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質問・条例提案

2022.10.07

文書質問 八国山のナラ枯れ、高齢者医療費、豊洲市場 尾崎 あや子都議(北多摩第1選出)

質問事項
 一 八国山のナラ枯れ対策について
 二 75歳以上の高齢者医療費窓口負担について
 三 豊洲市場の空気測定でベンゼンが検出されたことについて


 一  八国山のナラ枯れ対策について

 東村山市の住民から「八国山緑地のナラ枯れがひどい状況で、ニュースでも報道されていた。どうなるのか、心配」の声が寄せられています。ナラ枯れした樹木は伐採の計画だと聞き、「伐採でない対策はないのか」の問い合わせもきています。
 そこで、いくつか質問します。

1 八国山緑地のナラ枯れ状況について伺います。実態の調査はどのように行っていますか。

2 都立公園ではナラ枯れ対策として、一般的にはどのようなことを行うのですか。

3 八国山緑地のナラ枯れ対策は、どのように行うのですか。

4 この間、既に伐採した樹木は何本ありますか。

5 伐採された樹木はその後、どのように処分されるのですか。

6 狭山丘陵の都立公園のナラ枯れ対策の予算額はいくらですか。

7 狭山丘陵の都立公園におけるナラ枯れについて、西武・狭山丘陵パートナーズの「狭山丘陵におけるナラ枯れ被害木調査と対策について」の文書のなかで、狭山丘陵の都立公園では、2019年度からナラ枯れが発生し、適宜伐採等の処理を行ってきたことが、書かれています。
 狭山丘陵の都立公園におけるナラ枯れについて、2019年度、2020年度、2021年度、2022年度のナラ枯れの本数と伐採した本数、伐採以外の対策はどのように行ってきたのか、また、ナラ枯れの対策費に費やした金額についてはどうなっていますか。

8 ナラ枯れで伐採する本数を減らし、樹木を守る対策、早めの調査が必要だと思いますが、いかがですか。

( 八国山のナラ枯れ対策について → 答弁はこちら

二 75歳以上の高齢者医療費窓口負担について

 国は10月1日から、75歳以上の医療費の窓口負担を1割から2割に引き上げてしまいました。
 2倍化されるのは、当面は単身世帯が年収200万円以上、夫婦世帯では合計年収が320万円以上、370万人が対象になると言われています。
 高齢者の方々からは、「今でも、コロナの影響や物価高騰の影響で暮らしが大変。年金が減らされ、その上、医療費の窓口負担が2倍になったら、お医者さんに行かれなくなる」と不安と怒りの声が広がっています。
 中央社保協の75歳以上の人を対象にしたアンケートでは、いまでも、3割から4割の人が「これ以上、医療費の負担が増えると、受診抑制をせざるを得ない」と回答しています。
 高齢者のみなさんにとっては、通院や薬を控えてしまうことは、症状の悪化につながります。必要な医療が受けられなくなることに直結します。高齢者のみなさんの、命にかかわる問題です。
 そこで、いくつか質問します。

1 高齢者が必要な医療を受けることの重要性について、認識を伺います。

2 2020年11月27日、「後期高齢者の窓口における医療費の自己負担割合の現状維持を求める陳情」質疑の厚生委員会で、わが党の藤田りょうこ議員の質問に、都は「都は国に対し、制度設計者である国の責任において、必要な医療への受診抑制につながることがないよう、低所得者に十分配慮した制度のあり方を検討することを提案要求しております」と答弁しています。大変重要な答弁です。
 この間、都は国にいつ、どのような提案要望(具体的に)をしてきたのですか。

3 政府は、75歳以上の医療費窓口負担2倍化は2年先、3年先に何とか維持できるようにということと国会で説明し、今後、さらなる負担増の可能性を示唆する答弁をしています。高齢者の命を守る立場から、国に高齢者医療費窓口負担2倍化は元に戻すこと。さらなる負担増はやめるよう求めるべきですが、いかがですか。

(75歳以上の高齢者医療費窓口負担について → 答弁はこちら

 三 豊洲市場の空気測定でベンゼンが検出されたことについて

 9月27日に発表された豊洲市場の「豊洲市場における空気調査及び地下水質測定結果」では、空気調査でこれまでと比べて高い 濃度のベンゼンが検出されました。
 ところが、「豊洲市場における地下水等管理に関する協議会」の学識経験者は、「建物1階、屋外及び地下ピット内のいずれの空気についても、前回調査結果(7月4日公表)と同様に、科学的な視点から安全に確保された状態にあると考える」と述べました。
  そこで、いくつか質問します。

1 「豊洲市場における地下水等管理に関する協議会」の、この間の開催状況について、伺います。

2 今回、8月の調査結果について、「協議会」での議論はいつ行うのですか。

3 ベンゼンの大気環境基準は、「1年平均値が0.003mg/立方メートル以下であること」と説明しています。このことを基に昨年9月から今年8月までの1年間の平均値を示して「安全」と説明しましたが、今回、8月の調査でこれまでと比べて高い濃度のベンゼンが検出されたことをもっと重く受け止めるべきですが、いかがですか。
 また、今回の結果について、「原因は特定できない」と述べていますが、都民の不安が解消されるよう、その原因について明らかにし、対策を早急に行うべきですが、いかがですか。

4 小池知事は2018年7月31日、地下水の安全は放棄し空気中は安全だとして、「安全、安心な市場として開場する条件を整えることができた」と安全宣言しました。今回の空気測定の結果は、この小池知事の安全宣言から見てもあってはならないことだと思いますが、都の認識を伺います。

  (豊洲市場の空気測定でベンゼンが検出されたことについて → 回答はこちら

令和4年第三回都議会定例会 
尾崎あや子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 八国山のナラ枯れ対策について
  1 八国山緑地のナラ枯れ状況について、実態の調査はどのように行っているか伺う。

回答 
 八国山緑地のナラ枯れの状況については、定期的な調査と指定管理者による日常の園内巡回点検により確認しています。

質問事項
 一の2 都立公園ではナラ枯れ対策として、一般的にはどのようなことを行うのか伺う。

回答
 都立公園では、園路沿いなど利用者の安全確保が必要な場所を中心に、ナラ枯れの被害を受けた樹木を伐採するほか、粘着剤の塗布、殺菌剤の樹幹注入及びトラップによる捕虫等を補足的に実施しています。

質問事項
 一の3 八国山緑地のナラ枯れ対策は、どのように行うのか伺う。

回答 
 八国山緑地においても他の都立公園と同様の対策を実施しています。

質問事項
 一の4 この間、既に伐採した樹木は何本あるか伺う。

回答
 八国山緑地においてナラ枯れの被害により伐採した樹木は、令和元年度以降令和4年9月末までで259本です。

質問事項
 一の5 伐採された樹木はその後、どのように処分されるのか伺う。

回答
 八国山緑地において伐採した樹木は、園外に搬出し破砕処理するほか、被害拡大の恐れのないものについては、土留めなど園内で再利用しています。

質問事項
 一の6 狭山丘陵の都立公園のナラ枯れ対策の予算額はいくらか伺う。

回答 
 八国山緑地を含む狭山丘陵の都立公園のナラ枯れ対策の予算は、令和3年度は10,672千円、令和4年度は207,740千円を計上しています。

質問事項
 一の7 狭山丘陵の都立公園におけるナラ枯れについて、2019年度、2020年度、2021年度、2022年度のナラ枯れの本数と伐採した本数、伐採以外の対策はどのように行ってきたのか、また、ナラ枯れの対策費に費やした金額について伺う。
 
回答
 狭山丘陵の都立公園においては、令和元年度は被害本数15本、伐採本数15本、令和2年度は被害本数644本、伐採本数72本、令和3年度は被害本数3,038本、伐採本数270本、令和4年度の被害本数は現在調査中であり、9月末時点の伐採本数は754本です。
 伐採以外の対策としては、粘着剤の塗布、殺菌剤の樹幹注入及びトラップによる捕虫等を補足的に実施してきました。
 ナラ枯れ対策費用については、令和3年度10,672千円を執行しました。

質問事項
 一の8 ナラ枯れで伐採する本数を減らし、樹木を守る対策、早めの調査が必要であるが、見解を伺う。
 
回答
 利用者の安全確保のため被害を受けた樹木の伐採等を行うとともに、ナラ枯れの被害状況を継続的に調査していきます。

質問事項
 二 75歳以上の高齢者医療費窓口負担について
  1 高齢者が必要な医療を受けることの重要性について、認識を伺う。

回答 
 高齢者は加齢に伴い、慢性疾患により治療を受けることが多くなる、複数の疾病にかかりやすくなるなどの特徴を有しています。
 高齢者も含め、全ての都民が住み慣れた地域で安心して生活していくためには、都民が必要とする保健医療サービスを、必要に応じて適切に受けることができるようにすることが重要です。

質問事項
 二の2 2020年11月27日、厚生委員会にて、「都は国に対し、制度設計者である国の責任において、必要な医療への受診抑制につながることがないよう、低所得者に十分配慮した制度のあり方を検討することを提案要求しております」と答弁しているが、この間、都は国にいつ、どのような提案要望(具体的に)をしてきたのか伺う。

回答 
 都は令和3年6月及び令和4年6月、国に対し、「今後、現行制度の更なる見直しを行う場合は、制度設計者である国の責任において、必要な医療への受診抑制につながることがないよう、低所得者に十分配慮した制度の在り方を検討するとともに、必要な財源については、国の責任において確保すること」を提案要求しています。

質問事項
 二の3 政府は、75歳以上の医療費窓口負担2倍化は3年先、4年先に何とか維持できるようにということと国会で説明し、今後、さらなる負担増の可能性を示唆する答弁をしているが、高齢者の命を守る立場から、国に高齢者医療費窓口負担2倍化は元に戻し、また、さらなる負担増はやめるよう求めるべきだが、見解を伺う。

回答
 国は、現役世代への給付が少なく、給付は高齢者中心、負担は現役世代中心というこれまでの社会保障の構造を見直し、全世代対応型の社会保障制度を構築するため、後期高齢者医療の被保険者のうち、現役並み所得者以外の被保険者であって一定所得以上であるものについて、令和4年10月1日から窓口負担割合を2割とする、高齢者の医療の確保に関する法律の改正を行いました。施行後3年間は、長期頻回受診者等の外来受診における1か月の負担増を最大でも3,000円とする配慮措置が講じられています。
 都は、国に対し、制度設計者である国の責任において、必要な医療への受診抑制につながることがないよう、低所得者に十分配慮した制度の在り方を検討することを提案要求しています。

質問事項
 三 豊洲市場の空気測定でベンゼンが検出されたことについて
  1 「豊洲市場における地下水等管理に関する協議会」の、この間の開催状況について、伺う。

回答
 豊洲市場における地下水等管理に関する協議会(以下「協議会」という。)は、平成31年2月16日、令和元年11月30日、令和4年1月20日に開催しました。また、令和3年1月22日から2月4日まで書面により開催しました。
 

質問事項
 三の2 今回、8月の調査結果について、「協議会」での議論はいつ行うか伺う。

回答 
 協議会には、前回から次回までの間に公表した環境調査の結果を報告しています。
 令和4年8月の調査結果については、次回開催する協議会で報告する予定です。

質問事項
 三の3 今回、8月の調査でこれまでと比べて高い濃度のベンゼンが検出されたことをもっと重く受け止めるべきだが、認識を伺う。また、今回の結果について、「原因は特定できない」と述べているが、都民の不安が解消されるよう、その原因について明らかにし、対策を早急に行うべきだが、見解を伺う。

回答 
 協議会の専門家は、空気調査結果については、「科学的な視点から安全は確保された状態にあると考えられる」、地下水質調査結果については、「全体的に見れば、大きく汚染状況が変化した傾向は確認できない」と評価しており、今後とも空気・地下水質調査を継続するとともに、これまでの調査によって蓄積した数値をもとに、区部の大気測定局など他の箇所におけるベンゼン濃度との関連性を分析し、正確な情報をわかりやすく公表していくことで、豊洲市場を安全・安心な市場として運営していきます。

質問事項
 三の4 小池知事は2018年7月31日、地下水の安全は放棄し空気中は安全だとして、「安全、安心な市場として開場する条件を整えることができた」と安全宣言した。今回の空気測定の結果は、この小池知事の安全宣言から見てもあってはならないことだが、認識を伺う。

回答
 豊洲市場では、開場に当たり様々な対策を講じており、平成30年7月以降、豊洲市場の安全を確認するために毎月実施している空気調査の数値は、すべて大気環境基準等に適合しています。
 今後とも空気・地下水質調査を継続するとともに、正確な情報をわかりやすく公表していくことで、豊洲市場を安全・安心な市場として運営していきます。