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質問・条例提案

2022.09.21

東京都公衆浴場振興条例(案)について

★記者会見する(左から)白石たみお、藤田りょうこ、とや英津子、アオヤギ有希子、斎藤まりこの各都議(2022.9.21)


東京都公衆浴場振興条例(案)について

2022年9月21日
日本共産党東京都議会議員団

 公衆浴場(銭湯)は、都民の公衆衛生とともに健康増進や住民相互の交流など福祉の向上に重要な役割を果たしています。また、日本の伝統文化を継承・発信する存在として、その文化的価値を楽しむ人が増え、またスポーツ愛好家や観光客などからの注目も高まっています。
 この間、銭湯は減り続け、日本共産党都議団は2016年には振興条例を提案し、その後も本会議や委員会での質問、申し入れなどで支援を求めてきました。都も東京都公衆浴場活性化支援事業をはじめ、浴場の事業継続への支援を進めてきました。
 近年は若い経営者が、様々な工夫をして魅力ある銭湯をつくり、銭湯文化やコミュニケーションを楽しむ場として利用者を増やしている例も増えています。銭湯が好きで銭湯にかかわる仕事がしたいと考える若い人がいることもわかってきました。これらの銭湯を愛する方々を支え、東京の文化としての銭湯を発展させていくことが重要です。また、風呂がない家もまだまだ存在するなかで衛生を保つ公衆浴場の役割も守らなければなりません。
 しかし、都内の銭湯は480件と減少傾向に歯止めがかかっていません。さらに、長引くコロナ禍や物価・燃料高騰の影響で、経営は一層厳しさを増しています。第3回定例会では、補正予算で燃料費に新たに踏み込んで補助が提案されていることは大変重要です。こうした支援をさらに強化していくことも求められています。
 そこで日本共産党都議団は、東京都がこれまで以上に総合的・継続的に施策を推進するための「公衆浴場振興条例」を都議会に提案します。

 

【条例(案)のおもな内容】

  1. 公衆浴場振興は、①浴場経営者や関係団体の主体的な取り組みを促進するものであること、②経営の規模や形態、地域の特性、立地条件等に十分配慮して行うことなどを定めています。また、都の責務として、①施策を総合的かつ計画的に実施することや、②浴場経営者や関係団体、区市町村の取組に必要な支援を行うことを明記しました。
  2. 施策の総合的・計画的な推進をはかるため、「公衆浴場の振興に関する計画」を策定することを定めました。計画策定にあたっては、浴場関係者や都民の意見を反映するよう「努めなければならない」としました。
  3. 浴場振興施策として、①都民等の公衆浴場の利用の機会の確保、②情報提供、③次世代への継承、④東京都の他の施策との連携、⑤経営安定への支援、⑥資金の円滑な供給、⑦必要な助成や上下水道料金の軽減等の措置、⑧事業継承への支援、⑨文化的・歴史的価値の保存・継承及び活用、⑩地球温暖化防止対策への支援の10項目を上げ、東京都が必要な財政措置を講じて、推進することとしました。

以 上