ご意見・ご要望
ページトップヘ

質問・条例提案

2017.06.07

第2回定例会に提出した文書質問

第2回定例会で、以下の文書質問を提出しました。

小竹ひろ子(文京区選出) 一 私立学校の教育費父母負担軽減と特別支援教育充実のために
             二 戦争の惨禍を風化させず公正に引き継ぐために
             ★ 一への答弁書
             ★ 二への答弁書

平成29年第二回都議会定例会 文書質問趣意書
提出者  小竹ひろ子

一 私立学校の教育費父母負担軽減と特別支援教育充実のために

 私立高校への授業料補助の拡充は、東京の6割の生徒が私学で学んでいることから重要です。私学に通う生徒、子どもを学ばせる保護者に大歓迎されています。

 わが党都議団は都民のみなさんとともに、私学の父母負担軽減や、高校教育の無償化等を一貫して強く求めてきました。今年度予算化された、年収760万円未満の家庭の子どもたちの授業料が無償になることは、日本政府が批准した国際人権規約の中等教育の無償化の実現に一歩、近づくものです。

 今、子どもの貧困率が16.3%と、6人に1人は貧困といわれているなかで、すべての子どもの学ぶ権利を保障する支援が求められています。小池知事も「家庭の経済状況が、子どもたちの将来の希望を閉ざすことがあってはなりません」と言い続けてこられました。

 東京都は1月に、「子どもの生活実態調査、小中高校生等調査」を発表しました。この調査によれば、子どもの学びの項で、学校選択について一般層では55.8%が私学を選んでいるのに対し、困窮層は59.2%が公立を選択しています。また、私立学校の授業料等の費用負担が、高かったとしている人が、貧困層では85.5%にものぼり、一般層の61.3%と比べても多くの人が高いと感じていることがわかります。

 私立高校に進学した理由も、公立高校の入試に合格しなかったが54.4%で圧倒的に高く、一般層では教育の質が高い43.6%、教育方針が気に入った37.5%が多いのに比べても、経済的な問題が大きなウエイトを占めていることを示しています。

 このことは同調査の「若者(青少年)調査」でも、同様の傾向があらわれています。所得の低い層では、学校をやめたくなるほど経済的に悩んだことのある人が15.1%(非低所得者は6.3%)にのぼり、経済的な悩みがあった割合は、経済的に余裕がない(11.4%)、授業料・教材費などの支払い(9.1%)、友人つきあい等に要する費用の支出(9.1%)、通学費用の支払い(6.7%)、修学旅行費の支払い(4.5%)等となっています。さらに、この経済的悩みの世帯別状況ではいずれも、ひとり親世帯で高くなっており、経済的困難を抱えていることが示されています。ひとり親世帯では、学校がやめたくなるほど経済的に悩んだことがある人は21%と、5人に1人にのぼっています。

 この点からも、高校生に対する、給付型奨学金制度は時宜にかなっていると思います。高校生に対する奨学給付金が、国の就学支援金制度に合わせてつくられましたが、今年度は、私立高校生への支給額は、住民税非課税と均等割世帯の第一子67,200円が84,000円に上がっただけで、第二子138,000円は変わらず、支給も年1回だけです。支給を受けた方は、「助かるけれど、教科書代等で消えてしまう」と言っています。

 私立高校に入学するには、入学時に入学金として都内平均25万円用意をして納入しなければなりません。入学支度金貸付制度があり、貸付枠が20万円から25万円にアップされたことは重要ですが、困窮層や低所得層、ひとり親家庭では、日常的な教育費の負担にも困難を抱えていることが、先ほど紹介した実態調査の結果にも表れており深刻です。無利子だから借りればいいといわれますが、借りたものは返さなければなりません。当事者の方は「日常的な教育費の負担、教科書代、行事費、部活費、修学旅行費等、学校に納める費用を工面するのも大変で、子どもに苦労させています」「借りて返済をする余裕もないのが実態です」と訴えています。

Q1 安心して私立高校で学べるようにするためにも、入学金や施設費なども学費支援の対象にしていただきたいと思いますが、いかがですか。

Q2 また実際に修学旅行費等にかかる金額がまかなえるよう、奨学給付金制度の拡充を求めます。所得についても現行では年収250万円未満の家庭になっていますが、引き上げるべきと考えます。いかがですか。

 今、発達障害など特別な支援を必要とする子どもが増加し、公立学校でもその支援体制の拡充が大きな課題になっています。私立学校でも同様の課題があると思います。

Q3 私立学校における障害をもつ子どもの受け入れはどのようになっているのか、また、東京都の支援策はどのようなものがあるのかうかがいます。

 私は、私立高校生の保護者の方から相談を受けました。お子さんは、学力は高いものの発達障があり、民間の療育や相談を受けながら学校に通っています。ものごとを四角四面に受けとってしまうなど発達障害の特性によるつまずきが、問題行動と受けとられてしまい、自主退学を学校から求められてしまいました。今は和解し、元気に学校に通学しています。

Q4 このような発達障害を持った子どもを受け入れている学校は多いと思いますが、学校数や児童生徒数などはわかりますか。また、受け入れている学校への支援策はどのようになっているのか、うかがいます。

 私立学校への入学の基準は、基本的には学力であり、障害者差別解消法の観点からいっても、入学した生徒への合理的配慮が求められます。発達障害のある子どもたちが学校で受け入れられ、のびのびと成長できるようにするためにも、東京都の支援が必要なのではないでしょうか。

Q5 まずは私立学校に対し、発達障害等支援を必要とする児童生徒の実態と、学校の東京都への要望等を調査をすべきと考えますが、認識を伺います。

Q6 スクールカウンセラーは、発達障害のある生徒やその保護者の相談や支援に力を発揮しています。私立学校が配置を強化できるよう、都の支援を充実する必要があると思いますが、いかがですか。

 公立小中学校では、必要な生徒には特別支援教育支援員が配置されるなどの配慮が行われています。都立高校でも、保護者等からの申し出があり、都教委が必要と判断した場合には、支援員を配置しています。私学でも幼稚園には障害児のための補助がありますが、通常の私立小中高等学校にはこうした制度がありません。

Q7 私立小中高等学校にも障害児のための補助制度をもうけることを求めます。

Q8 私立学校が独自に、発達障害について理解し教育を向上させるための研修を行えるよう、希望する学校には出前研修を行う、支援の強化を求めます。いかがですか。

Q9 都立高校の生徒に対しては、希望すれば放課後等にソーシャルスキルトレーニングなどを受けられる制度が今年度からはじまりました。都教委と協力して、私学に通う生徒も希望がある場合は参加できるように、道を開いてはどうでしょうか。

Q10 私立学校でも障害者差別解消法により合理的配慮への努力が求められることを啓発するパンフレットやリーフレットを作成し、学校や保護者に配布することも重要だと思いますが、いかがですか。

Q11 また、発達障害のある児童生徒に必要な配慮などをわかりやすく啓発することも求められます。私が相談を受けた保護者の方も、たとえば、発達障害のある子どもには、声で伝えるだけでなく板書するなど視覚的にわかりやすくすると理解しやすい、指導も「きちんとしろ」「しっかりしろ」と抽象的に言っても伝わらないので「宿題は何月何日までに提出してください」と伝えた方がよいなどということも、知らない先生は知らないとおっしゃっていました。

 都教委では今年3月に「高等学校における発達障害のある生徒への指導・支援」のポイントを解説する冊子とDVDを作成し、すべての都立高校に配布しています。こうしたとりくみを参考に、私学でも先生が適切に指導できるように、都が支援することを求めます。

 

平成29年第二回都議会定例会 文書質問趣意書
提出者  小竹ひろ子

二 戦争の惨禍を風化させず後世に引き継ぐために

 1945年3月10日未明の東京大空襲をはじめ、都内各地が終戦の8月まで空襲に見舞われ、10万人を超える人々が亡くなりました。死者の数だけみても広島に次ぐものとなっています。戦後70年以上が過ぎ、戦争の体験者も亡くなったり、生存者も高齢化しています。二度と戦争を繰り返さないために、戦争の惨禍を風化させないで次世代に引き継ぐ努力が、今ほど求められているときはありません。

 東京都は3月10日を「東京都平和の日」として条例を制定し、「東京都平和の日」記念行事企画検討委員会(以下検討委員会)を設置して、毎年の記念行事を行うこととしてきました。しかし、石原都知事になって、2001年以降「企画検討委員会」は開催されず、記念行事は行うものの、内容を豊かにする努力がされてきたとは言い難い状況になっていることは重大です。平和を願う都民などの声に押され、昨年度から、検討委員会が再開されたことは重要であり、歓迎するものです。

 「平和の意義を確認し、平和意識の高揚を図る」という検討委員会設置要綱の目的からも、記念行事をはじめとした事業のあり方等基本に立ち返り、改めて都民や関係者等から意見を求め充実をはかり、次世代への継承を図っていくことが、重要だと考え、提案します。

Q1 まず委員の構成についてです。現在の委員は学識経験者2名、都議会議員5名、行政関係者(区市町村長)3名、計10名となっています。戦後70年が経過し戦争を知らない世代が多くなっているもとで、“戦争を二度と繰り返さない”という日本国憲法の精神をいかした「平和の日」の記念行事のとりくみと充実が必要です。また、オリンピック開催都市として、平和の祭典であるオリンピックの一環として、平和の願いを次世代へ継承する取組みとしても重要です。そのために都民や専門家の知恵をあつめられるよう、委員の増員が必要です。「平和の日」記念行事の内容を充実するために、戦争体験者、研究者、平和活動を行っている人たちに委嘱するなど都民の代表を補充して、定員の20人まで増員するべきと考えますが、いかがですか。

Q2 東京都主催の平和の日の記念式典は、希望する都民が誰でもが参加できるようにすること、そのために会場の設定、内容・参加方法など改善することが必要です。都としての認識を伺います。

 平和の日に合わせ、記念式典とともに資料展も行われていますが、その企画も都民の知恵を集めて充実が必要です。今、戦争を知らない世代が都民の多数を占めています。今年の平和の日に合わせた空襲資料展は、記念式典会場の都庁内と、東京芸術劇場で行われました。

 私は、都が行った2ヶ所の展示とともに、「東京空襲犠牲者追悼記念資料展実行委員会」が主催、台東区が共催、台東区教育委員会が後援した「被災72周年東京大空襲資料展」を見ました。この展示は市民が実施し、30回目を迎える展示で、多くの見学者でにぎわっていました。展示している写真等は、都の展示品と共通し、重なるものも多いのですが、写真等の大きさが大きく、展示にも工夫が施され、戦災の実相、被災状況の説明等、見る人に迫る緊迫感があるのです。会場も浅草公会堂の1階で、気軽に入れることもあり、小中学生、修学旅行の生徒等が立ち寄って見て行き、開催4日間で7千人の入場者があったとのことでした。

 これに対し芸術劇場の入場者は975人と聞いています。会場が芸術劇場の地階であるため、劇場に来た人でも、展示していることを知っていなければ入れません。

Q3 多くの人に観てもらうこと、特に戦争を知らない世代、小中学生に観てもらうために、会場を、気軽に入れる場所、通りがかりの人でも見ることができる場所にする必要があると思います。会場について見直しを求めます。見解をうかがいます。

Q4 展示についても、戦争の実相を知ってもらえるよう、東京空襲等の展示にとりくんでいる人達や専門家の知恵を借り、さらなる充実をはかる必要があると思いますが、いかがですか。

Q5 平和のための事業は「平和の日」の記念行事や終戦の日の行事にとどまるものではなく、身近な地域での民間の平和のための事業や活動と相乗することで、その効果が一層広がるといえます。その点では都が民間の平和事業と連携支援することが重要です。

 現在、都内各地で民間団体による平和のための戦争展、戦跡めぐり、体験を語る会などの多彩な行事が行われています。民間での取組みを把握して連携奨励するためにも、これらの団体の要望やどのようなことをやっているかを調査することを求めます。

 都は、東京都平和祈念館(仮称)を建設するに当たり、都民からの戦災資料の提供を求め、5千点余の資料及び300人以上の方々からの証言ビデオを所有しています。これらの貴重な資料は、祈念館建設が進まないため、15年以上眠ったまま、現在は庭園美術館の倉庫に収蔵されたままになっています。

 調査で私は、きちんと種類別に分類、整理、保管されていることを確認することができました。

Q6 5千点余の所蔵品のうち、展示等に活用されているのは120点とのことです。戦争を知らない世代が圧倒的になった現在、これらの活用は急務であり、提供された方にとっても歓迎されることだと思います。

 学芸員が1人で整理に当たっていますが、資料の活用を図るためには体制の強化が必要です。学芸員等職員を増やし、小中高校等への貸し出しの体制をとれるようにすべきだと考えますがいかがですか。

 300人以上の方の証言ビデオがあり、大変貴重だと思います。ビデオテープの劣化を防ぐため、デジタル化をはかりDVDに複製されていることも重要です。

 この証言ビデオは1996年~99年度に撮影されたものです。2年半をかけて280人分撮影をした映画監督の渋谷昶子さんは、「身を切るような思いで証言してくれた方々の思いを、無駄にしないでほしい」と常々語っておられたといいます。

 証言者の自宅や仕事場に赴いて、1人あたり2~3時間、話を聞いて、1時間以内に編集する作業を繰り返して作られたもので、渋谷さんは亡くなられるまで、1日も早い公開をのぞんでいたと、知り合いの方からうかがいました。

 証言者の方も、身近な人を助けられなかった罪悪感から、長年口を閉ざしてきた人も多かったが、証言を終えると皆、一様に安堵の表情になったといいます。私の知り合いの体験者も、なかなか体験を語りたがりませんでしたが、亡くなる数年前になって、やっと重い口を開き、身内の被災の体験を語ってくれました。その点からも、この貴重なビデオを眠ったままにすることは、許されないと思います。

Q7 現在活用されているのは、300人のうち9人の方々にとどまっています。証言された方々の多くがもう亡くなられたと推測される現在、その方々の「二度と戦争を繰り返してはならない」との思いから、重い口を開いて語られた証言は、多くの若い戦争を知らない世代に訴え伝える力をもつものだと思います。「りんごの唄」で知られる歌手の並木路子さん等、著名な方も証言していると聞いています。

 その責任は東京都にあります。証言ビデオを編集する等して、小中学校などの平和教育に活用することを求めるものですが、どうですか。

Q8 都民から提供された5千点余の戦災の資料、300人以上の証言ビデオを、このまま倉庫に眠ったままにしておくことは、都民との約束からいっても許されません。戦争で多くの死者を出した自治体で、戦争被害を伝える資料館がないのは東京都のみと言われています。都の責任で、これらの資料を閲覧できる資料館を、作るべきと考えますが、認識をうかがいます。

平成29年第二回都議会定例会
小竹ひろ子議員の文書質問に対する答弁書

一 私立学校の教育費父母負担軽減と特別支援教育充実のために

Q1への回答
 都はこれまでも、私立高校に対し、経常費補助を通じて授業料や施設費等学校納付金の抑制に努めてきました。
 また、国の就学支援金や都の特別奨学金により授業料の保護者負担軽減を図るほか、奨学給付金や入学支度金貸付などにより、授業料以外の教育費の負担についても軽減を図っています。
 都は、引き続き、保護者負担の軽減に努め、子供たちの学びたいという気持ちに応えていきます。

Q2への回答
 都は、平成29年度から授業料以外の教育費負担を軽減するため、国の制度改正に合わせて奨学給付金の住民税非課税又は均等割のみ課税世帯の第一子に対する給付額を年額6万7,200円から8万4,000円に引き上げるとともに、所得にかかわらず、無利子の入学支度金貸付額を20万円から都内私立高校入学金の平均額である25万円まで引き上げています。
 また、年収約760万円未満の世帯に対し、国の就学支援金と都独自の特別奨学金を合わせて、都内私立高校の平均授業料額まで支援を大幅に拡充しました。
 都は、引き続き、保護者負担の軽減に努め、子供たちの学びたいという気持ちに応えていきます。

Q3への回答
 都内の私立学校における障害を持つ児童生徒の受入れについては、特別支援学校4校、特別支援学級を置く小中学校各1校において特別支援教育を行っています。
 都は、これらの学校に対し、私立特別支援学校等経常費補助を実施しています。

Q4への回答
 発達障害を持った児童生徒の受入れについては、それぞれの私立学校の判断に基づき、受け入れているものと認識していますが、学校数や児童生徒数は把握していません。
 都においては、公益財団法人東京都私学財団が実施する教職員向けの研修や私立学校のスクールカウンセラーの配置に対する補助等を実施しています。

Q5への回答
 発達障害等支援を必要とする児童生徒については、それぞれの私立学校の判断に基づき、適切に対応しているものと認識しています。

Q6への回答
 都は、私立学校経常費補助の特別補助により、スクールカウンセラーを配置する小学校、中学校及び高等学校に対して、その配置を促進するため、1校当たり40万円の補助を実施しており、引き続き、その支援に努めていきます。

Q7への回答
 私立小中高等学校における特別な支援が必要な児童生徒については、それぞれの私立学校の判断に基づき、適切に対応しているものと認識しています。
 都においては、公益財団法人東京都私学財団が実施する教職員向けの研修や私立学校のスクールカウンセラーの配置に対する補助等を実施しており、引き続き、私立学校の支援に努めていきます。

Q8への回答
 公益財団法人東京都私学財団において、都内の私立学校の教職員を対象に、専門家を講師として発達障害の子供を理解し、支援するための研修を実施しています。
 都はその経費の一部を補助することで、私立学校への支援を行っています。

Q9への回答
 私立小中高等学校における特別な支援が必要な児童生徒については、それぞれの私立学校の判断に基づき、適切に対応しているものと認識しています。

Q10への回答
 都は、障害者差別解消法の学校教育分野における合理的配慮の具体例及び各教育段階における留意点等を示した対応指針並びに啓発リーフレット等について、都内全ての私立学校に周知を行っています。
 都は、引き続き、同法の啓発に努めていきます。

Q11への回答
 公益財団法人東京都私学財団において、都内の私立学校の教職員を対象に、専門家を講師として発達障害の子供を理解し、支援するための研修を実施しています。
 都はその経費の一部を補助することで、私立学校への支援を行うとともに、必要な情報の提供に努めています。

平成29年第二回都議会定例会
小竹ひろ子議員の文書質問に対する答弁書

二 戦争の惨禍を風化させずに後世に引き継ぐために

Q1への回答
 東京都平和の日記念行事企画検討委員会は、「東京都平和の日に行う記念行事の実施に当たり、基本的事項について意見を求め、もってその円滑な運営に資する」ことを目的に設置しており、学識経験者、都議会議員及び各区市町村代表の首長で構成しています。
 ここ数年、記念行事の企画内容は定着し、参加者・来場者からも多くの賛意が得られていることもあり、現在の任期においては、委員の増員は行っていません。
 今後の委員会については、今期委員の任期満了後に検討していきます。

Q2への回答
 記念式典は、毎年、都庁舎内で最も収容人数の大きい第一本庁舎5階の大会議場で実施しています。
 それに加え、平成28年度からは、都庁に来場しなくても、希望する都民が都庁大会議場の式典来場者とともに空襲犠牲者を追悼し、平和の意義を確認する機会を得ることができるよう、式典のインターネット中継放送を開始しています。
 なお、都民の式典参加は、公募による抽選としており、来場者の状況に応じて座席を調整するなど、多くの方が参加できるよう、柔軟に運営しています。

Q3への回答
 平成28年度の東京都平和の日記念式典を含む期間に開催する空襲資料展は、都庁第一本庁舎1階の中央部入口付近にあるアートワーク台座のほか、区部では東京芸術劇場、多摩地域では、福生市民会館・公民館、東大和市役所1階入口ホールなど、誰でも立ち寄れる場所で実施しました。
 今後も、多くの方々に見てもらえる場所の確保や広報の充実に努めます。

Q4への回答
 東京都平和の日記念式典を含む期間に開催する空襲資料展はもとより、年間を通じて区市町村が実施する資料展も、資料の確実な保全を基本としつつ、都の学芸員の専門知識や区市町村の要望に基づき実施しています。
 今後も、資料展における展示効果が上がるよう、展示内容を工夫していきます。

Q5への回答
 都は、毎年、「都・区市町村平和関連担当者連絡会」を主催し、それぞれの区市町村が実施する平和関連事業の情報を共有しています。
 また、この連絡会を通じて区市町村の要望を把握し、区市町村における空襲資料展への協力を行うとともに、区市町村が把握している主な民間団体の取組についても適宜、情報を共有しています。

Q6への回答
 空襲資料は、専門の学芸員の管理の下で、都が主催する空襲資料展で活用するほか、資料の確実な保全を基本としながら、展示効果の高い資料に限定し、区市町村が主催する平和関連の資料展にも貸出しを行ってきました。
 都が主催する資料展の実施に当たっては、テレビ、ラジオ及び新聞等の媒体を通じて告知するほか、区市町村の教育委員会等にチラシやポスターを配布し、若い世代にも資料展の開催について知ってもらうことができるよう、広く周知を図っています。

Q7への回答
 証言映像は、「東京都平和祈念館(仮称)」で展示することを前提として収集、作成したものです。そのうち、都主催の空襲資料展で公開することに同意が得られた9名の方の証言をダイジェスト版として編集し、毎年、都が主催する空襲資料展で紹介してきました。
 なお、空襲資料展の開催に当たっては、若い世代にも広く周知を図っています。

Q8への回答
 都が収蔵している空襲資料や証言映像は、「東京都平和祈念館(仮称)」において展示することを前提として収集、作成したものです。
 祈念館の建設に関しては、都議会において展示内容に係る歴史的認識や見解の相違があり、平成11年3月の予算審議の結果、その建設について付帯決議がなされています。
 そのため、祈念館の建設については、改めて都議会の合意を得た上で実施することが必要であると認識しています。