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質問・条例提案

2016.06.15

文書質問 難病患者への支援体制づくりについて 清水ひで子都議(八王子市選出)

2016年第2回定例会文書質問

2016年第2回定例会文書質問趣意書 6月13日

清水ひで子(八王子市選出)

一、難病患者への支援体制づくりについて

 難病の患者に対する医療等に関する法律が施行され、国の難病医療費助成の対象疾病は以前の56疾病から現在は306疾病に拡大されました。また、障害者総合支援法により新たに難病患者も障害者福祉の対象になるようになりました。相談支援をはじめとした患者支援の充実がいっそう求められています。
 私は先日、渋谷区にある東京都難病相談・支援センターを訪問し、お話を伺いました。センターでは電話や面接による相談の他、難病に関する資料の提供や、ベッド・車いすなどの日常生活用具の展示、患者の自主的な活動の場の提供など様々な支援を行っていました。日常生活用具は実際に見て触ってみることでどのようなものかよく分かるなど、難病の方ができるだけセンターを訪問して利用できるようにすることが重要だと感じました。
 東京都の難病相談・支援センターは渋谷区の1か所ですが、千葉県では二次保健医療圏ごとにセンターを設置するとともに、それを支援する総合難病相談・支援センターを設置し、身近な地域で支援を受けられるようにしています。2015年度の相談件数は8117件に上るとのことです。
 千葉県は病院に委託して難病相談・支援センターの事業を行っており、東京都とは患者団体に委託しているという違いはありますが、身近な地域で支援を受けられることの重要性は共通していると思います。
 現在東京都の新たな難病対策について検討している東京都疾病対策協議会の在宅療養・医療連携支援対策部会でも、「難病相談支援センターは、地域で生活する難病患者等の日常生活における相談・支援を行う施設であるため、もう少し身近な存在であるべきかと思う。地域に密着した相談支援ができるような存在となるよう更なる拠点が必要ではないか。」という意見が出されています。

 難病の当事者がより身近な地域で支援を受けられるよう、多摩地域にも難病相談・支援センターを設置すべきではありませんか。

 今年2月に出された「多摩メディカル・キャンパスあり方検討会報告書」では、都立神経病院を改築し、難病総合医療センターとして再構築するとともに、「東京都難病相談・支援センターとの連携を推進し、患者、家族等への相談支援体制を強化するとともに、難病患者等の社会生活に関する情報などを積極的に発信し、都の社会福祉施策の推進に貢献するための拠点機能の整備について検討する。」としています。医療への支援はもちろんのこととして、福祉、就労、社会生活などの幅広い支援を受けられる場を作ることを、多摩地域の難病相談支援センターとすることも含めて検討するべきだと考えますが、いかがですか。

 難病の患者に対する医療等に関する法律では、難病の患者や家族、難病支援の関係機関、関係団体、難病の患者に対する医療、福祉、教育、雇用に関連する職務の従事者等から構成される難病対策地域協議会の設置が都道府県等の努力義務となりました。国の「難病の患者に対する医療等の総合的な推進を図るための基本的な方針」でも、「都道府県、保健所を設置する市及び特別区は、難病の患者への支援体制の整備を図るため、早期に難病対策地域協議会を設置するよう努める」とされています。
 関係者が情報を共有し、連携して支援体制を作っていく上で難病対策地域協議会の設置は重要だと思います。東京都難病団体連絡協議会からも設置を求める要望が出されています。

 東京都として難病対策地域協議会を設置し、当事者の声が十分反映されるよう、患者会をメンバーに加えるべきと考えますが、見解を伺います。

以上