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質問・条例提案

2023.06.07

東京都立看護専門学校の授業料等を無償化する条例(案)を提案します

日本共産党都議団は、東京都立看護専門学校の授業料等を無償化する条例案を提案します。

★ 会見する(左から)大山とも子、白石たみお、藤田りょうこ、原のり子の各都議


東京都立看護専門学校の授業料等を無償化する条例(案)について

 

2023年6月7日

日本共産党東京都議会議員団

1、条例案の概要

○東京都立看護専門学校条例を改正し、授業料、入学料、入学試験料、寄宿舎使用料を無償化します。(※)

○授業料、寄宿舎使用料は来年度の分から無償にします。入学料、入学試験料は来年度入学する学生の分から無償にします。

※現在の負担額は以下の通りです。

授業料(年額)

265,700円

入学料

11,300円

入学試験料

13,600円

寄宿舎使用料(月額)

15,500円(1部屋を2人で使う場合は7,700円)

 

2、提案理由

(1)教育の無償化を進める

○現在、東京都立看護専門学校は7か所あります。定員は合計で1学年あたり600人であり、都内の看護師養成において重要な役割を果たしています。

○都立看護専門学校の授業料は、かつては無償でしたが、1986年度に有料化され、その後も値上げが繰り返されてきました。

○それでも東京都立大学より都立看護専門学校の方が安い状況が続いていましたが、都立大学については2024年度から世帯年収910万円未満の学生の授業料を無料にする方針が出されました。このことは重要ですが、都立看護専門学校の授業料は、無料化が予定されていません。

○都立大学には看護学科もありますが、今のままでは授業料が逆転して都立看護専門学校の方が高くなる状況が生じ、大きな格差が生じてしまいます。

○そもそも日本が批准している国際人権規約では、高等教育の漸進的な無償化を定めています。東京都が自ら設置する高等教育機関である看護専門学校について、無償化を実施する必要があります。

○そのため、都立看護専門学校の授業料等を無償化する条例案を提出するものです。

(2)看護師養成の充実

○3年以上にわたって繰り返されている新型コロナウイルスの感染拡大の経験は、日本と東京の医療体制の脆弱さを浮き彫りにしました。

○特に、看護師などの医療従事者の不足によって患者の受け入れが困難になり、必要な医療を受けられないという事態が繰り返されました。医療従事者を抜本的に増やし、普段から余裕のある医療体制を作っていくことの重要性が明らかになりました。

○しかし、人口10万人あたりの働く看護師数は、東京都は47都道府県43位にとどまっています。看護師養成を充実させていかなければならず、看護師を目指す方がお金の心配なく学んで学校を卒業し、看護師になれるようにしていく必要があります。

○そのため、都立看護専門学校の無償化を進めるための条例案を提出するものです。

東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例(案)