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2021.12.03

若者・学生所管組織の全国調査結果について

 3日、日本共産党東京都議会議員団は、47都道府県に対し若者や大学・大学生を所管する部署の設置状況や、具体的な施策について調査した、「若者・学生所管組織の全国調査結果」を発表しました。


★調査結果を発表する、(左から)米倉春奈、池川友一、福手ゆう子の各都議。


若者・学生所管組織の全国調査結果について

2021年12月3日
日本共産党東京都議会議員団

 コロナ禍で、若者や学生の暮らしや学びが脅かされています。日本共産党都議団は都議会で、若者や学生の困難の声や実態を示し、都の支援をくりかえし求めてきました。また、若者が都の審議会などに直接参加し、都の施策に若者の声を反映していくことを求めてきました。ところが、東京都には若者や学生を所管する組織がないため、若者の要望を受け止める場がありません。
 そこで私たちは、全国の都道府県の若者・学生の所管組織の設置状況や、どのような取り組みが行われているかを調査しました。その結果をお知らせします。

<若者は74.4%、学生は46.8%の道府県に担当がある>

 議会局を通して、都道府県に若者・学生を所管する組織の有無を聞きました。

  • 若者を所管する組織があるのは、35道府県(表1)
  • 学生を所管する組織(県立大学などを所管する組織を除く)があるのは、22道府県(表2)

 

<コロナ禍のもと、若者・学生の所管組織があることで独自支援につながっている>

 所管組織のある県に、共産党都議団で追加の独自調査を行いました。

  • 若者・学生を担当する組織があることで、コロナのもとで、若者や学生の困窮に支援を県独自に実施していることや、県政に若者の参加を進めていることが分かりました。

 

<注目した各県の取り組み>

京都府
 コロナの広がりを受けて大学と意見交換会をはじめ、そこで出された大学からの意見や要望を踏まえ、学生や大学の支援に取り組んでいる。

  • 大学の授業再開にあたり、学内のコロナ対策を支援。府内全大学に1大学100万円を支援。(2020年5月/3800万円)
  • 学内のオンライン環境整備や学食等の感染防止対策に、1大学1000万円の支援を決定。学生寮の相部屋を解消するための家賃補助(5万円×6ヶ月)や、学生が医療機関や社会福祉施設で実習する際、学生が事前にPCR検査を受ける費用を支援。(2020年9月/4億7000万円)
  • 大学が行う学生への直接支援への補助をという声が多数あり、補正予算で大学が学生に行う独自支援へ補助を実現。オンライン授業に使うポケットWi-Fiの貸与や、食材・生活必需品などの配布が対象。(2021年5月/1億5400万円)

 

三重県
 コロナ以前から県内7大学と短大、高専と年に数回意見交換をしている。その中で、2020年春に「学生が困っている」という意見が出たことで、学生への食事券配布を実施。

  • 学生に県内の飲食店で使用できる食事券1万円分を配布。(2020年6月/8787万円)
  • 県内の学生と大学に対しアンケート調査を実施。結果に基づき、学生のワクチン接種体制の整備を行なった。

 

山形県

  • コロナで収入が減少していることを受け、食料の心配なく学びに集中できるよう、学生へ米や食料を支援。県内の一人暮らしの学生、山形県出身で県外に在住する学生へ、市町村と連携して実施。
  • 県の審議会に39歳以下の若者を登用する計画をもち、全ての審議会に配置。

 

滋賀県

  • コロナ禍で、学生同士や地域とのつながりをつくるために、学生団体の活動への補助制度を実施。(21年6月/500万円)

 

徳島県

  • 学生への緊急生活支援として、学生への食料配布を実施。単発よりも持続的に行うことが学生の支援になると考え、21年6月から22年3月まで継続的に実施する予定。(21年5月と9月/2800万円)

 

<まとめ>
 多くの道府県が若者や学生を所管する組織を設置していることで、コロナ禍でも機敏に若者・学生への支援を実施したり、若者の声を県政に反映する取り組みを行なっていることが分かりました。

 都民の5人に1人が10代・20代であり、全国で最も学生の多い東京でこそ、若者や学生を所管する組織が必要です。日本共産党都議団は、都議選でも、「(仮称)若者・学生政策推進局」の設置を求めてきました。若い世代に向き合う都政を実現するため、引き続き取り組んでまいります。

以 上