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質問・条例提案

2022.03.25

文書質問 都市高速鉄道京成電鉄押上線(四ツ木駅から青砥駅間)連続立体交差事業の高架下利用等について 和泉なおみ都議(葛飾区選出)

2022年第1回定例会で、以下の文書質問を提出しました。

令和4年第一回都議会定例会
文書質問趣意書

   提出者 和泉なおみ

質問事項
一 都市高速鉄道京成電鉄押上線(四ツ木駅から青砥駅間)連続立体交差事業の高架下利用等について


一 都市高速鉄道京成電鉄押上線(四ツ木駅から青砥駅間)連続立体交差事業の高架下利用等について

 現在工事が始まっている京成電鉄押上線連続立体交差事業は、2022年度末までの事業計画となっています。工事の進捗状況をみても更なる計画の延長が必要になると思われます。
 地域の住民にとって、長年の懸案であった平和橋通りの渋滞の解消への期待と共に、この事業完了後にできる高架下をどのように活用できるのかということは、大きな関心事です。
 京成立石駅を利用する方たちからは、高架下の利用について多様な要望が寄せられています。地域の住民の要望・意見を反映させることについて、平成30年に行った文書質問に対し都は、「高架下空間は、貴重な都市空間であり、地域のまちづくりの視点から有効に活用することが重要」と答弁し、地元要望等を踏まえ、高架下利用計画を策定すると答弁しました。また、事業の進捗に応じて都が地元区市及び鉄道事業者と高架下利用検討会を設置し調整を行うことも明確にしています。
 その後の進捗を踏まえ、連続立体交差事業によって、どのような駅になるのか、高架下利用はどうなるのかについて、あらためて伺います。

1 連続立体交差事業の完了時期について、見通しをお答えください。

2 京成立石駅では、2019年10月に視覚障害者の方の死亡事故があり、その後京成電鉄は、当初予定していなかったホームドアを設置する整備計画を作成しました。ホームのバリアフリーが進むことは重要です。同時に、連続立体交差事業でホームが高架化される機会をとらえ、駅施設だけではなく、駅へ向かう動線にかかるバリアフリーも整備が必要です。
 地域の住民から、連続立体交差事業で整備される駅には、現在上り線側にしかないエレベーターを下り線側にも設置することや、加えてエスカレーターを設置すること、また、駅へ出入りできる個所がどこになるのかといった、駅の動線に関することなどの、利便性向上について高い関心が寄せられています。
 住民のこれらの疑問に応え、意見を反映させることは都の重要な役割です。高架化される駅の構造について説明会を開き、住民の要求を聞いて可能な限り反映するべきだと思いますが、都の見解を伺います。

3 事業によって創出される高架化空間のうち、新たに活用できる空間は、何平米になるのでしょうか。また、鉄道の線形改良により高架化後は鉄道跡地となる空間はどのように活用するのか、それぞれ伺います。

4 高架下利用計画検討会は、どのような準備を経て、どのような時期に設置するのでしょうか。設置に向けて区・鉄道事業者との協議はどの程度進んでいるのでしょうか。

5 区が高架下の利用について住民に行ったアンケートには563名が回答しました。一方で、「立石駅高架下利用を考える会」が、地域住民に行ったアンケートには、1,024名の方たちが回答しています。そのうち、768名の方がアンケートや説明会など住民の意見・要望を聞く機会をつくるべきと答えています。
 都は、高架下利用計画検討会の設置に向け、区や鉄道事業者と連携し、高架下利用についても住民への説明会、意見公聴会などを開くべきではありませんか。見解を伺います。

令和4年第一回都議会定例会
和泉なおみ議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
一 都市高速鉄道京成電鉄押上線(四ツ木駅から青砥駅間)連続立体交差事業の高架下利用等について
1 連続立体交差事業の完了時期について、見通しを伺う。

回答
 本事業の事業施行期間は令和12年度末までとなっています。

質問事項
一の2 高架化される駅の構造について説明会を開き、住民の要求を聞いて可能な限り反映するべきだが、見解を伺う。

回答
 本事業により高架化される京成立石駅の構造については、「東京都福祉のまちづくり条例」等の定めを踏まえ、利用者誰もが快適に使えるよう、今後、鉄道事業者と連携し、詳細な設計を進めていきます。

質問事項
一の3 事業によって創出される高架下空間のうち、新たに活用できる空間は、何平米になるのか伺う。また、鉄道の線形改良により高架化後は鉄道跡地となる空間はどのように活用するのか、それぞれ伺う。

回答
 本事業で創出される高架下空間のうち、鉄道の運行に必要な施設を収容する用地や交差道路等を除いた、高架下使用可能面積は、約12,000平方メートルです。
 また、京成立石駅から青砥駅間における鉄道の線形改良により鉄道跡地となる空間については、大部分が地元区が整備する鉄道附属街路第6号線の道路用地として活用されます。

質問事項
一の4 高架下利用計画検討会は、どのような準備を経て、どのような時期に設置するのか伺う。設置に向けて区・鉄道事業者との協議はどの程度進んでいるのか伺う。

回答
 高架下利用検討会については、一般的に高架化の時期を見据え、都が地元区市及び鉄道事業者と設置します。
この検討会では、地元区市が把握した地域住民の要望を踏まえ、まちづくりとの整合性を勘案し、都が中心となって高架下利用計画を策定していきます。
 本事業の高架下利用に関する具体的な検討は始まっていませんが、今後、全線高架化の時期を見据え、地元区・鉄道事業者と協議を進めていくこととしています。

質問事項
一の5 都は、高架下利用計画検討会の設置に向け、区や鉄道事業者と連携し、高架下利用についても住民への説明会、意見公聴会などを開くべきではないか、見解を伺う。

回答
 連続立体交差事業により新たに創出される高架下空間は、貴重な都市空間であり、地域のまちづくりの視点から、有効に活用することが重要です。
 都はこれまでも、連続立体交差事業の実施に当たり、地元区市が把握した地域住民の要望などを踏まえ、地域のまちづくりに資する高架下利用計画を策定してきました。
 本事業の高架下利用についても、都は、事業主体として、地元区・鉄道事業者とともに高架下利用検討会を設置し、地元要望などを踏まえ高架下利用計画を策定していきます。