文書質問 加用水と周辺の一体的な整備について、大場川の堤防整備と水辺環境の保全について 和泉なおみ都議(葛飾区選出)
2022年第4回定例会で以下の文書質問を提出しました。
2022年第4回都議会定例会文書質問趣意書
提出者 和泉なおみ
質問事項
一 加用水と周辺の一体的な整備について
二 大場川の堤防整備と水辺環境の保全について
答弁
一 加用水と周辺の一体的な整備について
二 大場川の堤防整備と水辺環境の保全について
一 加用水と周辺の一体的な整備について
都は、今年9月に水元公園マネジメントプランを策定し、水元公園の管理運営、整備等の取り組み方針を示しています。そこには、水元公園(水産試験場跡地地区及び東金町八丁目地区)整備計画の整備計画策定の方針として加用水、中央水路を活用し、江戸川から小合溜へと連続する“水の軸”をつくり、開園部分の水郷景観と調和した景観の創出を図ること、水元公園全体の動線を確保し、みさと公園、江戸川河川敷への移動を可能にすること、が掲げられています。
また、未供用区域の事業化については、「都市計画公園・緑地の整備方針」(令和2年7月、東京都・特別区・市町)に設定した「優先整備区域」について行うものとし、令和11年度までに事業化を図っていく、との記載もあり、事業促進区域として加用水が位置する東金町五・八丁目地区が選定されています。
加用水と水元公園の一体的整備を望む地域住民の声も強く、それを受けて私は令和2年第4回都議会定例会で文書質問を行いました。
その後の進捗状況について質問します。
1 加用水への雨水排水を止める工事の進捗は、現在どのような状況でしょうか。
2 葛飾区とは、どのような調整が必要になるのでしょうか。
3 「水元公園マネジメントプラン」によれば、「都市計画公園・緑地の整備方針」において事業促進区域である東金町五・八丁目は、令和11年度までに事業化を図っていくとされています。すでに事業認可を取得している、この区域の事業進捗状況を伺います。
4 「水元公園マネジメントプラン」に示された、水元公園(水産試験場跡地地区及び東金町八丁目地区)整備計画における「水の軸」をつくることや動線を確保し、水元公園、みさと公園、江戸川河川敷への移動を可能にする方針は、重要です。さらに、水元公園の西に位置する大場川において水元公園との連続性も加えれば、「水の都、東京」にふさわしい景観をもち、自然豊かな水辺空間が創出されると考えますが、いかがですか。
二 大場川の堤防整備と水辺環境の保全について
私は、令和元年第3回都議会定例会において、大場川の水辺環境の保全と、堤防の強化について質問しました。その際に、都は、大場川の水辺環境の整備・保全の重要性について、「「利根川水系中川・綾瀬川圏域河川整備計画(東京都管理区間)」の対象である大場川を含む9河川は、都市の中にある貴重なオープンスペースであり、豊かな自然環境を有することから、事業の実施に際しては、可能な限り水生生物の生息環境等を保全し、また、人々が水辺に親しみ、自然と触れ合える河川として整備し、親水機能を高めていくこととしています。」と答弁しました。
また、「中川・綾瀬川圏域河川整備計画」の第3章河川整備計画の目標に関する事項では、東部低地河川について「水の都、東京」として地域や人々との協力を通して、望ましい河川空間を創造していくとし、「人々が集い、水辺にふれあえる川づくり」を河川整備計画の基本理念として定めています。
今年、整備に向けて地質調査が行われ、いよいよ堤防の整備が進もうとしていることは重要です。地域の住民は、長年にわたる要望にそって大場川の堤防が整備され、豊かな水辺環境となることを願い、大きな期待をもって注目しています。
そこで伺います。
1 地質調査は、今後の整備に向けてどのようなことを調べるために、行われたのでしょうか。
2 大場川の堤防の強化と水辺環境の整備について、どのような方向性を持っているのでしょうか。
3 葛飾区とはどのような協議が必要になるのでしょうか。現在の協議の進捗状況と、今後の調整についてもあわせて伺います。
4 整備にあたり、「地域や人々との協力を通して望ましい河川空間を創造していく」ために、地域住民の理解と協力を得る取り組みについて、都の見解を伺います。
高潮対策などの災害への備えとして、堤防の耐震強化だけではなく、河川の流量、流下能力を確保することも重要ですが、大場川の現状は泥などの堆積により河床があがり、流木なども水面に表出している状況です。また、船舶が放置されている様子も見受けられます。
このような現状に、地域の住民はとても心を痛め、堤防の整備のみならず、河川の整備を強く要望する声が届いています。
5 都は、5年に一度、河川の堆積土の調査を行っていると聞いていますが、堤防の整備と合わせ、大場川のしゅんせつなどについても、検討していくことが必要だと考えます。都の見解を伺います。
令和4年第四回都議会定例会
和泉なおみ議員の文書質問に対する答弁書
質問事項
一 加用水と周辺の一体的な整備について
1 加用水への雨水排水を止める工事の進捗は、現在どのような状況か伺う。
回答
排水系統見直しについては、令和3年度に設計を実施するとともに、排水管設置工事に着手しています。引き続き、加用水への雨水排水を止める工事を進めていきます。
質問事項
一の2 葛飾区とは、どのような調整が必要になるのか伺う。
回答
公園整備に当たっては、葛飾区と、水路や道路の廃止、廃止後の土地の取扱いなどの調整が必要です。
質問事項
一の3 「水元公園マネジメントプラン」によれば、「都市計画公園・緑地の整備方針」において、事業促進区域である東金町五・八丁目は、令和11年度までに事業化を図っていくとされているが、すでに事業認可を取得している、この区域の事業進捗状況を伺う。
回答
事業促進区域約0.2ヘクタールのうち、約0.1ヘクタールは開園しています。
質問事項
一の4 「水元公園マネジメントプラン」に示された、水元公園(水産試験場跡地地区及び東金町八丁目地区)整備計画における「水の軸」をつくることや動線を確保し、水元公園、みさと公園、江戸川河川敷への移動を可能にする方針は、重要であり、さらに、水元公園の西に位置する大場川において水元公園との連続性も加えれば、「水の都、東京」にふさわしい景観をもち、自然豊かな水辺空間が創出されると考えるが、見解を伺う。
回答
大場川は、「利根川水系中川・綾瀬川圏域河川整備計画(東京都管理区間)」に基づき護岸整備を行う予定です。
大場川の護岸整備に当たっては、水辺に親しめる歩道としての利用や周辺地域の環境に配慮することとしています。
質問事項
二 大場川の堤防整備と水辺環境の保全について
1 地質調査は、今後の整備に向けてどのようなことを調べるために、行われたのか、伺う。
回答
地質調査は、護岸の設計に当たって、地層ごとに土の硬さといった性状など、地盤状況を把握するために行っています。
質問事項
二の2 大場川の堤防の強化と水辺環境の整備について、どのような方向性を持っているのか伺う。
回答
大場川は、「利根川水系中川・綾瀬川圏域河川整備計画(東京都管理区間)」において、高潮、耐震対策による堤防の強化を実施していくことが位置づけられています。
また水辺環境については、生物の生息空間を確保するとともに、豊かな自然環境が現存しているヨシ原等を保全していきます。
質問事項
二の3 葛飾区とはどのような協議が必要になるのか。現在の協議の進捗状況と、今後の調整についてもあわせて伺う。
回答
「利根川水系中川・綾瀬川圏域河川整備計画(東京都管理区間)」の策定に当たって、河川法第16条の2に基づき、関係区市町村長の意見を聴いています。
護岸整備に当たっては、維持管理を行う葛飾区と協議を行います。
質問事項
二の4 整備にあたり、「地域や人々との協力を通して望ましい河川空間を創造していく」ために、地域住民の理解と協力を得る取り組みについて、都の見解を伺う。
回答
「利根川水系中川・綾瀬川圏域河川整備計画(東京都管理区間)」の策定に当たって、河川法第16条の2に基づき、パブリックコメントを実施して、関係住民の意見を聴いています。
なお、パブリックコメントにおいて、大場川に関する意見はありませんでした。
工事の実施に当たり、地域住民への説明の機会を設けていく予定としています。
質問事項
二の5 都は、5年に一度、河川の堆積土の調査を行っていると聞いているが、堤防の整備と合わせ、大場川のしゅんせつなどについても、検討していくべきだが、都の見解を伺う。
回答
河川のしゅんせつは、水質浄化を図るとともに、河積の確保等のため実施しています。
大場川においては、今後とも、堆積土の調査結果等を踏まえ適切に対応します。