東京都内の「電車・駅での痴漢」、「盗撮」被害と対策 についての調査結果
★記者会見する(左から)あぜ上三和子、米倉春奈、福手ゆう子、斉藤まりこの各都議(2021.12.6)
注:被害の具体例の記載があります。
東京都内の「電車・駅での痴漢」、「盗撮」被害と対策についての調査結果
2021年12月6日
日本共産党東京都議会議員団
痴漢や盗撮の被害が後をたちません。日本共産党東京都議団は、深刻な人権侵害であり性暴力である痴漢・盗撮の加害をなくし、誰もが安心して暮らせる東京にと、本年2月25日の米倉春奈都議の本会議一般質問をはじめ都議会で繰り返し問題提起や対策を求めてきました。
そうした中、第4期東京都犯罪被害者等支援計画の「都内における犯罪等の現状」のなかに痴漢被害についての記述がされるようになりました。また、都の男女平等参画審議会の「男女平等参画推進計画・中間まとめ」についての議論のなかで痴漢対策が提起されるなどの前進がありました。
しかし、都の取り組みは、これからです。「痴漢・盗撮ゼロの東京」にするためには、都としての取り組みを抜本的に強化することが必要です。
そこで私たち日本共産党都議団は、対策強化に取り組むうえで被害実態を被害者の切実な声を把握することが重要と考え、「電車・駅での痴漢」「盗撮」被害に焦点をあててアンケート調査を実施しました。11月14~23日の10日間に寄せられた1192人分を集計しました。その結果をお知らせします。
- 東京都内の「電車・駅での痴漢」、「盗撮」被害と対策についての調査結果(本文)
- 自由記述に書かれた被害の抜粋、分析のまとめ(別紙1)
- 質問項目(別紙2)
【結果の特徴】
- 電車内の痴漢被害は、満員電車に限らず空いている時にも発生している。200人以上が「性器を触られた」と回答するなど深刻な状況。揺れに合わせて触るなどの手口で、被害者がショックと同時に「勘違いじゃないか」と言われると懸念し声を上げづらい。
- 盗撮被害にあう場所は、1位が「公共の乗り物」、2位が「公共の場所」、3位が「駅構内」で、鉄道での対策が求められていることが、浮き彫りになった。
- 友達や学校で、痴漢・盗撮被害の話が出ると答えた人は77%(学生または22歳以下の方に尋ねた質問)。「何度も中学高校の始業前に、その日の通学中に遭遇した痴漢の話を友達に聞いた。下着の中に手を入れられショックで泣きながら話している子もいた」など、日常的に被害にさらされていることが浮き彫りになった。
- 痴漢をなくすための対策としては、人権教育、性教育、ジェンダー平等社会の実現を選択した方が多く、根本的なとりくみが求められる。警察による取り締まりの強化や厳罰化を求める声も多く、被害を軽く扱われたり泣き寝入りしたりしている現状を反映している。ポスターや駅員、警察の対応の改善、ネット等の痴漢・盗撮コンテンツ、盗撮カメラの販売の規制を求める声も多い。
- 対策として半数以上が女性専用車両が必要だとし、終日設置、夜間設置、導入路線や1編成中の車両数を増やすなど、増設の要望が多数寄せられた。また、女性専用者車両への理解を広げることも求められている。
以 上
*今後、最終的なまとめを行っていく予定です。