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質問・条例提案

2022.03.25

文書質問 予防のための子どもの死亡検証(CDR)について・他 尾崎あや子都議(北多摩第1選出)

2022年第1回定例会で、以下の文書質問を提出しました。

令和4年第一回都議会定例会
文書質問趣意書

   提出者 尾崎あや子

質問事項
一 予防のための子どもの死亡検証(CDR)について
二 コロナ禍での小児精神科医の役割は重要であり、医師の拡充について
三 国民健康保険料・税の減免について


一 予防のための子どもの死亡検証(CDR)について

 2018年に成育基本法が成立し、予防のための子どもの死亡検証制度を地方公共団体が中心に実施するように記され、2020年度から厚労省のモデル事業として7府県で開始されています。
 私は、2021年10月の決算特別委員会で、東京都がまだ実施していないことについて質問し、都として「予防のための子どもの死亡検証」の実施を求めました。

1 都は2022年度予算案に、子どもの死亡事例について、福祉、保健、教育等の関係機関と連携しながら、社会的背景や環境要因等の分析等を行い、効果的な予防対策を提言することで、将来に向けた予防につなげる「予防のための子供の死亡検証(CDR)」が、2千万円計上されたことは重要です。2022年度は、どのように進めるのですか。

2 「予防のための子供の死亡検証」を進めるためには、会議体をつくる前に、医師会や小児科医など関係する都署との懇談・意見交換が重要だと思いますが、いかがですか。

3 すでに、関係する方々との意見交換は行っているのですか。また、モデル事業を行っている自治体からの聞き取りなどの調査は行っているのですか。

4 滋賀県では、県内の主要病院の小児科医師、医師会の理事、県警の検察官室長、地検検事、子ども家庭相談センターの所長、県の健康医療福祉部の幹部などで検証委員会を設置しています。都も検証委員会を設置するのですか。メンバーについては、どのように考えていますか。

 コロナ禍での小児精神科医の役割は重要であり、医師の拡充について

 長引くコロナ禍で、子どもたちの不安は深刻になっています。先日、公社病院多摩北部医療センターの取り組みで、「睡眠障害」の治療や「不登校」の相談にも乗っていることを聞きました。大変、重要な取り組みだと思います。同時に、ますます必要な分野だと痛感しています。そこで、いくつか質問します。

1 公社病院多摩北部医療センターの「睡眠障害」の治療は、どのように行われているのですか。この間の実績について伺います。

2 都立病院、公社病院のなかで、児童の「睡眠障害」を扱っている病院はいくつありますか。その病院名についても伺います。

3 「睡眠障害」の治療には、小児精神科医があたると聞きましたが、都立病院、公社病院には、小児精神科医師は何人いるのですか。

4 都立病院、公社病院の小児精神科の拡充が必要ですが、都の認識を伺います。

三 国民健康保険料・税の減免について

 新型コロナ感染症の拡大は、中小業者に大きな影響を与え、とりわけ飲食店の方々は、昨年・2021年の1年間で「緊急事態宣言」や「まんえん防止等重点措置」、「リバウンド防止措置」の期間は290日間。1年365日のうち通常通りの営業ができた日数は、わずか75日間だけでした。
 飲食店の方々は毎日、どんな気持ちで過ごしていたでしょうか。考えるだけで絶望的になってしまいます。「先がみえない」「仕事ができない状況でうつ状態になった」「生きる展望が持てない」などの声が、私たちのところにも寄せられる深刻な事態となっています。
 私は、経済港湾委員会や文書質問で「協力金や給付金は、事業や益金、事業の対価に該当するものではなく、課税の対象にはならない。緊急事態宣言などによる経済的ダメージをやわらげ、中小業者が事業の経営を継続させるための、生存権を保障するためのものであり、いわゆる見舞金のようなものだ」と主張しました。産労局は「新型コロナ関連の補助金や助成金等について、事業効果を損なわぬよう、税務上においても特例的な取り扱いを講じていただきたい旨、国に要望をおこなっている」と答弁しています。大事な答弁だと思っています。
 しかし、実際には、国税庁の見解に基づき、協力金などは課税の対象になっています。その結果、国民健康保険料・税が大幅に増額になってしまうのではないかと不安の声が上がっています。
 中小業者の団体でつくっている「全国中小業者団体連絡会」が、今年2月4日に政府交渉を行いました。その中で、令和2年(2020年)5月7日の事務連絡で「中小・小規模事業者に対する『持続化給付金』の生活保護制度上の取り扱いについて」にあるように、市町村が、国保料・国保税の算定する際に「給付金等を所得に算入しない」という扱いはできるのかと尋ねると、厚労省は「当初から、所得に算入しないという扱いは難しいが、給付金等を含めて賦課した後で、給付金等に相当する部分を減免することは可能である」と答弁しました。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、収入が減少した際の国保料・税の減免はどのように取り扱うのか伺います。

令和4年第一回都議会定例会
尾崎あや子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
一 予防のための子どもの死亡検証(CDR)について
1 都は2022年度予算案に、将来に向けた予防につなげる「予防のための子供の死亡検証(CDR)」が、2千万円計上されたことは重要だが、2022年度は、どのように進めるのか見解を伺う。

回答
 都は令和4年度、チャイルド・デス・レビューの実施に向け、国のモデル事業に取り組んでいる自治体の実施体制等について調査するとともに、有識者から意見を聴取することとしています。
 また、医療機関、保健所、警察等と情報共有の可能性、手法等について意見交換を行い、これらを踏まえ、都における実施手法等を検討することとしています。

質問事項
一の2 「予防のための子供の死亡検証」を進めるためには、会議体をつくる前に、医師会や小児科医など関係する部署との懇談・意見交換が重要だが、見解を伺う。

回答
 都は令和4年度、チャイルド・デス・レビューの実施に向け、医療機関、医師会等と意見交換することとしています。

質問事項
一の3 すでに、関係する方々との意見交換は行っているのか。また、モデル事業を行っている自治体からの聞き取りなどの調査は行っているのか伺う。

回答
 都は、これまで、チャイルド・デス・レビューの国のモデル事業に関する説明会に参加しており、令和4年度は、このモデル事業に取り組んでいる自治体の実施体制等について調査するとともに、医療機関、保健所、警察など関係機関と意見交換することとしています。

質問事項
一の4 滋賀県では、県内の主要病院の小児科医師、医師会の理事、県警の検察官室長、地検検事、子ども家庭相談センターの所長、県の健康医療福祉部の幹部などで検証委員会を設置している。都も検証委員会を設置するのか伺う。メンバーについては、どのように考えているのか伺う。

回答
 都は令和4年度、チャイルド・デス・レビューの国のモデル事業に取り組んでいる自治体の実施体制等の調査、関係機関との意見交換等を行い、これらを踏まえ、実施手法等を検討することとしています。

質問事項
二 コロナ禍での小児精神科医の役割は重要であり、医師の拡充について
1 公社病院多摩北部医療センターの「睡眠障害」の治療は、どのように行われているのか伺う。また、この間の実績について伺う。

回答
 多摩北部医療センターでは、睡眠障害を抱える小児に対し、センサーをつけて一日の活動状況を調べるなどの検査を行い、症状に応じて適切な生活指導や入院治療等を実施しています。
 令和2年度の実績は延べ155人で、令和3年度の実績は4月から1月までで延べ226人です。

質問事項
二の2 都立病院、公社病院のなかで、児童の「睡眠障害」を扱っている病院はいくつあるか。その病院名についても伺う。

回答
 都立病院、公社病院で児童の睡眠障害に対応することのできる病院は3病院で、小児総合医療センター、大塚病院及び多摩北部医療センターです。

質問事項
二の3 「睡眠障害」の治療には、小児精神科医があたると聞いたが、都立病院、公社病院には、小児精神医師は何人いるのか伺う。

回答
 令和4年3月1日現在、都立病院は常勤職員が14名、会計年度任用職員が16名です。
 なお、公社病院の多摩北部医療センターでは、小児科の医師が診療に当たっています。

質問事項
二の4 都立病院、公社病院の小児精神科の拡充が必要だが、認識を伺う。

回答
 小児精神科医師は全国的に見ても人材が限られており、医療の質を確保しながら患者の多様な症状に適切に対応していくためには、医療機能の集約化などが重要と認識しています。
 このため、小児総合医療センター等に小児精神科の専門医療などを集約化させています。

質問事項
三 国民健康保険料・税の減免について
 新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した際の国保料・税の減免はどのように取り扱うのか伺う。

回答
 国は、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等に係る国民健康保険の保険料・税の減免の取扱いについて、「国や都道府県から支給される各種給付金については、事業収入等の計算に含めないこととする。」としており、都はこの内容を区市町村に周知しています。