ある区の調査では、十年間で野菜の価格は34%、魚は14%も高騰しています。
そのため、給食のリンゴを、4分の1から8分の1にする、モヤシを増やすなどの対応が余儀なくされています。一方、給食の質をよりよいものにしようとしたら、保護者負担を増やさざるを得ないという問題に直面します。
知事は、学校給食が、よりよい食習慣を形成する上でも重要だとの認識を示してきましたが、食材費高騰が、必要な栄養確保や食育を進めるうえで障壁となっているという認識はありますか。
知事は、学校給食は重要な学校教育活動である、義務教育は無償が憲法の原則だ、という答弁をしています。であれば、学校給食費の無償化に踏み出すべきです。
私立高校の学費負担軽減も重要です。
都の「子供の生活実態調査」によれば、私立高校に通う低所得層の74パーセントは「家計が赤字」です。
私立高校で学費の相談にのっている方の話では、都の入学支度金貸付制度だけでなく社会福祉協議会の融資制度などを紹介することも多く、みなさん必死に費用を工面していると言います。
不登校経験などがある場合、たとえ経済的に苦しくても、子どもに合った私立に行かせたいという家庭も少なくありません。
Q 来年度予算案に、私立高校生の授業料無償化の年収910万円までの拡大が盛り込まれたことは重要です。同時に、入学金や施設費については補助がなく、低所得家庭でも全額を自己負担しなければなりません。
知事は、私立高校の授業料負担軽減の意義をどのように認識していますか。入学金も学費の一部として、同様の意義があるのではありませんか。
知事、入学金減免に踏み出すべきではありませんか。
Q 知事は施政方針表明で、子どもを大切にする社会をつくりたいと述べました。そのためには、子どもの「意見表明権」を大事にすることが必要です。知事の認識と対応を伺います。
Q また、子どもの権利条例の検討を求めるものです。いかがですか。
知事が戦略ビジョンで、2030年に向けた教育の目標として、区市町村立小中学校の「全国学力テストの全教科・全設問で全国水準を上回る」ことを掲げたのは見過ごせません。
しっかいの全国学力テストは、序列化や過度な競争、画一的な教育などの弊害を生むと、国会でも国民にも批判され、国も十分配慮するとしていたものです。まがりなりにも都教委は、これまで全国学力テストの点数を教育の目標としたことはありません。
Q 教育長に伺います。そもそも学力テストの目的とはなんでしょうか。
Q また、知事が区市町村立小中学校の教育の目標を決めることは、区市町村の教育への介入に当たるのではありませんか。
国連子どもの権利委員会は、子どもにとってあまりにも競争的な日本の教育環境を改善するよう、日本政府に勧告しています。
Q 全国的には学力テストをやめる県も増えています。教育現場にゆがんだ競争を持ち込む政策目標は撤回すべきです。知事、お答え下さい。
教育の充実のために、いま急ぐべきは少人数学級を広げることです。
Q 東京都は2010年度に、小学校1、2年生と中学1年生を35人学級にしました。しかしその後、一歩も前進していません。その間に多くの県が実施を拡大し、全国の7割以上の県が、小学校の3年生以上も少人数学級にしています。
東京と同じ学年のみの実施だった佐賀県も、今年度から小中学校全学年で35人学級を可能にしました。山梨県は昨年から5回の検討会を経て、より質の高い教育を実現するために、25人学級の推進を決めています。
経済格差の拡大や、いじめ、不登校、特別な支援が必要な子どもの増加など、学校をとりまく状況が複雑化するなかで、少人数学級は効果を発揮しているからこそ、全国で広がっているのです。知事は、こうした事実をご存知ですか。
Q 東京でも、小中学校全学年で35人以下学級を実施すべきです。知事、お答え下さい。
次に、小池知事が進める「3つの大問題」の中止を求めて質問します。
第一に、知事が昨年の第4回定例会で突然表明した、都立病院・公社病院の独立行政法人化です。
知事は施政方針表明で、独立行政法人化が都民の安全安心を確保する取り組みであるかのように述べました。事実を真逆に描くものです。
また東京都は、独立行政法人化しても、いままでの医療と変わらないと宣伝しています。これも都民をあざむくものです。
Q 都立病院は、感染症医療や災害医療、周産期医療など、他の医療機関だけでは対応困難な行政的医療に取り組んでおり、その中核的な役割を果たしています。その役割を果たし、採算の確保が困難な行政的医療を提供するためには、東京都の一般会計からの繰り入れが不可欠です。知事は、どう認識していますか。
独立行政法人化のねらいは、都立直営から、より民間に近い経営形態に変えて、効率化や採算性を優先し、都の一般会計からの繰り入れを減らして、都民のいのちを守るための医療への支出を減らすことにあります。そうなれば、不採算などの行政的医療の後退や、患者負担増、医師・看護師の労働環境の悪化などを招くことは明白です。
Q 独立行政法人化を推進してきた都立病院経営委員会の委員長は、「同じような税の投入が継続するのでは、何のための独法化か」と発言しています。
また、昨年末に都が示した「新たな病院運営改革ビジョン(素案)」では、都立病院に「都民の税金が投入されて」いると書き、費用を削減しなければならないとしています。公社病院についても、「更なるコスト削減を図ることで、都の財政負担を軽減させる」と書いています。
知事、独立行政法人化の目的が、都立病院・公社病院への都の財政支出を減らすことにあることは、明白ではありませんか。
Q 日本共産党都議団は、都が独立行政法人化の成功例として評価している大阪府の現地調査を行いました。
大阪府立病院機構に独法化のメリットを聞くと、機動的に新しい料金設定や改定・見直しができるようになったと説明します。しかし、機動的に見直されたのは患者負担を大幅に増やす料金改定です。
たとえば母子医療センターの分娩料は、直営時から約2倍値上げされ18万4000円。セカンドオピニオン料は約3倍の2万2000円。差額ベッド代も最大6万円まで値上げされています。知事は、この事実を知っていますか。
知事による意思決定の不透明さも、浮き彫りになっています。
Q 独立行政法人化の方針は、決裁の手続きが行われていません。知事、都立病院・公社病院の独法化というきわめて大きな方針の決定について、なぜ決裁手続をしなかったのですか。
都立駒込病院は120年の歴史があります。精神科医療の松沢病院は140年の歴史を重ねています。明治の東京府、東京市の時代から、長い歴史の中、いっかんして公立直営病院として役割を果たしてきました。直営であることが必要だったからにほかなりません。
独立行政法人化は、都立病院のかけがえのない役割を大きく後退させ、深く傷つけるものであり、きっぱり中止することを、きびしく求めるものです。
Q 国による公立病院・公的病院の再編統合計画も重大です。国は昨年、「再編や統合の議論が特に必要」とする424病院を、突然名指しして、公表しました。
これに全国知事会、全国市長会、全国町村会は3会長連名で、「国民の命と健康を守る最後の砦である自治体病院が機械的に再編統合されることにつながりかねず、極めて遺憾」と抗議の声をあげました。
都内でも、難病医療で全国的に非常に高い実績をもつ都立神経病院、そして区立台東病院や奥多摩病院、町立八丈病院など地域でかけがえのない役割を果たしている病院を再編統合の対象としたことは、断じて許されません。
しかし都は国に、抗議も、撤回を求めることも、一度もしていません。国に抗議するとともに、再編統合計画の撤回を求めるべきです。いかがですか。
第二に、羽田新飛行ルートの中止です。
都民の安全を顧みず、羽田新飛行ルートを推進している国の責任は重大です。
同時に、都民のいのちと健康を守ることを使命とする小池知事が、国際競争力の向上や東京五輪に資するとして、国の決定を歓迎し、国と一体となって進めていることに、多くの都民が驚き、あきれ、怒っています。小池知事の責任も、きわめて重大です。
Q 羽田新飛行ルートは、騒音や航空機からの落下物など、いのちや健康に重大な危険性があることが指摘されているにもかかわらず、国は1月末から実際に乗客を乗せた試験飛行を強行しました。
直下の地域住民からは、「ボールを投げたら当たりそうなほど飛行機が低くて恐怖感を覚えた」「次から次へと飛行機が真上を通過して、これが毎日続くと思うと耐えられない」「子どもの健康に影響が出ないか不安」「音楽関係の仕事をしているが、騒音がうるさくて仕事にならない」など、試験飛行の段階からすでに住民の暮らしに大きな影響を与えています。知事はこうした実態と都民の声を、どう受け止めているのですか。
Q 国は、騒音を減すために、着陸の降下角度をより急角度にするとしています。都は、この降下角度変更の理由を、どのように認識しているのですか。
Q パイロットや専門家などは、これによりジェットコースターのような着陸となり、非常に危険だと指摘しています。また急角度での着陸は、尻もち事故やオーバーランなど事故の危険性が高まり、世界で最も難しい空港になると警鐘を鳴らしています。
実際に、アメリカのデルタ航空やカナダのエアカナダは、安全性などの観点から、羽田新ルートでの着陸を見送ったり、成田空港に着陸を変更しました。
これでも知事は、羽田新飛行ルートの危険性についての認識をもっていないのですか。
航空機からの部品欠落は、国の調査でも2年間で974件となり、年間で平均すれば毎日のように発生しています。また直近1年間の方が増加している衝撃的な事実が明らかになりました。航空機からの落下物は避けることはできません。
Q 知事、重大事故が起こってからでは遅いのです。国に、羽田新飛行ルートを撤回することを強く求めるべきです。知事の答弁を求めます。
第三に、カジノ誘致の検討をやめることです。
Q カジノ担当の元副大臣で東京選出の現職の国会議員が、カジノ事業者から賄賂をもらった疑いで逮捕されました。知事は記者会見で「デメリットの部分がこのような形で出たことはとても残念」と述べました。知事、その認識はいまも変わっていませんか。
また、記者に問われて知事は、「都としてメリット、デメリットについては今後も検討を重ねていく」と答えました。都は、カジノの調査を2014年度以降、延々とつづけていますが、カジノのメリット、デメリットとは、なんですか。知事、それぞれ具体的に答えて下さい。
知事選の争点になるのを恐れて、いつまでも「メリット・デメリットの検討を続ける」としか言わない態度は、都民をあざむくものです。
Q 知事は今年度、IR、特定複合施設等に関する、みずほ総合研究所への委託調査を予算化しています。新年度予算案にも、カジノの調査費用1000万円を計上しています。誘致する気がないなら、こんな調査に多額の税金を使うはずがありません。
知事、誘致する気があるから、お金をかけて調べているのではありませんか。
Q カジノ問題で現職国会議員が逮捕されたのをきっかけに、北海道はカジノ誘致の申請を断念し、千葉市もカジノ誘致申請を見送りました。横浜市でも「カジノの誘致は反対」の運動と世論が広がり、東京都内にも「カジノいらない!東京連絡会」ができました。
共同通信社の世論調査によると、カジノをふくむ統合型リゾート施設・IR整備を見直すべきだとの回答は、77・5パーセントに達しています。世論は、カジノは「見直し」「凍結」で明確です。
知事、こうした住民の運動と世論をどう受け止めているのですか。
Q 厚労省の推計によれば、ギャンブル依存症の疑いの人は全国ですでに320万人、いまでも深刻な事態です。完治できないと言われているギャンブル依存症をさらに増やすカジノ誘致の検討は、きっぱりやめるべきです。知事の答弁を求めます。
小池都政による、東京のまちこわしも深刻です。
Q 大手デベロッパーが進める神宮外苑の再開発は、長い歴史でつくられた景観、環境、文化、貴重な緑を破壊し、文化的価値もないがしろにするものです。
なかでもイチョウ並木は、都民はもちろん、観光名所として世界中から多くの人が訪れる憩いの場所です。ところが今回の計画では、ホテル併設の野球場が、イチョウ並木のぎりぎりまで迫って建設され、景観を圧迫します。
80メートル、185メートル、190メートルの超高層ビルが建ち並び、神宮の森は、高層ビルの森に変わってしまうと言われています。
知事、こんなことをしてよいのですか。現在の神宮外苑のもっている景観的価値、文化的価値をどう認識しているのですか。
Q 環境アセスで示された計画案に対し、「『緑豊かな風格ある都市計画を保全する』とうたうのであれば、即刻計画を見直してほしい。並木が死んでしまう」「現在でも少しでも風の強いときはまともに歩けないのに、超高層ビルが建つと安心して歩ける場所ではなくなってしまう」などの都民の意見書が殺到し、事業者は批判の強さに、計画案の一部を修正せざるを得なくなりました。
その修正案に対しても、地域での説明会では、「地球温暖化による問題が世界で起きているのに、高層ビルばかりの公園は時代に逆行している」「自然豊かな外苑地区がどんどん変わってしまう」など、計画の見直しを求める声が相次ぎました。
知事は、環境アセスの調査計画書や説明会で、都民から計画へのきびしい批判がよせられていることを、ご存じですか。住民の声を尊重すべきではありませんか。
Q 都は、外苑地区を「世界に誇れるスポーツクラスター」にすると位置づけています。ところがこの開発によって、外苑地区にある6面もの軟式野球場、フットサルコート、一部のテニスコートなどが軒並み廃止されます。軟式野球場は、抽選に当たるのは宝くじに当たるようなものと言われるくらい、都心の貴重な施設です。
スポーツクラスターすなわち「スポーツの集積地」をつくると言いながら、超高層ビルは建てる一方、都民が親しめるスポーツ施設を減らすのは、おかしいのではありませんか。知事いかがですか。
Q 首都高の日本橋の地下化も大問題です。
大手デベロッパーが地下化のための用地と資金を提供する見返りとして、容積率の大幅緩和をしてもらい、日本橋川沿いには超高層ビルが建ち並ぶことになります。江戸時代から続いてきた老舗などから、景観と環境をこわすことに強い疑問の声があがっています。
そのうえ、さらなる首都高地下化にともなう大型車の迂回ルートについて、国や都を中心に検討されていますが、これにあわせて周辺地域の再開発も行われます。
これを実施すれば、事業費はさらにふくらみ、首都高株式会社や都の財政を圧迫します。費用とその分担をあいまいにしたまま突き進むことは許されません。知事いかがですか。
Q ほかにも、渋谷、虎ノ門、池袋、新宿、大手町など都内各地で、都市再生特別地区などによる容積緩和をうけて、超高層ビルを林立させる計画が進んでいます。
知事は、「成長と成熟が両立した東京をつくる」と言いますが、ロンドンやパリなど欧米の成熟した都市は、超高層ビルの開発は一部の地域に限定し、古くからの街並みを保存しており、東京のようなやり方はしていません。
デベロッパー・ファーストのまちこわしはもうやめて、歴史的な景観、文化、環境との調和を大事にし、住民が住みつづけられる、住民参加のまちづくりへの転換が必要です。知事の見解を伺います。
Q 日本橋再開発で計画されている5つの超高層ビルのうち、八重洲一丁目北地区、日本橋室町一丁目地区の2つをつくるだけで、建設後、建築物から年間1万7570トンのCO2が排出されることになります。それにより増えるCO2を吸収するためには、中央区の面積の1・6倍もの森林が必要です。知事は、そのことを認識しているのですか。
Q ゼロエミッション東京戦略で、都がその目標として、2050年に温室効果ガスの排出量ゼロを実現し、産業革命前からの平均気温の上昇を1・5度に抑えることを据えたことは重要です。
しかしそのためには、これからの10年間に大幅に排出量を減らすことが必要です。国連事務総長も、2030年に45パーセント削減する必要があるとしています。都がゼロエミッション戦略で掲げた、2030年までの削減目標は、これにまったく足りていません。知事、その自覚はありますか。
Q しかも都は、太陽光パネルを増やす、乗用車の新車販売の半分をゼロエミ車にするなどの一つひとつの対策で、どれだけの温室効果ガスが削減できるのかという数値を示していません。
これでは施策を進めても、2030年までの不十分な削減目標でさえ実現できるのか、見通しがもてません。知事、根拠や数値を示して下さい。
Q 専門家や環境団体は、気候非常事態の打開に必要な2030年までの目標についても、そのために必要な方策についても提案しています。
知事が目標を本気で実現しようとするなら、専門家や環境団体を集めて、目標の設定、達成手段から練りあげること、その内容を都民や企業に伝え、行動を呼びかけ、力を発揮してもらうことが欠かせません。知事の認識と対応を伺います。
地球温暖化にともない、台風や豪雨による災害が増え被害が大きくなっています。
Q 昨年の台風19号では、京成本線の葛飾区側は、鉄橋の橋ゲタの下1・2メートルのところまで、荒川の水位が上がりました。
半世紀前、死亡者数1100人、30万世帯を超える浸水被害を生んだカスリーン台風によって、私の地元葛飾区は、ほぼ全域が浸水しました。「水が桜土手を越えるのを江戸川の土手から見て、あわてて家に戻り、家族と一緒に避難した。あの時の恐怖は忘れない」などと、当時の記憶は古くから住む方々の胸に深く刻まれています。それだけに、台風19号がもたらした状況は、記憶を呼び戻し、水害への不安が高まっています。
葛飾、足立、江戸川、江東、墨田の区東部低地帯は、多くが海抜ゼロメートル以下で、浸水が想定される地域は人口250万人におよびます。近年の異常気象のもとで、この住民の生命・財産を水害から守るため、避難を中心としたソフト対策はもちろん、様々なハード対策の強化が求められていると思いますが、知事の認識を伺います。
Q 急がれているのは、京成本線の荒川橋梁の早期架け替えです。
荒川の堤防は、高度成長期の地下水のくみ上げによる地盤沈下で低くなりました。その後、国は堤防のかさ上げをしましたが、荒川橋梁部分の堤防は、周辺の高さより3・7メートル低いまま取り残されています。
増水時には水が堤防を乗り越え、堤防を掘り崩し、決壊させる恐れがあり、江東5区をふくむ7つの区の区長も先月、国に対して要請を行っています。都としても、架け替えの速やかな実施を国に求めるべきです。知事、いかがですか。
洪水が最も大きな被害をもたらすのは、堤防を越えた水が堤防決壊を引き起こす「越水破堤」であると、水防関係の専門家が共通して指摘しています。莫大なエネルギーの水が一気に流れ込むため、避難や救助もままならず、人家も流されるからです。
しかし現在、国が越水対策として進めているのは、いわゆるスーパー堤防です。スーパー堤防は、地域で開発が行われるときに整備される仕組みであるため、開発の計画がなければ整備されず、完成までには何百年という歳月を要し、最近の異常気象に対する水害対策としては、間尺にあいません。
Q 堤防強化が緊急課題であり、有効な強化策は、堤防の頂上部、のり面、のり尻の3点を補強することです。かつては国土交通省も研究を進め、実際に全国9つの河川で実施された経験があります。その後も、いくつかの工法が提案されています。国に、必要な検証や研究も行いつつ堤防強化を急速に進めるよう求めるべきです。いかがですか。
なかでも先にあげた荒川橋梁は、架け替えに着手しても完成までに一定の時間を要します。それまでのあいだ、現在の荒川橋梁部の堤防の強化をしてほしいというのは、地域の切なる願いです。知事はこの要望をどう受け止め、対応するのですか。
避難対策も重要です。
私たちが各地で行った聞き取りから、正確な情報提供、地域の力を引き出すことや、避難所の多数を占めている学校側の協力の重要性が浮かび上がりました。
事前の準備を積み重ねて、これらを的確に進めたのが足立区の第18地区町会自治会連絡協議会です。強力な台風が来ると判断した時点で、地域の役員、専門家、学校の校長・副校長を集めて、洪水が発生した場合にどのような危険があるか情報共有し、台風上陸の二日前には、要支援者への具体的行動をよびかけるチラシ配布と訪問を行い、前日に避難を開始しました。学校も前日に生徒らと机を運び出し、3階の教室を避難所にできるようにし、夕方には開設しました。
これらが可能になったのは、同協議会が専門家も入れて、くり返し議論とシミュレーションを重ね、「コミュニティタイムライン」という形で、いつ、だれが、どんな対応をすればよいか、わかりやすくまとめていたからです。
Q 足立区第18地区町会自治会連絡協議会の取り組みは、消防庁の「第16回地域の防火防災功労賞」で、消防総監賞である最優秀賞を得ました。消防総監は、どういう点を評価して最優秀賞に選んだのですか。
Q 知事は戦略ビジョンで、コミュニティ重視を掲げ、施政方針表明では「共助の要は地域のコミュニティ」だと述べました。水害などの防災対策にとって、同協議会によるコミュニティタイムラインなど、先行的な取り組みを進める地域のコミュニティの役割は重要です。認識と対応を伺います。
Q いつ来てもおかしくない首都直下地震に備えるため、住宅の耐震化は急務です。阪神淡路大震災の犠牲者の大半は、建物の倒壊による圧死でした。
ところが知事は、住宅耐震改修助成の予算を2年連続で大幅に削減し、9億6千万円から2億5800万円に、なんと4分の1に減らしました。近年の助成の実績も、わずか300件程度にすぎません。施政方針表明でも、住宅耐震化への言及がひと言もありませんでした。
知事は都知事選挙で、「住宅の耐震化・不燃化を2020年までに加速」すると公約したことを、覚えているのですか。この公約を、どうやって実現するのですか。
東京オリ・パラ大会について、都民が心から歓迎できる大会として成功させる立場から質問します。まず、巨額の費用負担の問題です。
Q 大会経費の都負担は、立候補ファイルの時の1538億円が、いまでは5975億円に、4倍近くになっています。これに関連経費を合わせると、都負担だけで1兆3700億円にのぼります。
組織委員会と国の大会経費も合わせると、実に2兆1千億円をこえています。そのうえさらに国の関連経費が加わりますが、その全容は明らかになっていません。会計検査院は、都と組織委員会、国をあわせた費用負担の総額は3兆円におよぶと試算しています。
大会にかかわる経費の「縮減と透明化」は、知事の中心公約です。知事、公約をまともに実行したとは、とうてい言えない現状だと思いませんか。
Q 知事は施政方針表明で、大会経費について「一層の効率化を進める」と述べました。これは、どういう意味ですか。最後まで「縮減と透明化」を追求すべきです。知事の答弁を求めます。
Q 知事は、組織委員会の文書公開を、公文書と同程度の扱いにしたいと言っていました。しかし、組織委員会にはいまだ情報公開制度がありません。理事会の議事録も、共同実施事業の競争入札の入札経過も非公開です。知事、これで「透明化」の努力を尽くしたと言えるのですか。
大会後の文書管理と保存も重要です。
IOCに提出する公的報告書は永久保存となっていますが、大会にかかわる会議の議事録や会計簿などの保存期間は、公益法人法を根拠に十年間とされています。
Q 東京大会の招致不正疑惑をめぐり、招致委員会の会計書類がなくなっていることが大問題となっています。過去、長野五輪招致では、会計帳簿を廃棄したという悪しき前例もあります。こんなことにならないよう、都民・国民の共有財産として、きちんと検証できるようにすることが必要です。
五輪大会は、関係者が多く、利害関係も複雑です。しかも巨額の公費を使っているのですから、法的に定めのない文書もふくめ、後々まで検証できる状態にしておくことは、開催都市としての責務です。知事の認識と対応を伺います。
Q 公益法人協会などは、政策的判断により議事録など法を超える長期保存、永久保存をしています。知事は、都民、国民の共有財産として永久保存することを、組織委員会と協議すべきではありませんか。
組織委員会の解散後、清算人が引き継ぐ保存文書は,開催都市の責任で複製して公文書として保存し、閲覧できるようにすることを求めておきます。
Q また、組織委員会の副会長である、副知事が清算人になることを提案します。知事いかがですか。
Q 東京五輪大会を、「平和の祭典」として成功させることも重要です。ところが知事は施政方針表明で、そのことにひと言もふれませんでした。民族や国境を越えた「平和の祭典」として次世代に引き継ぐ、その具体化が問われています。知事は、どう取り組むのですか。
Q 夢の島のアーチェリー会場のすぐ近くには、第五福竜丸展示館があります。ところがオリ・パラ期間は、セキュリティーの関係で休館になると聞いています。
核の悲劇を国内外に伝える絶好の機会であり、競技会場の近くだからこそ開館すべきではありませんか。展示物など国内外の多くの方々に見ていただくことは大事だと思いませんか。知事の答弁を求めます。
最後に、横田基地周辺の環境汚染問題です。
Q 横田基地で、有機フッ素化合物ピーフォス、ピーフォアをふくむアワ消火剤が大量に流出したという報道を受け、都が基地周辺の井戸で水質検査を行っていたことが明らかになりました。
立川市、武蔵村山市の井戸から、アメリカが飲料水基準として定める目標値を超える高濃度のピーフォス、ピーフォアが検出されています。これらの井戸は、飲用には使用されていませんが、災害時などには、やむをえず飲料水や農業用水としての使用が想定されています。
ピーフォス、ピーフォアは、沖縄の米軍基地周辺でも検出されています。自然界ではほとんど分解されず、作物や人体に摂取されると蓄積されやすい有害物質です。国連のストックホルム条約会議で製造・使用が原則禁止されています。
横田基地および基地周辺の深刻な環境汚染を、知事はどう認識し、対応するのですか。答弁を求め、再質問を留保して質問をおわります。
答 弁
○知事(小池百合子君) 和泉なおみ議員の代表質問にお答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症の現状についてのお尋ねでございます。
中国武漢市での感染拡大に端を発しました新型コロナウイルス感染症は、全国的に感染経路が明らかでない患者が多く発生している状況にありまして、この一、二週間が感染拡大か終息かの瀬戸際であり、重要な局面であると認識をいたしております。
都といたしましては、こうした状況に鑑み、医療体制の充実、感染拡大の防止、広報の強化・徹底の三つの視点を踏まえ、さらなる感染の広がりを防ぐために、短期間に集中的な取り組みを進めてまいります。
次に、国への働きかけについてでございます。
都はこれまで、二度にわたりまして、国に対して緊急要望を行うとともに、国もこれに応えて検査対象を拡大するなど、現状に即した体制を整えてまいりました。
現在、国内の感染拡大を防ぐための重要な局面となっておりますことから、きのうも緊急要望を行ったところでありまして、今後も、国に対しましては、必要なときに必要な事項を働きかけてまいります。
新型コロナウイルスに関連いたしました肺炎への対応についてでございます。
新型コロナウイルス感染症をめぐりましては、都はこれまでも、総力を結集して、今ある予算を活用しながら、やるべきことに対して全力で取り組んでまいりました。
これにとどまらず、今、都がなすべきことは、都民の生命と健康を守り、首都東京の安全・安心確保の実現に向けまして、さらなる手だてを講じることでございます。
このような考え方のもとで、新型コロナウイルスを初めとした感染症対策を強化するとともに、経済活動への影響を最小限に抑えるという観点から、補正予算案を編成いたしまして、十三カ月予算として、三月から来年度にかけて切れ目なく対策を行うことといたしました。
今後とも、変化する状況を的確に把握いたしまして、国や区市町村、近隣自治体、関係機関とも連携をいたしながら、機動的かつ迅速かつ広範な取り組みを進めてまいります。
次に、介護基盤整備についてのお尋ねでございます。
高齢者が、介護が必要となりましても住みなれた地域で暮らし続けていけるよう、施設サービスだけではなく、在宅サービスやケアつき住まいなどの介護基盤をバランスよく整備することが重要でございます。
都は、区市町村のサービス見込み量等を踏まえまして、特別養護老人ホーム等の整備目標を定めており、都独自の整備費の補助や都有地の減額貸し付け、土地賃借料の負担軽減などの支援を行っております。
そして、介護と仕事の両立についてのお尋ねでございます。
超高齢化が進む中で、家族形態の変化も背景として、働きながら介護を担う人がふえており、介護と仕事を両立できる環境を早急に整備していかなければなりません。
そのため、都は、さまざまな独自の支援策を講じまして、介護サービス基盤の整備促進を図っているところでございます。
国民健康保険におけます子供の均等割保険料についてでございます。
法令におきましては、災害等の特別な理由や事情がある場合、区市町村の条例の定めるところによりまして、保険料、保険税を減免することができるとされております。
子供の均等割の減免の必要性につきましても、各区市町村が、条例に基づいて、個々の世帯の状況を踏まえて判断するものと認識をいたしております。
国民健康保険は全国統一の制度でございまして、子供に係る均等割保険料の軽減措置を含め、その制度上の課題につきましては、国が責任を持って対応すべきものでございます。
都は、子育て世帯の経済的負担を軽減するため、子供に係る均等割保険料を軽減する措置を講じるように、国に対しまして提案要求をいたしております。
経済情勢についてのお尋ねでございます。
消費税増税の影響は、前回の増税時ほどではございませんが、個人消費は、駆け込み需要の反動減に加えまして、台風、暖冬の影響により減少いたしております。
こうした中におきまして、中小企業への支援を、経営や技術、資金繰りなど、さまざまな面から後押しをしてまいります。
保育サービスの拡充についてでございます。
都はこれまで、保育所の整備促進、人材の確保・定着の支援、利用者支援の充実の三つを柱として、保育サービスの充実を進めてまいりました。
今年度末までの待機児童解消に向け、保育の実施主体でございます区市町村が、多様な保育サービスの拡充に取り組めますよう支援をしてまいります。
私立高校生の保護者負担軽減についてでございます。
家庭の経済状況に左右されることなく、誰もが希望する教育を受けることができる環境を整備する、そのことは重要でございます。
そのため、都はこれまでも、私立高校等に在学する生徒の授業料や入学金等の保護者の経済的負担軽減に取り組んでまいりました。
授業料につきましては、国の就学支援金とあわせて、特別奨学金によって負担軽減を図っており、来年度からは、特別奨学金の対象を年収約九百十万円未満の世帯まで拡大することといたしております。
また、育英資金や入学支度金によります無利子貸付、低所得世帯を対象とした奨学給付金などによって、入学金等の負担軽減に努めております。
さらに、私立高校に対します経常費補助によりまして、学校納付金を抑制いたしております。
今後も、こうした幅広い施策を総合的に活用しまして、保護者負担の軽減に努めまして、子供たちの学びたいという気持ちに応えてまいります。
子供の意見表明権についてのご質問でございます。
子供は、大いなる可能性を秘めたかけがえのない存在であり、あらゆる場面におきまして権利の主体として尊重される必要がございます。
また、子供の年齢及び発達の程度に応じまして、その意見を尊重するとともに、子供の最善の利益が最優先されなければなりません。
このことは、昨年四月に施行いたしました東京都子供への虐待の防止等に関する条例で規定をしたところでございます。
私は、社会の宝である子供の笑顔であふれるまちを実現したい。
未来の東京戦略ビジョンでこのように示しましたように、子供を大切にする視点から、子供目線に立った政策を率先して実施して、子供、子育て政策を総合的に推進してまいります。
次に、都立病院への一般会計からの繰り入れについてのご質問がございました。
都立病院は、感染症医療や救急医療、周産期医療など、不採算性の高い行政的医療の提供を基本的な役割といたしております。
その提供に当たりましては、一般会計の負担は必要なものでございまして、地方独立行政法人化後も同様であると認識をいたしております。
羽田の新飛行経路についてのご質問でございます。
我が国の国際競争力の向上や東京二〇二〇大会の円滑な実施のため、羽田空港の機能強化は極めて重要でございます。
国が実施をいたしました実機飛行確認の期間中に、都民の方から、飛行機の圧迫感や騒音などに関しますさまざまなご意見がありましたことは承知をいたしております。
これまで都は、国に対しまして丁寧な情報提供、騒音影響の軽減、安全管理の徹底を求めてまいりました。
それを踏まえまして国は、六期にわたる住民説明会の実施や、低騒音機の導入促進を図るための着陸料の見直し、航空機のチェック体制の強化、航空会社への世界的に類を見ない落下物防止対策の義務づけなど、さまざまな対策を実施してまいりました。
都といたしましては、引き続き国に対しまして、今回の実機飛行確認の結果も踏まえまして、都民の理解がさらに深まりますように、丁寧な情報提供や、騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。
次に、IRについてでございます。
IRは、世界水準のエンターテインメントとして、日本の経済成長や観光振興を後押しすることが期待されている。
また一方で、ギャンブル等依存症や青少年への影響、マネーロンダリングなどの懸念の声があるという認識に今も変わりはございません。
IRの検討につきましてでございますが、都はこれまで、海外事例や都に立地した場合の影響につきまして調査を行っており、今年度も依存症対策などについての調査を実施いたしております。
国は、IRの整備法に基づいて、今後、基本方針を公表することといたしておりまして、都といたしましては、これまでも申し上げておりますように、国の動向を注視しつつ、引き続き、メリット、デメリットの両面について総合的に検討してまいります。
神宮外苑の景観的価値、文化的価値についてでございます。
神宮外苑には、イチョウ並木から聖徳記念絵画館を正面に臨みます首都東京の象徴となる景観が形成されていると認識をいたしております。
その景観を保全するとともに、東京の顔となる地区にふさわしい風格と活力が共存する魅力あるまちを目指してまいります。
ゼロエミッション東京戦略についてでございます。
ゼロエミッション東京の実現に向けましては、二〇三〇年までの取り組みが極めて重要でございます。
そのため、戦略では、二〇三〇年に向けまして十七の主要目標を設けるとともに、さらにそれを上回るために進化、加速する具体的な取り組みを二〇三〇年目標プラスアクションとして示しております。
今後も、省エネ、再エネ等によりますCO2排出量の最小化、省資源、再生資源の活用、ZEVの普及、さらには革新的なイノベーションの誘導など、多様な取り組みを気候変動対策として進化させてまいります。
河川の水害対策についてのご質問がございました。
近年、気候変動の影響などによりまして、日本各地で水害が頻発、激甚化しております。また、首都直下地震は、三十年以内に七〇%の確率で起こる可能性がございまして、平常時から、備えよ常にの精神で準備しておくことは重要でございます。
東部低地帯は、地盤高が満潮位より低いゼロメートル地帯が広く分布しておりまして、高潮や地震により一たび水害が発生いたしますと、広範囲での浸水被害が想定されております。
このため都は、東部低地帯に暮らす人々の避難等に資するソフト対策とともに、国内最大の被害をもたらしました伊勢湾台風級の高潮に対する防潮堤等の整備や、想定されます最大級の地震に対しましての水門等の耐震、耐水化などのハード対策を進めてまいりました。
今後とも、こうした取り組みを着実に進めまして、東京の安全・安心を万全なものとしてまいります。
京成本線の荒川橋梁かけかえについてでございます。
本橋梁は、明治の末期から高度成長期にかけましての地盤沈下や堤防のかさ上げによりまして、周辺の堤防より低くなっていることから、現在、国がかけかえ事業を行っております。
都におきましては、本橋梁のかけかえなど、大河川の氾濫を防止する治水対策の着実な推進を国へ要望いたしております。
引き続き、東部低地帯の江東五区からの要望も踏まえまして、事業の着実な推進を国に求めてまいります。
平和の祭典に向けた取り組みについてでございます。
オリンピック憲章では、平和な社会の推進がうたわれておりまして、大会を成功させ、民族や国境を越えた平和の祭典として、次世代に引き継ぐことが重要だと認識をいたしております。
開閉会式につきましては、平和を含め、共生、復興、未来等の八つの基本コンセプトを掲げまして、具体的な演出の検討が進められており、これらの項目は、いずれも重要かつしっかり取り組んでいただきたい旨、組織委員会に伝達をしているところでございます。
東京二〇二〇大会をしっかりと成功に導くことが、東京から世界に対して発信する最大の平和のメッセージになると、このように考えております。
残余のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
以上です。
〔教育長藤田裕司君登壇〕
○教育長(藤田裕司君) 七点のご質問にお答えいたします。
初めに、新型コロナウイルスに児童生徒や教職員が感染した場合における学校の対応についてでございますが、保健所、学校及び設置者の間で情報を共有するとともに、児童生徒には治癒するまでの出席停止の措置をとり、教職員も同様に出勤を抑制することとしております。
また、感染予防策として、児童生徒及び教職員は、手洗いやせきエチケットなどを励行しているところでございます。
さらに、都立学校におきましては、始業時間の繰り下げ、春季休業の前倒しや卒業式の時間短縮を図るなどの対応を行ってまいります。
今後、都は、感染の拡大防止に努めるとともに、発生した場合には、学校の一部または全部、感染者がいない学校の臨時休業等を含め、速やかに対応し、児童生徒の安全・安心を守ってまいります。
次に、学校給食における必要な栄養確保や食育についてでございますが、学校給食における栄養の確保につきましては、文部科学省が定める学校給食摂取基準に基づき、各区市町村教育委員会の責任と判断により行うこととされております。
各区市町村におきましては、区市町村が食材の価格動向等を考慮して決定した食材費の範囲内で、学校栄養職員等の創意工夫と努力により、学校給食における必要な栄養量を確保しているものと考えております。
また、学校給食における食育につきましても、各区市町村教育委員会が地域の実情や特性を考慮し、適切に実施しているものと認識しております。
次に、学力テストの目的についてでございますが、国が実施している全国学力・学習状況調査の目的は、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握、分析し、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てることでございます。
次に、未来の東京戦略ビジョンにおける政策目標についてでございますが、戦略ビジョンは、今後の東京のあるべき姿を示したものであり、その中には東京都の教育施策も含まれております。
都教育委員会は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四十八条に基づき、都内区市町村の教育に関する事務の適正な処理を図るため、必要な援助を行っております。
本政策目標は、区市町村に対する都教育委員会の施策の効果を検証するための一つの指標として設定をしておりまして、区市町村立小中学校の教育目標を設定しているものではございません。
学力調査に関する政策目標についてでございますが、全国学力・学習状況調査は、義務教育の機会均等とその水準の維持向上を目的としております。
都教育委員会は、区市町村教育委員会と連携を図り、小中学校が全国学力調査を活用して、個々の児童生徒の学習状況の把握や授業改善等に取り組むことができるよう支援しております。
本政策目標は、都教育委員会の施策の効果を検証するための一つの指標として設定したものでございます。
次に、小中学校の三十五人学級の状況についてでございますが、義務教育における一学級の児童生徒数の標準は、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律により定められており、各道府県は、この法律の規定にのっとり、それぞれの地域の実情を考慮して学級編制基準を定めているものと考えております。
文部科学省の調査におきまして、公立小中学校における一部の学年などで、国の標準を下回る学級編制基準の弾力的運用を実施している自治体があることは承知しております。
最後に、小中学校全学年での三十五人学級の実施についてでございますが、義務教育における学級編制は、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律により、児童生徒数の標準が定められ、教育の機会均等や全国的な教育水準の維持の観点から、国の責任において行われるべきものと考えておりまして、引き続き国の動向を注視してまいります。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕
○東京都技監(佐藤伸朗君) 十点のご質問にお答えいたします。
まず、羽田新飛行経路における着陸時の進入角度の引き上げについてでございます。
国からは、騒音対策の一つとして、着陸時の進入角度を三度から三・五度に引き上げ、騒音影響の軽減を図ることとしたと聞いております。
また、国は、この進入角度の引き上げについて、国際民間航空機関が定める国際的な安全基準にのっとったものであり、安全性は確保されるものとしております。
次に、羽田新飛行経路の運航についてでございますが、今回の実機飛行確認時において、パイロットに対する周知など、新飛行経路の運用に向けた事前準備が整っていなかった外国航空会社があったと国から聞いております。
このため、国は、来月下旬からの新飛行経路の確実な運用を行うために、羽田空港に乗り入れる全ての外国航空会社に対し、新飛行経路の運航に関する準備状況について確認を行うとともに、運航上の留意点について改めて周知徹底して安全を図っていくとしております。
都としては、引き続き、国に対し安全管理の徹底を求めてまいります。
次に、羽田新飛行経路の実施についてでございますが、東京の国際競争力の向上や東京二〇二〇大会の円滑な実施のため、羽田空港の機能強化は極めて重要でございます。その実現に向けて、もとより都民の安全の確保は重要であり、都は、国に対して丁寧な情報提供や騒音影響の軽減とあわせて、安全管理の徹底を求めてまいりました。
これを受けて国は、航空機のチェック体制の強化、航空会社への世界的に類を見ない落下物防止対策の義務づけなどの対策を実施してまいりました。加えて、来月下旬からの新飛行経路の運用開始に当たり、羽田空港に乗り入れる全ての外国航空会社に対して、運航上の留意点について改めて周知徹底し、安全を図っていくとしております。
都としては、引き続き、国に対して安全対策の着実な実施を求めてまいります。
次に、神宮外苑のまちづくりへの意見等についてでございますが、神宮球場などの一帯の地区のまちづくりについて、これまで環境アセスの調査計画書の縦覧や事業者による地元説明会が実施されているところでございまして、住民からさまざまな意見などがあったと聞いております。こうした意見などを踏まえ、事業者において計画案の一部を変更したと聞いております。
次に、神宮外苑地区のスポーツクラスターについてでございます。
都は、神宮外苑地区をスポーツクラスターとして位置づけ、大規模スポーツ施設を中心としたさまざまな施設の集積地区として、集客力が高く、にぎわいあふれるスポーツ、文化、交流のまちを形成することとしております。
平成三十年十一月に都が策定したまちづくり指針において、開かれたスポーツ環境の整備の方針を示しております。例えば、競技等の継続に配慮して大規模スポーツ施設を連鎖的に建てかえ、世界に誇れる水準にある施設として更新するとともに、憩いや交流、イベントなど、多目的に利用可能な、誰もがスポーツに親しめる広場空間を整備するなどとしております。こうした方針を踏まえ、計画の内容について事業者により具体化することになります。
次に、首都高日本橋地下化に伴う大型車の交通機能確保策についてでございます。
昨年十月に都市計画決定した首都高の地下化は、民間プロジェクトと連携することで、地下化ルートの導入空間の確保などに係るコストの縮減が図られました。
地下化に伴い必要となる大型車の八重洲線方面の代替ルートにつきましては、現在、国などとともに、実現可能性の観点から二案に絞って検討を進めております。
その具体化に向けて、日本橋周辺の首都高地下化と同様、国や首都高速道路株式会社などと共同で、周辺のまちづくりと連携を図りつつ、コストを精査しながら事業費や事業スキームなどを検討してまいります。
次に、都市再生についてでございます。
都は、都市再生特別地区などを活用し、国際競争力の強化に加え、都市の多様な魅力向上につながる優良な民間プロジェクトを促進しております。
例えば、大手町エリアでは、生物多様性を促す大手町の森を整備するなど、質の高いまとまった緑の創出を図っております。また、日本橋エリアでは、歴史性を踏まえた福徳神社の再建や、にぎわいを継承する歩行者空間の整備など、歴史、文化の継承や、まち並みとの調和に配慮した良好な景観形成を誘導しております。その際、地区内の合意形成を図るなど、住民の意見を聞きながらプロジェクトが進められております。
引き続き、都市再生特別地区などを効果的に活用して、成長と成熟が両立した東京をつくってまいります。
次に、日本橋周辺の再開発についてでございますが、お話のCO2に関する数値は、両地区の建設後の排出量の想定であり、建設前からの増加量ではございません。都市再生特別地区の活用に当たっては、最先端の環境技術を導入して、建物の熱負荷に対する性能などを最高水準にすることを制度適用の条件としております。
加えまして、両地区では地域冷暖房施設を導入し、周辺地区を含めた熱の効率的な利用を促進し、環境負荷低減を図ることとしております。
さらに今後、再生可能エネルギーの利用拡大についても検討し、さらなるCO2削減を図ることとしております。
次に、住宅の耐震化についてでございます。
地震による住宅の倒壊を防ぐことは、居住者の生命と財産を守ることだけでなく、都市の防災力の向上にもつながります。耐震化を促進するためには、所有者がみずからの問題として認識し、備えることが不可欠であり、所有者の主体的な取り組みを促すよう、区市町村への支援を強化することが重要でございます。
都は、整備地域内での区の取り組みを後押しするため、改修への助成の拡充などを行ってまいりました。昨年度からは、さらに積極的な働きかけを行う区市町村を対象に、整備地域外にも助成を拡大しております。
今後も、区市町村と連携しながら、こうした取り組みを通じ、さらに住宅の耐震化を促進してまいります。
最後に、横田基地周辺におけるPFOSなど有機フッ素化合物の検出についてでございますが、都では、ご指摘の報道を受け、泡消火剤の流出や使用状況などについて国に確認いたしましたが、泡消火剤が流出したとの情報は承知していない、また、横田基地では平成二十八年以降、訓練時にはPFOSを含む泡消火剤を使用していないとのことでございました。
PFOS等は泡消火剤以外にもさまざまな用途で使用されており、発生源は特定されておりません。PFOS等については、国において、今年度内に地下水等の全国調査を行うとともに、本年四月を目途に水道水質の暫定目標値を設定すると聞いております。
今後、これらの動向を注視するとともに、引き続き、国や米軍に対して情報提供を求めてまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕
○福祉保健局長(内藤淳君) 十一点のご質問にお答えいたします。
まず、高齢者施設での感染対策についてでありますが、各施設では感染対策委員会を設置するなどして、日ごろから感染症の予防や拡大防止に努めております。
都では、毎年、施設の看護師等を対象に感染症対策に関する研修を実施しており、今回の新型コロナウイルス発生後は、国の通知等に基づき、都内全ての施設に対し、手洗い等の励行や入所者の健康状態の把握など、施設内感染対策の徹底について注意喚起を行っております。
マスクや消毒薬等の衛生資材の安定的な流通につきましては、国に緊急要望を行っており、今後とも施設の現状把握を進めてまいります。
次に、新型コロナウイルス感染症の検査体制についてでありますが、都は国に対し、今後の感染拡大に的確に対応するため、国としてPCR検査体制を強化するとともに、民間検査機関でも検査が可能な体制を構築するよう、重ねて要望しております。
次に、検査を行う職員の専門性確保についてでありますが、東京都健康安全研究センターで実施する検査は、その結果が入院勧告など法に基づく対応につながることから、高い精度が求められ、それを行う職員にも高い専門性が必要でございます。
同センターでは、実施する各種検査の精度を保つため、平常時から検査業務を通じて職員の専門性の向上を図っており、今般の新型コロナウイルス感染症の検査も、専門性を有する職員により対応しております。
次に、医師向けの情報提供についてでありますが、都は、医療機関が新型コロナウイルス感染症に適切に対応できるよう、東京都感染症情報センターのホームページに、医療機関向けの専用ページを作成しております。
この専用ページには、診療や院内感染の防止に関すること、患者説明用の資料など、医療機関で役立てていただける情報を集めて掲載しており、今後も必要に応じて随時更新してまいります。
また、国に対しまして、昨日、一般医療機関での診療を可能にするため、早期に診断、治療アルゴリズムを提示するよう緊急要望を行ったところです。
次に、特別養護老人ホームの整備についてでありますが、都は、令和七年度末までに特別養護老人ホームの定員を六万二千人分までふやす目標を掲げ、独自の整備費補助や土地賃借料の負担軽減などにより整備を進めているところでございます。
来年度は、第八期の高齢者保健福祉計画の策定を予定しており、整備目標についても、今年度実施した入所申し込み等に関する調査の結果や高齢者人口の将来推計、区市町村のサービス見込み量を踏まえて設定することとしております。
次に、介護職員の処遇改善についてでありますが、介護サービス事業は、サービス提供の対価として事業者に支払われる介護報酬等により運営されることが基本でございます。
都は国に対し、事業者が介護人材の確保、定着を図り、健全な事業運営を行うことができる介護報酬とするよう繰り返し提案要求しており、国は昨年十月の報酬改定において、介護職員のさらなる処遇改善を図ったところでございます。
また、都は独自に、介護人材の確保、定着を図るため、国のキャリア段位制度を活用したキャリアパスの導入や、介護職員の宿舎借り上げに取り組む事業者を支援しております。
次に、待機児童対策についてでありますが、都は昨年七月、待機児童が多い自治体を中心にヒアリングを実施し、その結果を踏まえ、今年度のさらなる取り組みとして、短期間で整備可能な小規模保育事業等の整備の後押しや、認可保育所の空き定員を有効活用して、待機児童の多い一歳児の受け入れを促進する仕組みを充実いたしました。
さらに、本年一月に開催した東京都待機児童対策協議会において、空き定員の有効活用や、自治体間の広域利用の促進等を区市町村に働きかけるなど、今年度末までの待機児童解消に向けた取り組みを進めてまいります。
次に、子供食堂についてでありますが、子供が健やかに育つためには、栄養面でバランスのとれた食事や安心して過ごせる居場所があることが重要であり、子供食堂は、食を通じて子供と地域とのつながりをつくる場となっております。
次に、子供食堂への支援についてでありますが、都は、地域の子供たちに食事や交流の場を提供する民間団体等の取り組みを支援するため、昨年度から、区市町村を通じて運営費の一部を補助しており、来年度も地域での子供食堂の取り組みが進むよう支援してまいります。
次に、子供の権利についてでありますが、都は、子供が健やかに成長できる社会の形成を目指し、子供・子育て支援総合計画に基づき、本人から直接相談を受ける子供の権利擁護専門相談事業など、子供の権利擁護に関するさまざまな施策を実施しております。
昨年四月施行の東京都子供への虐待の防止等に関する条例では、子供の権利利益の擁護と健やかな成長を図ることを目的に、子供の年齢及び発達の程度に応じて意見を尊重することや、子供の最善の利益を最優先することを基本理念としております。
最後に、国の公立、公的医療機関等に関する分析結果についてでありますが、国が公立、公的医療機関等を対象として行った診療実績の分析方法は、全国一律の基準を機械的に適用したものであり、僻地や島しょ医療を担う病院、特殊な疾病に対応する病院なども対象となっております。
都は、地域医療構想調整会議において、国の分析だけでは判断し得ない地域の実情に関する意見を補いながら、当該医療機関の役割や医療機能を確認し、理解を深めた上で、地域に必要な医療提供体制について議論を進めております。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕
○産業労働局長(村松明典君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、新型コロナウイルス感染症の経済への影響についてですが、感染拡大による都内経済への影響を把握するため、知事による商工団体や観光関連団体の代表者からの聞き取りに加えまして、月例の景況調査や金融機関等へのヒアリングにより実情の把握に努めております。
次に、消費税率の引き上げに伴う中小企業への調査ですが、都ではこれまでも、都内中小企業の状況などについて定期的に調査を実施しているところでございます。昨年十一月には、消費税の影響に関する調査をあわせて行いました。また、一月には、消費税の企業業績に与える影響について調査を実施したところでございます。
最後に、経済政策についてですが、都は、数多くの従業者が働き、都内産業を支えている中小企業の活性化を図るため、これまでも生産性向上や働き方改革など必要な対策を講じてまいりました。
今後とも、こうした取り組みにより東京の経済の成長を確かなものにしてまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕
○財務局長(武市敬君) 二点のご質問にお答えをいたします。
まず、労働者の処遇に関する調査についてでございますが、労働者の適切な処遇の確保は重要でありまして、例えば、担い手不足が指摘される建設業界におきましては、発注者による適正な予定価格の設定はもとより、現場での下請契約が適正に行われることが必要でございます。
そのため、都はこれまでも、工事契約に係る元請企業に対しまして下請契約の適正化を要請してまいりましたが、今後、そのフォローアップ調査を行い、適正な下請代金の支払いなど実態の把握に努めることによりまして、実効性を高めることとしております。
具体的な調査方法などにつきましては、今後検討を進めてまいります。
次いで、公契約条例の必要性についてでありますが、公契約条例につきましては、整理、検討すべき課題があると認識をしております。
賃金等は、労働関係法令のもとで、労働者個人の経験、能力などを踏まえました対等な労使での協議によることが前提であると考えております。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕
○病院経営本部長(堤雅史君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、地方独立行政法人化の目的についてでございますが、超高齢社会の本格化や医療の担い手不足など、医療課題がさらに深刻化していく中でも、都民の医療ニーズに迅速かつ柔軟に対応することで質の高い医療を提供し、患者サービスを向上させること、このことが地方独立行政法人化の目的でございます。
最少の経費で最大のサービスを提供することは、現在の経営形態であっても当然でございまして、これまでも不断の経営改善努力を行ってまいりました。
独法化後は、そのメリットを生かしまして、人材の機動的な確保による新たな医療ニーズへの対応や、柔軟な契約手法の導入などによるさらなるコスト削減を行うことにより、行政的医療等を一層充実させることができると考えております。
なお、一般会計からの繰入金につきましては、毎年度の収入と支出の状況によって増減するものでございまして、現行制度においても独法化後も同様でございます。
次に、地方独立行政法人での料金設定等についてでございますが、お話の事例は、人件費や材料費などをもとにした分娩料やセカンドオピニオン料、充実させた設備コストを反映した個室料などを算出して料金を決定したものでございまして、地方独立行政法人への移行を理由としたものではございません。
なお、自治体病院等におきましては、健康保険が適用されない自由診療部分などについて、受益者負担の原則に基づき、使用料を定めております。その設定に当たっては、どのような経営形態であっても、人件費や光熱水費、減価償却費などの原価計算等をもとに算定するのが基本でございます。
最後に、地方独立行政法人化の意思決定についてでございますが、これまで他団体のさまざまな先行事例調査、都民ニーズを踏まえた医療機能強化に係る各都立病院との意見交換、都立病院と公社病院との連携強化のあり方等に係る東京都保健医療公社との検討、地域医療の充実等に係る東京都医師会等との意見交換など、さまざまな検討を行ってまいりました。
こうした検討内容も踏まえ、都立、公社病院の経営形態に関する今後の進め方を決定し、十二月三日の都立病院及び東京都保健医療公社の病院合わせ十四病院を一体的に地方独立行政法人へ移行すべく準備を開始する旨の所信表明に至ったものでございます。
十二月二十五日には、独法への移行準備を開始するに至った考え方や、独法化により充実する医療などを示した新たな病院運営改革ビジョン(素案)を公表し、パブリックコメントを実施いたしました。
今後、本定例会などのご議論などを経て、年度末までに独法化の方針として新たな病院運営改革ビジョンを確定したいと考えております。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕
○港湾局長(古谷ひろみ君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、IRの委託調査についてでございますが、都としては、IRのメリット、デメリットについて総合的に検討するため、平成二十六年度以来、IRを導入した海外の事例や、都に立地した場合の影響について調査を行っており、今年度も依存症対策などについて引き続き調査を実施しております。
次に、IRに関する世論についてでございますが、IRは、日本の経済成長や国際競争力を高める観光拠点として期待される一方で、ギャンブル依存症等の懸念の声があることは認識しております。
都といたしましては、メリット、デメリットについて引き続き総合的に検討してまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕
○環境局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えします。
二〇三〇年に向けた温室効果ガスの排出削減目標についてでございますが、都は、環境基本計画において二〇三〇年までに温室効果ガス排出量を二〇〇〇年比で三〇%削減するという目標を定めております。
また、部門別には、産業、業務部門二〇%程度、家庭部門二〇%程度、運輸部門六〇%程度と設定しております。
今後、これまで取り組みを進めてきた分野に加えまして、あらゆる分野の広範な取り組みを気候変動対策として位置づけ、目標の着実な達成を目指すとともに、目標を上回るために、進化、加速する具体的な取り組みを実行してまいります。
次に、二〇三〇年目標の実現に向けた取り組みについてでございますが、都は、今後も環境審議会等の専門家の意見も聞きながら、目標や施策の進捗状況等を多角的に分析、検証し、継続的な見直しを図るとともに、都民の皆様に共感と協働を呼びかけ、力を合わせてこの一大プロジェクトに取り組み、ゼロエミッション東京を実現してまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕
○建設局長(三浦隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
初めに、京成本線の荒川橋梁部周辺における堤防強化に対する都の対応についてでございますが、国は、台風第十九号において日本各地で堤防の決壊により甚大な被害が発生したことを踏まえ、今月、有識者から成る河川堤防に関する技術検討会を設置いたしました。
その検討会の中で、堤防決壊等の要因を分析し、今後の危機管理として堤防強化の方向性が検討されております。
引き続き、検討会の動きを注視していくとともに、荒川橋梁のかけかえの着実な推進を国に求めてまいります。
次に、東京二〇二〇大会期間中の第五福竜丸展示館についてでございますが、第五福竜丸展示館は、都立夢の島公園内に昭和五十一年に設置され、これまで約五百六十万人が来館し、実物の「第五福竜丸」を通じて被爆の状況を学んでいます。また、展示資料の貸し出しにより広く普及に努めてまいりました。
東京二〇二〇大会期間中は、公園内が競技会場となり公園利用が大きく制約されることから休館となりますが、その間も、国内の多数のイベントや展示会へ資料を貸し出し、学芸員による出張講演を行うとともに、ホームページで館外での展示情報を提供してまいります。
引き続き、「第五福竜丸」の展示の意義を広く伝えていくよう努めてまいります。
〔消防総監安藤俊雄君登壇〕
○消防総監(安藤俊雄君) 地域の防火防災功労賞についてでございますが、東京消防庁では、都民の防災行動力の向上や防災にかかわる地域連携の強化を図ることを目的に、防火防災に関する自助、共助の効果的な取り組みを、地域の防火防災功労賞制度により表彰しております。
今回最優秀賞を受賞した足立区第十八地区町会自治会連絡協議会は、水害時に活用できるボートや救命胴衣を整備し、消防署や消防団の指導を受けて積極的に訓練を行うとともに、中川の氾濫時における水害行動計画である水害コミュニティ・タイムラインを作成し、実際に台風の接近に合わせて試行や検証を重ねております。
このような実践的な取り組みを継続していることが高く評価されて、受賞したものでございます。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕
○総務局長(遠藤雅彦君) 防災対策における地域コミュニティの役割についてでございますが、災害時に一人でも多くの命を救うためには、地域住民による共助の取り組みは重要でございます。
このため、都はこれまで、地域の防災訓練等の支援を初め、町会、自治会等を対象としたセミナーの開催や、自主防災組織のリーダーを育成する研修等の取り組みを進めてきております。
引き続き、地域における先行事例等も踏まえ、セミナーの規模を拡大するなど取り組みの強化を図り、都内の地域防災力を向上させてまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕
○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 六点のご質問にお答えいたします。
まず、大会に関する経費の縮減と透明化についてでございますが、これまでも、都立新規恒久施設の整備費用の削減や、組織委員会と連携してIOCに対し要件緩和を求めるなど、経費の縮減に取り組んできており、大会経費V4は一兆三千五百億円となっております。これについては、昨年十二月にその内訳を公表しているところであります。
また、大会を契機に都が取り組む大会関連経費については、平成二十九年度から令和二年度までの合計額を七千七百六十六億円に縮減しており、令和二年度予算案の公表時にその内訳を示しております。
次に、大会経費についてでございます。
今後、大会本番の運営などさまざまな業務が具体化し、新たな経費が必要となることが見込まれる中においても、引き続き、効率化に向けた精査を組織委員会とともに行ってまいります。
今後とも、こうした取り組みを都民の皆様にわかりやすくお伝えし、ご理解を得ながら、大会の準備を着実に進めてまいります。
次に、組織委員会の情報公開についてでありますが、組織委員会が作成した文書については、IOCとの開催都市契約に基づく保存管理のルールや、関係法に基づく保管義務などがございます。
その上で、都民、国民に丁寧な説明を行う必要があることから、組織委員会に情報公開の推進を働きかけてまいりました。
組織委員会としても、事業計画書、予算書、事業報告書、決算書のほか、過去の契約について件名や相手方等を公表するなど、関係法令で求めるレベルを超えて情報公開に取り組んでいるところでございます。
引き続き、情報公開の推進について働きかけてまいります。
次に、大会後の組織委員会の文書の検証についてでありますが、東京二〇二〇大会の成功とともに、その成果を後世に引き継ぎ、大会後の経費検証を可能なものとするなど、レガシーを将来にわたって残していくためには、組織委員会の文書保管、承継は大変重要であります。
そのため、これまでも、大会後を見据えた文書の適切な保存、管理について働きかけてまいりました。大会後においても、経費に係る書類や活動記録などの重要な資産が適切に保存、管理されるよう、積極的に関与してまいります。
次に、組織委員会の文書の保存期間についてでございます。
大会後も、これらの文書を、その性質や必要性などに応じて適切に保管されるよう、引き続き働きかけてまいります。
最後に、清算人についてでございますが、組織委員会の理事会及び評議員会で決められることとなると聞いております。
〔百二十七番和泉なおみ君登壇〕
再質問
○百二十七番(和泉なおみ君) 再質問します。
まず、都立病院、公社病院の独立行政法人化について病院経営本部長に質問します。
大阪府立病院の独立行政法人化後、分娩料や差額ベッド代が大幅値上げしていることについて、独立行政法人化への移行を理由としたものではないという答弁でした。
しかし、各種の料金、患者負担を機動的に変更できるのが地方独立行政法人のメリットだというのは、大阪府立病院機構自身が説明したことです。
大阪府立病院機構のこの説明は間違いだというのですか。お答えください。
二問目です。これも病院経営本部長にお聞きします。
都立病院、公社病院の独立行政法人化の準備を始めるという方針は決裁手続がされていません。
一方、我が党は、昨年の第四回定例会に出した文書質問で、独立行政法人化への移行に向けた準備を開始するというのは都として決定した方針かと質問しました。これに、都として決定したものですという明快な答弁が返ってきています。
決裁なしに決定できるのですか。そんなことができるという根拠規定を示してください。
三問目は、羽田空港新ルート問題です。これは知事への再質問です。知事がきちんと答えてください。
知事は、羽田新飛行ルートの危険性についての認識を持っていないのですかと質問しましたが、知事は答弁しませんでした。知事、危険性の認識があるかないかということについて、なぜ知事が自分で答弁できないのですか。知事、お答えください。
最後に、住宅耐震化について知事に再質問します。
知事は都知事選挙で、住宅の耐震化、不燃化を二〇二〇年までに加速すると公約しました。私は、知事、この公約を覚えていないのですかと聞きました。覚えているのか覚えていないのかだけで結構ですから、知事が直接お答えください。
以上で再質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕
○知事(小池百合子君) 再質問にお答えをいたします。
まず、羽田空港の機能強化に係ります進入角度や落下物対策についてでございますけれども、こちらは先ほど都技監がお答えしたとおりでございます。
なお、都といたしまして、先ほどお答えしたとおり、引き続き国に対しましては丁寧な情報提供、騒音、安全対策の着実な実施を求めているということであります。
次に、住宅の耐震化につきまして、こちらも先ほど既に技監からお答えしたとおりでございます。
都は……(発言する者あり)お静かに願います。(発言する者あり)お静かに願います。議長、よろしくお願いします。
○議長(石川良一君) はい。静粛に。
○知事(小池百合子君) 都は……(発言する者あり)今ご答弁させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
都は、整備地域内での区の取り組みを後押しするために、改修への助成の拡充などを行ってまいりました。特に昨年度から、さらに積極的な働きを行います区市町村を対象にして、整備地域外にも助成を拡大したところでございます。
今後も、区市町村と連携しながら、こうした取り組みを通じまして、住宅の耐震化を促進してセーフシティーを目指してまいります。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕
○病院経営本部長(堤雅史君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、料金設定についてでございますけれども、先ほども申し上げましたが、自治体病院等では、健康保険が適用されない自由診療部分などにつきまして、受益者負担の原則に基づき使用料を定めております。その設定に当たっては、どのような経営形態であっても、人件費や光熱水費、減価償却費などの原価計算等をもとに算定することが基本でございます。
次に、決裁手続についてでございますが、先ほどもご答弁申し上げたとおり、これまで行ってきたさまざまな検討内容を踏まえて、都立公社病院の経営形態に関する今後の進め方を決定し、十二月三日の所信表明に至ったものでございます。
その後、十二月二十五日には、新たな病院運営改革ビジョン素案を公表し、パブリックコメントを実施いたしました。
今後、本定例会での議論などを経て、年度末までに独法化の方針として新たな病院運営改革ビジョンを確定したいというふうに考えております。