都議会第1回臨時会を終えて(談話)
都議会第1回臨時会を終えて
2021年7月23日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 和泉なおみ
1 地方自治法違反の小池知事と容認した自・公・都ファにきびしく抗議する
都議会議員選挙で改選された21期都議会の任期が始まる初日に、第1回臨時会が、1日だけの会期で開かれました。
日本共産党都議団は、会期を26日までの4日間とし、小池知事が議会に諮ることなく勝手に決定(専決処分)した「まん延防止等重点措置の適用に係る補正予算」(6月18日、2,467億円)および「緊急事態措置の適用に係る補正予算」(7月8日、5,118億円)の審議を行うことを求める動議を提出しました。
動議は、わが党と立憲民主党、生活者ネットワーク、グリーンな東京、自由を守る会の5会派37人が賛成しましたが、自民党、公明党、都民ファーストの会、東京みらい、東京維新の会の反対で否決されました。
そもそも地方自治法第179条3項は、専決処分について、知事は「次の会議においてこれを議会に報告し、その承認を求めなければならない」と定めています。地方自治法の逐条解説書(『逐条地方自治法』松本英昭著)では、「次の会議とは、専決処分後における最初の会議である。臨時会を含む」と明記しています。地方自治法を所管する総務省も同じ見解をとっています。
小池知事が今回の第1回臨時会に、6月18日と7月8日に専決処分した、合計7,585億円におよぶ2つの補正予算を、都議会に報告し承認を求めなかったのは、明白な地方自治法違反です。小池知事と、それを容認した自民党・公明党・都民ファーストの会の責任は重大であり、きびしく抗議するものです。
2 感染急拡大の下、第2回臨時会の速やかな招集を
新型コロナの新規陽性者が急増しています。都のモニタリング会議で専門家は、「2週間を待たずに(年末年始の)第3波をはるかに超える危機的な感染状況になる」と述べています。昨日の東京の新規陽性者は1,979人にもおよびます。その中で東京五輪の開催を強行することへの批判や懸念も広がっています。
にもかかわらず小池知事は本日の臨時会で、「何としても大会を成功させる」との「決意」を表明しました。とうてい許されません。五輪よりいのちが大切です。中止を決断し、感染抑止に全力を集中すべきです。
日本共産党都議団は、第2回臨時会を速やかに開いて、常任委員会や特別委員会を設置するとともに、小池知事が専決処分した2つの補正予算の編成過程、執行状況、実効性、感染拡大を止めるために今、都が何をすべきかなどについて、十分な審議を行うことを、つよく求めるものです。
知事および自民党・公明党・都民ファーストの会が前向きの対応をしない場合、わが党は立憲民主党や一人会派と共同で、地方自治法第101条3項にもとづく臨時会招集請求を行うことを検討します。
3 無免許運転の木下ふみこ都議はただちに辞職すべき
本日の第1回臨時会に、無免許運転で事故を起こした木下ふみこ都議にたいする「辞職勧告決議」が、本人をのぞく全会派共同で提出され、本人欠席の下、全会一致で採択されました。
無免許運転は明白な違法行為であり、都議会にたいする都民の信頼を大きく損なったことは断じて許されません。いさぎよく、ただちに辞職すべきです。
4 議長、副議長に公平・公正・民主的な議会運営を要望
本日の第1回臨時会で、議長に自民党の三宅茂樹都議(世田谷区)が、副議長に都民ファーストの会の本橋弘隆都議(豊島区)が選出されました。日本共産党都議団は、議長、副議長はそれぞれ第1会派、第2会派から選出するのが基本であると考えており、いずれも賛成しました。
議長、副議長には、各会派の意見をよく聞いて公平・公正・民主的な議会運営をするよう要望しました。議会の役職を公平に分担するため監査委員は第3会派、第4会派から選任するよう知事に求めること、一人会派の質問権の保障を強化するなど議会改革を進めること、などを求めます。
5 19議席の力を発揮して、共闘を前に進め、公約実現に全力
都議会議員選挙では、都民のみなさんの大きなご支持をいただき、日本共産党は1議席増の19議席に前進することができました。
立憲民主党、生活者ネット(北多摩第2・岩永やす代都議)、グリーンな東京(小金井市・漢人あきこ都議)と合わせると、都議会の4分の1を超える36議席となります。
21期都議会の任期は今日からですが、19人の新しい日本共産党都議団は、選挙直後から、「五輪中止」「コロナ対策の抜本的強化」の申し入れを知事に提出するなど、積極的な活動をいちはやく開始しています。
日本共産党都議団は、19議席の力を大いに発揮して、共闘をさらに前に進め、公約を実現するとともに、都民のみなさんと力をあわせて政治を変え、新しい都政・都議会をつくるため、全力をつくすものです。
以 上