本会議 大山とも子都議(新宿区選出)の代表質問
2023年6月13日の本会議で、大山とも子都議(新宿区選出)が代表質問を行いました。
★動画(都議会ホームページです。令和5年第2回定例会 > 6月13日代表質問をご覧ください)
★質問全文(質問原稿)です。
1、新型コロナ対策について
2、学校給食無償化について
3、高等教育の学費負担軽減について
4、国民健康保険料(税)の負担軽減について
5、電気代への支援について
6、シングル女性への支援について
7、補聴器への支援について
8、経済政策について
9、気候変動対策について
10、教員不足の打開について
11、英語スピーキングテストについて
12、東京五輪について
13、神宮外苑再開発について
14、外環道と羽田新ルートについて
15、有機フッ素化合物PFASについて
16、統一協会について
17、防災対策について
18、平和の課題について
★答弁(議事録速報版より)
○知事(小池百合子君)
○副知事(潮田勉君)
○副知事(中村倫治君)
○教育長(浜佳葉子君)
○東京都技監(中島高志君)
○福祉保健局健康危機管理担当局長(雲田孝司君)
○生活文化スポーツ局長(横山英樹君)
○総務局長(野間達也君)
○福祉保健局長(佐藤智秀君)
○住宅政策本部長(山口真君)
○産業労働局長(坂本雅彦君)
○政策企画局長(古谷ひろみ君)
○都市整備局長(谷崎馨一君)
○環境局長(栗岡祥一君)
★再質問と答弁(議事録速報版より)
○百二十六番(大山とも子君)
○産業労働局長(坂本雅彦君)
○都市整備局長(谷崎馨一君)
日本共産党都議団を代表して質問します。
小池知事は所信表明で、物価高騰にひと言も触れませんでした。驚きました。
実際に、知事が提出した補正予算案の都民生活支援は貧弱で、財源は全額国の交付金です。
都は一円も出していません。ここに小池都政の問題点が表れています。
日本共産党都議団は、都民に寄り添い、いのちと暮らしを守り抜く都政への転換を進めていきます。
Q1 まず、新型コロナ対策です。
感染症法の5類への移行について、知事は今年1月には、「法的な位置づけが変わっても、ウイルスの病原性や感染力そのものは変化するものではない」と述べていました。ところがその後、「5類に移行しても、ウイルス自体が変化するものではない」とあいまいな表現になり、今回の所信表明では、「ウイルスは消えたわけではありません」と言うだけでした。
高齢者や基礎疾患のある方などにとって新型コロナは依然として、いのちにかかわる危険な感染症です。知事は、どう認識していますか。
Q2 都は、感染が再拡大した場合は、医療機関への謝金など7つの事業を再開するとしていますが、すでに陽性者は増加傾向で、第9波も懸念されています。
速やかな実施を求めるものです。いかがですか。
Q3 日本共産党参院議員・吉良よし子事務所が行ったコロナ後遺症アンケートには、千人を超える方から回答がありました。
86%もの方が、日常生活・社会生活に影響があると回答し、そのうち7割は休業・休職、3割は退職、失業したと答えています。
休学したという回答も多く、ある高校生は30分勉強しただけで半日寝込む状態となり、人生が変わってしまったと訴えています。
知事は、コロナ後遺症の深刻な実態をどう受け止めていますか。
Q4 コロナ後遺症に対する情報提供・理解促進や、適切な医療の提供、生活支援・経済的支援が必要です。認識と対応を伺います。
続いて暮らしの支援です。思い切った取り組みが必要です。
Q1 第一に、学校給食の無償化です。
統一地方選挙の中で大きな変化が生まれ、多くは区長の決断で都内16区1市5町村まで広がりました。強い都民世論の反映です。
一方、財政負担が大きいため、新たな多摩格差、自治体間格差が生まれています。
「国の責任で行うべき」などと言っている場合ではありません。
都として財政支援を行い、都内すべての学校の給食無償化に、今こそ踏み出すべきです。知事の決断を求めます。
Q2 特別支援学校の保護者から、「区立の学校は給食費が無償になったが、都立はならないのか」という、疑問の声が寄せられています。
都立学校の給食無償化に、設置者として都が踏み出すべきです。いかがですか。
品川区は、都立学校に通う区民の給食費を無償にする補助の実施を決めました。都が踏み出すのは当然のことです。
Q3 都立学校の年間の給食費総額はいくらですか。
Q4 都は国の交付金を活用して、都立学校の給食費を1食あたり30円補助すると発表し、全員分5千万円を補正予算案に計上しました。その積算根拠、対象人数をお答え下さい。
Q5 教育庁に詳細を確認したところ、補助対象は、今年度給食費を値上げした学校の児童生徒だけという説明でした。
都立学校のすべての子どもたちに質の高い給食を保障するために、少なくとも予算計上どおり、全員に1食あたり30円の給食費補助を行うことを求めます。いかがですか。
第二に、大学など高等教育の学費負担軽減です。
日本共産党は、高等教育の無償化に向けた政策を発表しました。学費と奨学金返済をただちに半額にし、奨学金は給付型中心に改革するというものです。私たちは実現のためにがんばります。
日本政府は、高等教育の無償化を国際公約しています。真剣に取り組むべきです。
同時に、東京都の取り組みも重要です。
Q1 教育を受けることは人権です。ユネスコの学習権宣言は、「学習権は、人間の生存にとって不可欠な手段である」と述べており、各国が高等教育無償化を進めています。
ところが、日本の大学の初年度納入金は、国立大学で約82万円、私立大学では平均約136万円にもなります。
知事は、世界各国とくらべて異常に高い、日本の高等教育にかかる学費負担の重さをどう認識していますか。都立大学だけでなく、東京の学生全体への支援が必要ではありませんか。
Q2 都立大学の授業料を来年度から、世帯年収910万円未満の学生について無償にすることは大事な一歩です。都内出身者に限らず、また全ての学部生と院生を対象とした完全無償化が必要です。どう対応するのですか。
Q3 入学金は平均して国立大学で28万円、私立大学で25万円です。
入学金制度は、他の先進国にはない日本独特の制度です。都立大学から廃止すること、都内の大学に入学する学生に対する、入学金への支援を求めます。いかがですか。
Q4 都立看護専門学校の学費も無償化が必要です。どう取り組むのですか。
日本共産党都議団は今定例会に、都立看護学校の授業料・入学金などの無償化条例案を提出します。ご賛同を心から呼びかけます。
第三に、国民健康保険料・保険税の負担軽減です。
今年度は、23区13市町村が国保料率を引き上げました。
一方、26市町村は据え置きました。重い負担が限界に来ており、負担軽減を求める強い住民要求があるからです。
西東京市は、「物価高騰が被保険者の生活に与える影響に配慮する」として、据え置きを決断しました。
Q1 新宿区内に住む30代の夫婦と小学生の子どもが2人の4人家族、給与所得が340万円の世帯の場合、年間の国保料は約53万円、所得の15%に及びます。知事、あまりにも重い負担だと思いませんか。
Q2 この世帯の国保料は、昨年度より約2万4千円も上がりました。
協会けんぽだったら、同じ家族構成、同じ所得で、健康保険料は半分以下の約24万円です。
都として保険料の負担軽減に踏み出すべきではありませんか。
Q3 国民健康保険は、家族一人ひとりに均等割保険料がかかり、子どもが多いほど保険料が高くなります。制度の重大な欠陥です。新宿区の均等割保険料は、40歳未満だと一人当たり6万100円です。
子育て支援と逆行していると思いませんか。子どもの均等割保険料はゼロ円にすべきです。答弁を求めます。
第四に、電気代への支援です。
Q1 食料品とともに電気代の値上げが、都民の暮らしを追い詰めています。
「節約は限界、生きていけない」「これ以上の値上げなんてありえない」など、切実な声があがっています。この声を、知事はどう受け止めますか。
国と東京電力に、値上げの中止を求めるべきです。また、都独自に都民への支援を行うことが必要です。知事の答弁を求めます。
Q2 熱中症対策としてエアコンを使うことは重要ですが、電気代が高くなります。誰もがエアコンを安心して使えるようにするための支援が必要ではありませんか。
Q3 私立学校では、電気代の高騰が続くと教材費などを減らすか、学費の値上げをしなればなりません。都として高騰分を補助することを求めます。いかがですか。
Q4 都営住宅の共用部分の電気代の負担軽減のため、自治会のみなさんは「早くLEDにしてほしい」と要望しています。
都は、2030年までに都営住宅の全棟に設置する計画ですが、UR団地はすでに100%完了しています。
計画を前倒しして、都営住宅のLED化を急ぐべきです。対応を伺います。
加えて、2つの提案をします。
ひとつは、シングル女性への支援です。ジェンダー平等の大事な課題です。
Q1 単身女性の当事者団体が昨年度、「中高年シングル女性の生活状況実態調査」を行いました。
生活が苦しいと答えた方が約7割に及び、働いている人の半数以上が非正規または自営業です。心身の健康状態が良くないという回答は、4割を超えています。
自由記入欄には、「コロナにより派遣を解雇された。精神的にも経済的にも苦しい」「大学を卒業してずっと非正規」など、就職氷河期世代の40代・50代からの回答が多く寄せられています。
65歳以上の高齢者では、年金月額10万円未満の人が54%もいます。
日本では、戦後一貫して「夫が働き妻は家事育児を担い、子どもは二人」という標準世帯モデルで雇用・税制・社会保障制度がつくられてきました。この調査は、こうした枠からはずれるシングル女性が、あたかも社会にいないかのように扱われている実態と声を、政治・社会に届けるために行われました。
知事は、こうしたシングル女性のさまざまな困難について、どう認識していますか。
政治の光を当てる必要があると思いますが、いかがですか。
Q2 困ったときの相談先で自治体の窓口という回答は、11%にすぎません。
「シングル女性が一人で困った時に公的な相談できる場所が思い浮かばない」という声が寄せられています。
今後、都として女性支援新法の基本計画を策定するにあたって、公的機関とつながりにくいシングル女性への支援を位置づける必要があると思いますが、いかがですか。
Q3 東京都で女性支援新法を所管しているのは、少子社会対策部です。シングル女性も含め、女性福祉専門の部署の設置が必要ではありませんか。
Q4 当事者団体の調査では、住居費を支払ったあとの家計に余裕がないと答えた方は63%です。
横浜市が行ったシングル女性へのヒアリングでは、収入に対する住居費の占める割合が、35%を超えている人が6割、50%を超えている人が2割もいます。
都営住宅への単身入居もできず、住宅手当も一部の正社員のみです。
現役世代の単身者が利用できる住宅への支援の必要性を、どう認識していますか。
Q5 都営住宅を増やして、現役世代の単身者でも入居できるようにすることが必要ではありませんか。
もうひとつの提案は、難聴の方の補聴器への支援です。
Q1 わが党が難聴の早期発見と補聴器利用促進への支援の強化を求めた質問に、都は、「区市町村や専門家など関係者の意見も聞きながら効果的な施策を検討する」と答弁しました。その後、どのような検討をしているのですか。
Q2 都内で補聴器購入費等の支援を行う自治体は、今年度で18区5市2村を超えました。一方、未実施の自治体からは、実施していない一番の理由は「財政的な負担」だと伺いました。
都が行っている包括補助は、自治体負担の2分の1を補助するものですが、全ての区市町村で実施できるよう、補助率引き上げなど補助制度の拡充強化が必要ではありませんか。
Q3 補聴器を購入しても「うるさく感じて使っていない」という方は、少なくありません。
慶応義塾大学名誉教授の小川郁医師によれば、補聴器の調整いわゆるフィッティングをしながら、難聴に慣れてしまった脳が補聴器の音を聞き取れるようにするトレーニングを約3カ月間行うことで、補聴器を快適に使うことができるようになるとのことです。
こうした調整とトレーニングの重要性について、都の認識と対応を伺います。
Q4 聴力低下は自覚しにくいのが特徴です。都は、早期発見、早期対応が重要だと答弁しました。
自治体の健診で聴力検査を行うなど、早期発見の仕組みをつくることが効果的と考えます。いかがですか。
知事は、東京の成長を加速させると繰り返し述べています。しかしその中身は、金融や、インバウンド頼みの観光などに偏っています。これでは本当の経済成長は見込めません。
日本共産党都議団は、消費を温め内需を拡大して、実体経済を立て直すことで都民が豊かになる成長を進めます。
まず大事なことは、賃金が上がる東京にすることです。
Q1 物価上昇に賃金の伸びが追いつかず、実質賃金が13カ月連続で下がり続けていることを、知事はどう認識していますか。
Q2 都内の中小企業・小規模事業者が賃上げできるよう、都として中小企業への支援が必要です。いかがですか。
政府や東京地方最低賃金審議会に、最低賃金の大幅引き上げを、強く求めるべきです。
Q3 最低賃金引き上げの効果を、どう考えていますか。
Q4 実体経済を立て直すには、地域に根差した中小企業・小規模事業所に対する、地に足着いた支援が重要です。
たとえば荒川区は、ものづくりや商店を守ることを重視しています。それが、雇用を生み、街の経済を活性化させることにつながるからです。
ものづくりの技術を生かしてさまざまな業種が連携し、台東区、葛飾区との協同で 製品開発につなげてきた「東京TASKプロジェクト」や、事業の相談の窓口となる 専門家を区が直接雇用して、伴走型の支援を行っています。
こうした取り組みの重要性を、都はどう考えていますか。
Q5 ものづくりの集積地が都内にあることは、東京の強みです。その強みをさらに引き出すために、都はどう取り組むのですか。
Q6 飲食店は、コロナ禍と物価高騰に苦しんでいます。
新宿の灯りを守る会の事業者の方たちから話を伺いました。協力金等が課税され、所得税や住民税、国保料の大幅な負担増と物価高騰で、今が一番厳しいと訴えていました。
食材や酒類の仕入れ値も軒並み上がっている中で、公的な支援はなく、夏に向けて電気料金の負担に耐えられるだろうかと、大きな不安を抱えています。
事業復活支援金をもう一度出してほしい、光熱費や固定費を補助してほしいという経営者の声は、店の存続や従業員の暮らしがかかった切実なものです。この声をどう受け止めますか。
Q7 都として、光熱費や家賃などの固定費の支援を行うべきではありませんか。
Q8 畜産の飼料価格高騰への補助金が昨年度実施され、大変喜ばれました。しかし困難は打開できていません。高騰が続く飼料や光熱費への支援を行うべきではありませんか。
Q1 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が今年3月、第6次報告書を公表しました。世界の平均気温は、1850年から1900年を基準として、すでに1・1度上昇しており、この10年の選択や行動が数千年先まで影響すると警告しています。
さらにグテーレス国連事務総長は、気温上昇を1・5度に抑えることは実現可能だが、行動の飛躍的な前進が必要だと強調しました。そして先進国の指導者に対し、できるだけ2040年に近い時期に、排出量正味ゼロを実現することを求めています。
都として早急に目標や計画の前倒し、見直しをすべきです。知事の認識と対応を伺います。
Q2 先のG7広島サミットでは、日本の反対で、石炭火力からの撤退期限を合意できませんでした。石炭火力にしがみつく日本は、世界の流れに完全に逆行しています。
しかも驚いたことに、先月、知事が肝いりで設置した「エネルギー問題アドバイザリーボード」は、「ゼロエミッションへの移行期において、火力等を利用していく場合の都民等からの理解を広げる」「既存の火力発電を効果的に活用して水素のエネルギー 利用を進める」ことなどを、論点としてあげています。
知事が委嘱した委員は、石炭火力の推進・延命論者ばかりです。
知事、「東京都エネルギー問題アドバイザリーボード」は、火力発電を延命するための会議体ではありませんか。
東京の教育は、多くの課題を抱えています。
日本共産党都議団は、子どもの権利を尊重し、子どもも先生も輝く教育への転換を進めていきます。
第一に、深刻な教員不足の打開です。
今年度も、正規教員はもちろん、臨時の教員も講師も配置されない文字どおりの欠員が、4月7日時点で、小学校で80人も生じました。根本的な解決を求める世論が広がっています。
Q1 日本若者協議会は、「本来は塾に通う必要がないほど、公教育の質が高く、教員の質も高くあるべきです。しかし現状はあまりに公教育に割かれる予算が少なく、子どもも教員も、教育現場が疲弊しています」と指摘し、25人学級や教員の仕事内容の見直し、正規教員増などを求めるネット署名約3万筆を、都議会各会派に届けました。
メンバーの都立高校生は現在、産育休代替教員が見つからないため、2クラス合同の授業を受けており、「公教育の崩壊を実感した」と訴えています。
知事、こうした若者の声を、どう受け止めますか。
Q2 「わが子の小学校には、消しゴムの色から休み時間の過ごし方まで、100以上のルールがある」「周囲と同じにできない子どもは不登校に追いやられる」「中学生、高校生は内申を気にして行動している」など、私たちが話を聞いた高校生や保護者のみなさんから、学校を窮屈なものにしている教育政策への不満や批判が、口々に語られました。
過度の管理と競争を強いる教育が、子どもや保護者を苦しめ、教員のやりがいを奪い、大量の業務を強いています。教員不足を打開するには、こうした教育政策の転換と、教員の労働環境の改善を同時に進める必要があります。認識と対応を伺います。
Q3 都教委は、学級担任が欠員になった場合、音楽や図工などの専科や少人数指導加配の教員を回すよう、学校に伝えています。しかし、専科や加配教員の欠員も、教育の質の低下や、他の教員の労働強化につながります。
専科や少人数指導加配、特別支援学級などの教員についても、当然、都教委が責任をもって確保・配置すべきです。いかがですか。
都教委が、中学校英語スピーキングテストESAT―Jの問題点を認めず、今年度も強行しようとしていることに、厳しい批判の声があがっています。
Q1 保護者の一番の願いは中止ですが、せめて公平性の確保のために、テストの時間を前半・後半に分けず一斉にしてほしい、ひとつの教室での受験者数は10人未満にしてほしい、また、個人情報をベネッセのサイトに登録させないでほしい、顔写真の登録は不要としてほしいなどの訴えが寄せられています。対応を求めますが、いかがですか。
Q2 中学校の教員から、授業時間を12コマもESAT―J対策に使わざるを得なかった、定型文の暗記だったという声が寄せられています。
学習の到達度を計るテストだと言いながら、テスト対策の授業が強いられるのでは本末転倒ではありませんか。1、2年生への導入は、さらにテスト対策に時間をさくことになりかねません。認識を伺います。
Q3 子どもたちはタブレットを相手にするより、人との生きたコミュニケーションができる授業にこそ期待しています。
全学年での英語スピーキングテストは中止し、教師と生徒が自主的に授業をつくれる環境を保障すべきです。見解を伺います。
五輪の闇の解明は、都政の緊急課題です。
Q1 先日公表された組織委員会に対する監査報告書は、汚職や談合事件を受け「今後のガバナンスの在り方に大きな課題を残した」と指摘しました。
そして、出向元企業との間で利益相反の防止を徹底すること、都と国の共同実施事業について都として損害賠償請求などを検討すること、スポンサー契約および専任代理店である電通との契約書等の内容を可能な限り公表すること、などを求めています。
知事は、これをどう受け止め、対応するのですか。
Q2 一方、談合に係る都の「調査チーム」は、外部有識者の下で調査を進めているとしていますが、この間、どのような調査を行ったのですか。
Q3 調査チームの報告は、いつ出すのですか。
また、都職員からの聞き取り内容を公表し、出向していた都の職員が、組織委員会の事務所内で行われた談合に関与したか否かの事実も、明らかにすべきです。いかがですか。
Q4 選手村を活用した民間マンションを、投資家らが複数戸購入して高値で転売し、濡れ手で粟の利益をねらっていることが明らかになりました。
広大な都有地を三井不動産レジデンシャルなどに破格の安値で売却したことが、いかに間違いだったか改めて明確になりました。
都有地が、投資家の食い物にされる事態を招いた責任を、どう考えていますか。今からでも、住民福祉に資する活用に切り替えるべきです。答弁を求めます。
神宮外苑再開発への疑問や不信は、高まる一方です。
都民の声に耳を貸さず、神宮外苑だけでなく、日比谷公園や葛西臨海公園でも大量の樹木を伐採しようとしています。
にもかかわらず都議会では、木々を大切にする、緑豊かな「人」が主役のまちづくりを進めると表明する知事の姿勢に、失望と怒りが広がっています。
「都民が決める、都民と進める」という知事の公約は、見る影もありません。
日本共産党都議団は、神宮外苑再開発を中止し、緑を増やし、都市計画やまちづくりへの都民参加を強化します。
Q1 今年2月、生前の坂本龍一さんが「神宮外苑の開発は持続可能とは言えない」と訴える手紙を知事に送りました。重く受け止めるべきです。知事いかがですか。
Q2 知事は、再開発を進めているのは事業者だという姿勢ですが、とんでもないごまかしです。
最初に外苑再開発の絵をかいて、森喜朗元首相などに持ち込んで進めてきたのは東京都です。
わが党が行ったJSC・日本スポーツ振興センターのヒアリングでは、老朽化が進む秩父宮ラグビー場の耐震改修を検討していましたが、都から再開発の話をもちかけられたことで現在の計画に変更されたことが、明らかになりました。
超高層ビルを建てられるよう公園まちづくり制度を作ったのも、高さ制限を規制緩和する風致地区の変更を主導したのも東京都です。
外苑再開発の都市計画を決定し、事業認可したのも小池知事です。
いっかんして主導してきた東京都と自らの責任を、知事はどう考えているのですか。
Q3 JSCはヒアリングの中で、秩父宮ラグビー場の土地について、自ら不動産鑑定を行わないまま権利変換計画に委ね、三井不動産や東京都に評価を丸投げすることが分かりました。
JSCの財産は、元は国有財産です。公共の財産が、不当に低い評価を受けるようなことは許されません。自ら不動産鑑定を行うべきです。
このような状況で提出される権利変換計画を、認可すべきではありません。知事の答弁を求めます。
Q4 日本イコモス国内委員会から環境影響評価書に虚偽があると指摘された問題で、三井不動産ら事業者が審議会で反証を行いました。
しかし、イコモスの指摘との食い違いや未回答がいくつも残され、審議会の部会長が、「イコモスの指摘と事業者の回答には、多くの委員が指摘したように大きなへだたりがある」「事業者にはイコモスを含めた団体や住民からの意見や問い合わせに丁寧かつ真摯に対応することを強くお願いしたい」と述べざるを得ませんでした。
今、多くの団体、個人から日本イコモスと事業者の参考人招致を求める要望書が届いています。都議会の対応も求められますが、知事として、両者による議論のテーブルを用意すべきではありませんか。
知事は所信表明で、都民の安全・安心を強調しました。
しかし、外環道の陥没事故や、航空機からの落下物が懸念される羽田新ルート、有機フッ素化合物による水汚染や、統一協会の問題に、ひと言も触れませんでした。
日本共産党都議団は、都民の安全・安心を脅かすこれらの問題に、正面から取り組む都政への転換を進めます。
Q1 まず外環道工事です。
知事は、陥没事故の現地を訪ね、住民の声を直接聞いたことがありません。現在も、強引な地盤補修工事が進められ、大問題となっています。
被害住民の方々は、「陥没事故後、心労と不眠で入院した方、脳出血で倒れて亡くなった方など辛酸をなめている」「災害関連死と同様、全面的に被害補償すべき」「家屋移転や地盤補修の対象を広げてほしい」と、訴えています。
知事、現地を訪ね、住民の声を聞いて下さい。そして、国とネクスコ東日本に、住民の願いにこたえるよう求めるべきです。いかがですか。
Q2 次に、旅客機が都心上空を低空飛行する羽田新ルートです。
都は、「世界的に類をみない落下物防止対策」を行うことを評価して容認しました。しかし、毎年のように1キロ以上の落下物が発生しています。
2021年には「補助動力装置の空気取り入れ口ドア」5キロが欠落し、昨年はブレーキ固定用のロッド3・3キロの部品の欠落が報告されています。落下物が今もなくならないことを、知事はどう考えていますか。
Q3 一番の安全対策は、海上ルートに戻すことです。知事、重大な事故が起きる前に、羽田新ルートをただちに中止すべきです。いかがですか。
Q1 有機フッ素化合物による水道水などの汚染も、大問題になっています。
分解されにくく体内に蓄積し、影響は数世紀におよぶ可能性があるとの研究結果もあります。
アメリカ疾病予防管理センターなどは、ワクチン効果の減少、脂質代謝異常、胎児・新生児の発育の抑制、腎臓が、これら4つの健康影響に関して、エビデンスがあると認めています。
都は、有機フッ素化合物が健康に及ぼす影響を、どう考えていますか。
また、多摩地域の有機フッ素化合物汚染を明らかにする会が結成され、650人の血液検査が行われました。
日本では血中濃度の目安は決まっていませんが、米国アカデミーの目安を4つの有機フッ素化合物の合計で上回ったのは52%の335人、PFOSとPFOAに 限っても132人が上回っていました。
とくに、国分寺市、立川市に住んでいる人は、相当な割合で濃度が高いという結果になりました。
知事は、この状況をどう受け止めていますか。
知事は記者会見で、健康への影響は明らかになっていないと述べましたが、認識が甘すぎます。
希望する都民が、血中濃度の検査を受けられるよう、都として人や機材などの検査体制を整備することを求めるものです。
Q2 汚染の実態解明が重要であり、急ぐ必要があります。どう取り組むのですか。
Q3 農家の方々からも、「農作物に影響が出るのではないか」と不安の声が出されています。農業を安心して続けられる対策を、どのように講じるのか、お答え下さい。
Q1 統一協会が、多摩市内に広大な土地を購入したことで、地域から不安が噴出しています。
国士舘大学は、教育環境に好ましくない影響を与えることに強い危惧を抱くとする声明を発表しました。
多摩市長は、「周辺には大学や高校、住宅街があり、多くの市民から不安の声をいただいている。拠点化を何とか止めたい」と強い懸念を示しています。
地域住民の不安、国士舘大学の声明や、多摩市長の懸念を、都はどのように受け止めていますか。
都は国に、緊急要望を行いました。都としては、統一協会の多摩市への進出中止に、どう取り組むのですか。
Q2 都立永山高校も、統一協会の購入した土地に隣接しています。生徒の教育環境に好ましくない影響を与えることを、都教委はどのように認識していますか。
Q1 急増するタワーマンションの震災対策は、急務です。
躯体は損傷しなくても、水道などのライフラインやエレベーターが止まり、多くのマンション居住者が避難所に入りきれない事態も想定されます。
長周期地震動や液状化の影響もあります。制振ダンパーや免振装置、スプリンクラーなどの防火設備が正しく機能するのかという懸念や、上層階の家具の転倒防止、火災防止なども重要です。
都は、こうしたタワーマンションの震災対策の課題を、どう認識していますか。
全てのタワーマンションの震災対応力の実態把握を、ハード・ソフト両面で行うことを求めるものです。
今年度実施される木密地域への感震ブレーカー配布事業について、わが党は予算議会で課題を提起しましたが、解決していません。
Q2 大地震の時に電気の供給を遮断する感震ブレーカーは、通電火災の防止に大きな効果があります。
しかし、価格が安いコンセントタイプでは、その先の家電製品にしか効果がないため、メーカーでは分電盤の電源を落とすものが主流になっています。
ところが都は、今年度21億円かけて、34万世帯にコンセントタイプを配布する計画です。なぜコンセントタイプにこだわるのですか。
Q3 先行自治体12区3市の多くは、分電盤タイプです。都はそこにもコンセントタイプを配る予定ですが、意味があるのですか。無駄になるのではありませんか。
Q4 震災の被害想定報告書は、感震ブレーカー等の対策で、火災で亡くなる方が最大9割減るとしています。それだけに、分電盤タイプも選べるようにするなど、実際に通電火災を防止する効果の高い施策への見直しが必要です。いかがですか。
Q5 6月3日の豪雨で、日野市高幡台団地下の斜面で土砂崩れが起き、民家の玄関先まで土砂が流れ込みました。
ここは、わが党市議団が土砂崩れの危険があるため開発許可を出さないよう、都に求めていた場所です。原因調査と、この開発の中止を指導すべきです。見解を伺います。
最後に、平和の課題です。
岸田政権が、「専守防衛」の大原則、他国への攻撃を可能とする兵器の保有は認められないとする憲法解釈を投げ捨て、敵基地攻撃能力の保有と大軍拡を進めようとしていることは断じて許されません。
他方、小池知事は所信表明で、他国からミサイルを撃たれることを当然のこととして、「備えよ常に」と強調しました。
今必要なことは、戦争ではなく平和の準備です。その努力を最初から放棄した知事の姿勢は、都民の命を預かる首都の長として失格です。
Q1 沖縄県は4月、知事直属の「地域外交室」を設置し、「平和的な外交・対話による独自の地域外交を展開する」としています。
また県の基本計画に、アジア・太平洋地域の平和発信拠点の役割を果たすことを位置づけています。
広島県や長崎県も基本計画に、平和に関する諸課題を解決に導く平和拠点としての役割を発揮する、核兵器や戦争のない平和な世界の実現にむけた情報発信、などを明記して取り組んでいます。
一方、「未来の東京」戦略に、平和の記述はありません。
知事、東京大空襲で甚大な被害を受けた首都東京を、世界にむけた平和の発信拠点にしていく取り組みが、今こそ重要ではありませんか。
答弁を求めます。
日本共産党都議団は、東京都平和祈念館を建設し、憲法9条を生かした平和の地域外交、平和の発信を進めるために全力をあげることを表明し、再質問を留保して質問を終わります。
以上
【 答弁 】
〔知事小池百合子君登壇〕
○知事(小池百合子君) 大山とも子議員の代表質問にお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症対策についてのご質問。
高齢者等につきましては、重症化リスクが高いことから、都は、高齢者等医療支援型施設の運営等を当面継続することといたしております。
国民健康保険の保険料について。
国民健康保険は、相互扶助の考えに立った社会保険制度であり、その財源は、保険料が二分の一、公費が二分の一が基本とされております。
保険料、税の賦課方式や料率につきましては、住民の様々な暮らし向きを踏まえながら、区市町村が自ら定めるものでありまして、それぞれの議会で十分な審議が行われ、決定されております。
電気代への支援についてであります。
所信表明で申し上げましたように、都民の命と暮らしを守ることをいかなるときも忘れたことはございません。
都はこれまでも、物価高騰等により苦境に立つ都民や事業者に対し、数次にわたる補正予算で機動的に対応してきたほか、当初予算によりまして、きめ細かな対策を先手で講じております。
さらに今回、国の臨時交付金を活用しまして、都民生活と経済活動を守るための補正予算を編成いたしました。
今後も社会情勢を注視しながら、都民の生活や事業活動をしっかりと支えてまいります。
女性が抱える課題についてであります。
女性が置かれている状況は、同居家族の有無や就業形態などにより様々であります。
単身で暮らす方も、家族と同居されている方も、全ての女性が自らの希望に応じた生き方を選択できますよう、都は、東京都女性活躍推進計画に基づきまして政策を展開いたしております。
働く方の賃金についてでございます。
都内経済の活性化を図り、職場で働く方が安心して生活できる環境を整えることは必要です。
都は、労働者の処遇改善に向けました中小企業による様々な取組につきまして、経営や職場づくりの面から促進をいたしております。
気候変動対策についてであります。
気候危機への対応は一刻の猶予もなく、二〇三〇年までの行動が極めて重要との認識の下、都は、二〇三〇年までに都内温室効果ガスを半減する目標を掲げ、施策の強化拡充を図っております。
今後も、ゼロエミッション東京を目指しまして、世界や日本の動向も踏まえながら、的確に対策を講じてまいります。
次に、教員の労働環境に関する要望についてであります。
子供たちの豊かな学びと健やかな成長のためにも、学校教育の中核である教員が、やりがいを持って生き生きと働くことは大切です。
平和に関する取組について。
さきの大戦で戦争の惨禍を被った歴史を持つ都民にとりまして、恒久平和の実現は最大の願いであります。
そのため、都は、東京都平和の日条例を制定いたしまして、三月十日の記念式典をはじめ、東京空襲資料展などを実施いたしております。
引き続き、平和の大切さを次の世代に伝えてまいります。
なお、その他の質問につきましては、副知事、教育長、東京都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔副知事潮田勉君登壇〕
○副知事(潮田勉君) 調査チームの報告についてでございますが、聞き取り調査につきましては、ガバナンスの実態や課題等の分析を深めるため、外部有識者の専門的な見地からの助言の下で内容を精査し、実施しております。
都は、引き続き、有識者をサポートし、報告書の取りまとめを速やかに行ってまいります。
〔副知事中村倫治君登壇〕
○副知事(中村倫治君) 旧統一教会への対応についてであります。
旧統一教会につきましては、その活動において違法性が指摘されたこと、国が質問権を行使している状況にあることなどから、地域住民や、近隣の学校の生徒、学生や保護者の中には不安を感じている方もいるものと思われます。
都といたしましては、これまでも関係各局による都庁横断的な体制を構築し、多摩市など関係機関とも緊密に連携し、対応してきております。
また、国が旧統一教会の運営実態を明らかにし、適切な対応を行うことがまず重要であることから、先般、国に対して迅速な対応等を要望したところであります。
〔教育長浜佳葉子君登壇〕
○教育長(浜佳葉子君) 十一点のご質問にお答えいたします。
まず、学校給食費についてでございますが、学校給食は学校設置者が実施し、学校給食費は児童または生徒の保護者が負担することとされております。
都内で学校給食費の支援を実施している自治体があることは認識しております。
学校給食費の取扱いについては、財源確保などの対応を国の責任において行うべきものであると考えております。
次に、都立学校における学校給食費についてでございますが、食材費等の学校給食費は、法において保護者等が負担することとされており、その取扱いについては、国の責任と負担によるべきものと考えております。
次に、都立学校における食材費等の給食費の総額についてでございますが、令和四年度の一食当たりの平均単価、給食対象者数及び平均年間予定回数を掛け合わせた額は約十四億円でございます。
次に、学校給食支援事業の積算についてでございますが、給食を提供している都立学校の児童生徒一万九千八百三人と、食材費の物価高騰に伴う学校給食費の一食当たり平均の増額分三十円と、給食提供予定日数九十日を掛け合わせて積算いたしました。
次に、学校給食費支援事業の執行についてでございますが、今回提案している支援事業は、食材費の物価高騰に伴う学校給食費について、都立学校の保護者等に、一食当たり三十円分の負担軽減を行うものでございます。
次に、教育政策と教員の労働環境についてでございますが、学校における教育の質の向上を図るとともに、教員が働きやすい環境を整備することが重要でございます。
そのため、都教育委員会は、東京都こども基本条例や東京都教育施策大綱の趣旨を踏まえ、誰一人取り残さず、全ての子供が将来への希望を持って自ら伸び、育つ教育の実現を目指し、ICTや外部人材の効果的な活用等により、子供目線を大切にした学びの充実と教員の働き方改革の推進が図られるよう、各学校の取組を支援しております。
次に、教員の確保についてでございますが、子供たちの学習環境を整えるためには、専科教員等を含めて教員を適切に確保、配置することが重要でございます。
今年度は、退職者が見込みを上回ったことなどにより、主に小学校で教員不足が発生しており、都教育委員会では、現在、不足が生じた学校に臨時的任用教員を紹介するほか、ホームページやチラシ等で臨時的任用教員の募集を行っております。
引き続き、教員確保に向けて取り組んでまいります。
次に、スピーキングテストの実施についてでございますが、昨年度実施したテストでは、事業者及び配置した都職員からの報告、区市町村教育委員会への聞き取りなどにより、適切に実施されていることを確認しております。
今年度の実施に当たり、申込方法や当日の時程などについては、既に実施要項において公表しております。
実施方法に関わるその他の事項については、昨年度の実施状況を踏まえ、引き続き、法令や都教育委員会が事業者と結ぶ協定等に基づき、適切に定めて事業を進めてまいります。
次に、スピーキングテストに関わる中学校での授業でございますが、学習指導要領では、話すことを含め、四技能を総合的に育成することとしており、スピーキングテストで実施している音読や質問への応答、説明等は、ふだんの授業で行われているものでございます。
授業改善及び学習意欲の向上を一層図るため、今年度は、三年生に加え、一、二年生にもスピーキングテストを導入し、使える英語力の育成を進めてまいります。
次に、英語の授業における指導方法等についてでございますが、中学校の英語の授業では、少人数、習熟度別の指導、ペアワークやグループワークなど、英語を使ったコミュニケーションを図る様々な学習形態を工夫しているほか、ICT機器の活用により、英語が堪能な地域人材や他校の生徒等と英語を用いた交流を実施するなど、様々な効果的な指導を主体的に行うことにより、学習指導要領に基づき、話す力を伸ばしております。
今年度は、中学校における全ての学年でスピーキングテストを実施することにより、小学校から継続して生徒が学んできた学習の到達度を各学年で客観的に把握し、中学校や高校において指導に活用できるよう授業改善を支援してまいります。
次に、旧統一教会の土地購入に伴う都立永山高等学校への影響についてでございますが、旧統一教会については、その活動について違法性が指摘されたことなどから、購入された土地の近隣に所在する永山高校の生徒、保護者の中には不安を感じる方もいると思われます。
都教育委員会は、学校や都の関係機関等とも緊密に連携しながら、今後も生徒が安心して学べる教育環境の確保に努めてまいります。
〔東京都技監中島高志君登壇〕
○東京都技監(中島高志君) 外環事業についてでございますが、陥没発生以降、事業者である国及び高速道路会社は、健康被害も含めた広範な補償の枠組みを設定した上で、個別にご事情を確認しながら対応してきており、引き続き誠意を持って取り組むとしております。
地盤補修につきましても、多角的な地盤調査等により地盤補修範囲を特定し、繰り返しオープンハウス及び意見交換会を開催した上で、準備工事を進めております。
都は、事業者に対し、引き続き、住民の不安払拭に向け、丁寧な説明やきめ細やかな対応を行うよう求めてまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長雲田孝司君登壇〕
○福祉保健局健康危機管理担当局長(雲田孝司君) 四点のご質問にお答えいたします。
まず、新型コロナの感染拡大時の対応についてでございますが、専門家からは、現時点では医療提供体制への大きな負荷は見られないが、入院患者数は増加傾向が続いており、引き続き状況を注視する必要があるとの意見をいただいております。
今後ともモニタリングを継続し、適切に対応してまいります。
次に、新型コロナの後遺症についてでございますが、後遺症により日常生活に影響が出ている都民もいることから、国内外の知見を集積した的確な情報発信が必要でございます。
このため、都は、都民や医療従事者の後遺症への理解促進の取組に係る経費を今回の補正予算案に計上しております。
次に、後遺症に関する情報提供についてでございますが、都はこれまでも、後遺症に悩む都民が身近な医療機関で受診できますよう、後遺症に対応可能な医療機関をはじめ、東京iCDCの専門家の後遺症に関する知見や生活全般にわたる各種相談窓口などの情報について、幅広く提供しております。
最後に、有機フッ素化合物、PFASについてでございますが、PFASの健康影響等につきましては、現時点で明らかになっておりませんが、国は現在、専門家会議でPFASに対する総合的な対応を検討しております。
都は、国に対し、健康影響及び環境に関する評価について、科学的根拠に基づいた知見を早急に示すよう緊急要望しております。
本年五月一日からは、都民の安心に資するよう、独自に専用電話による相談を実施しており、健康影響などに関する相談が、先週までに五百七十六件寄せられております。
〔生活文化スポーツ局長横山英樹君登壇〕
○生活文化スポーツ局長(横山英樹君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、大学生等への支援についてでございますが、大学生等高等教育機関に通う学生への支援は、国の責任において行うべきものでございます。国は、いわゆる高等教育の無償化の制度において、授業料等の負担軽減を図っております。
都内の私立専門学校につきましては、都としても財政負担を行うとともに、学校が制度利用の申請をした場合の審査や負担金の交付等を行っております。
なお、少子化対策の観点から、教育費の負担軽減の充実に向け、関東地方知事会議において、都の提案によりまして提案要望を取りまとめたところでございます。
次に、大学生等への入学金の支援についてでございますが、大学生等高等教育機関に通う学生への支援は、国の責任において行うべきものであり、国は、いわゆる高等教育の無償化の制度において、授業料のほか、入学金についても負担軽減を図っております。
都内私立専門学校の入学金への補助につきましては、都としても財政負担を行うとともに、学校が制度利用の申請をした場合の審査や負担金の交付等を行っております。
最後に、私立学校における電気代についてでございますが、都は、私立学校が教育条件の維持向上、保護者の経済的負担の軽減及び学校経営の健全化を図れるよう、経常費補助を実施しております。
今後も、私立学校の経営が安定的に行われるよう、経常費補助を適切に実施してまいります。
〔総務局長野間達也君登壇〕
○総務局長(野間達也君) 六点のご質問にお答えいたします。
東京都立大学における授業料無償化についてでございますが、今般の無償化は、都内子育て世帯の教育費の負担軽減を図る観点から、授業料を免除するものでございます。
今後、所得や住所、その他の要件を公表する予定でございます。
次に、都立大の入学料についてでございますが、地方独立行政法人法では、公立大学法人が入学料等の料金の上限を定めて都に申請し、都は、その上限額を議会の議決を経た上で認可する仕組みとなってございます。
都立大におけます入学料の徴収につきましても、認可額の範囲内で、法人が自主的、自律的に判断してございます。
次に、マンションの震災対策についてでございますが、東京都地域防災計画震災編では、タワーマンションをはじめとしたマンション防災の取組を推進することは喫緊の課題であるとし、多面的で効果的な普及啓発策などを推進することとしてございます。
次に、感震ブレーカーについてでございますが、大規模災害時の被害を最小限に抑えるためには、出火防止や初期消火等を総合的に進めることが重要でございます。
このため、都民の出火防止対策を促進するために効果的な感震ブレーカーを、木造住宅密集地域において、希望する対象世帯に対し配布することといたしました。
次に、先行自治体への配布についてでございますが、都は、都民の出火防止対策を促進するため、関係区市と連携しながら、震災時に延焼による被害が懸念される木造住宅密集地域におきまして、希望する対象世帯に対し、感震ブレーカーを配布することといたしました。
配布に当たっては、初期消火対策など、多面的な取組の重要性を普及啓発することとしてございます。
最後に、出火防止対策促進事業についてでございますが、大規模災害の被害を最小限に抑えるには、出火防止や初期消火等を総合的に進めることが重要でございまして、感震ブレーカー配布に当たりましても、消火器等による初期消火対策など、多面的な取組の重要性を周知することとしてございます。
〔福祉保健局長佐藤智秀君登壇〕
○福祉保健局長(佐藤智秀君) 十点のご質問にお答えをいたします。
まず、都立看護専門学校の学費についてでございます。
都立看護専門学校は、看護師の養成と都内における看護師の充足を目的として設置をしております。
都は現在、受益者負担適正化の観点から、都立看護専門学校の入学料や授業料等を徴収しております。経済的な困窮等の理由がある学生に対しては、減免等を行うことで修学機会を適切に確保しております。
次に、国民健康保険の負担軽減についてでございます。
国民健康保険は、法に基づく全国統一の制度であり、その制度上の課題は、制度設計者である国が責任を持って対応すべきことでございます。
都はこれまで、国に対し、構造的な問題の抜本的な解決を図るよう強く求めてまいりました。
また、国民健康保険制度の健全かつ安定的な運営を図るため、法令等に基づく財政支援を行っております。
続きまして、国民健康保険の子供の均等割保険料についてでございます。
国民健康保険は全国統一の制度であり、子供に係る均等割保険料の軽減措置を含め、その制度上の課題につきましては、国が責任を持って対応すべきものであります。
続きまして、電気代の高騰についてでございます。
都は、物価高騰の影響の長期化から都民の生活を守るため、経済的に厳しい環境に置かれた方への支援に取り組んでおります。
また、国に対して、生活保護制度におきまして、熱中症予防などの健康維持管理上、必要な場合には、保護開始時等に限らず冷房器具の購入設置経費の支給を可能とすることを要望しております。
続きまして、女性への支援についてでございます。
困難な問題を抱える女性への支援に関する法律に基づく基本計画の策定に向けまして、都は区市町村や民間団体等から意見を聞きながら、女性への支援について検討していくこととしております。
続きまして、女性福祉施策の所管についてのご質問でございます。
女性に係る施策におきましては、多様な支援を早期から切れ目なく包括的に提供していく観点から、福祉、保健医療、労働、住まい、教育、男女平等参画等、関係局が連携をして対応しております。
続きまして、高齢者への補聴器支給等の支援についてでございます。
都は、区市町村が高齢者への補聴器支給等の事業を地域の実情に応じて柔軟に実施できるよう、包括補助により支援をしておりまして、現在、効果的な施策について、区市町村など関係者の意見も聞きながら検討を行っております。
続きまして、補聴器購入費等に係る補助制度についてのご質問でございます。
都は、包括補助の選択事業として支援しており、補助率は二分の一、補助実績は、五年前の平成三十年度の二自治体から、令和四年度は十三区一市一村の計十五自治体へと増加をしております。
続きまして、補聴器の調整等についてでございます。
一人一人の聞こえ方に応じて補聴器の調整を受けられることが大切でございます。
都は、利用者ごとの調整が可能な管理医療機器である補聴器支給等の事業を行う区市町村を包括補助により支援をしております。
最後に、聴力低下の早期発見についてでございますが、加齢性難聴は早期発見、早期対応が重要であることから、都は現在、効果的な施策について、区市町村など関係者の意見も聞きながら検討を行っております。
なお、都では、包括補助による区市町村の補聴器支給等の事業への支援に当たりまして、聴力検査結果により補聴器の必要性を確認する必要があるとの考え方を示しまして、検査費用も補助の対象としております。
〔住宅政策本部長山口真君登壇〕
○住宅政策本部長(山口真君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、都営住宅の共用部のLED化についてでございますが、脱炭素社会実現に向け、都営住宅においても省エネ性能が高いLED照明の設置を推進することは重要でございます。
都は、令和十二年度末の設置完了に向け、建て替え工事では平成二十七年度から、既存住棟の改修では平成二十九年度から、共用部照明のLED化を計画的に進めております。
既存住棟の改修では、工事内容の簡素化によるコスト低減などを行いまして、引き続き計画の前倒しに取り組んでまいります。
次に、現役世代の単身者への住宅支援についてでございますが、横浜市の単身世帯の住まいに関する調査の存在については存じております。自力で住宅を円滑に確保することが難しい低所得者等の住宅確保要配慮者の居住の安定は重要でございます。
都はこれまでも、若年単身者を含めた低所得者等の要配慮者に対しまして、民間賃貸住宅ストックを活用した東京ささエール住宅の供給促進など、住宅セーフティーネットの機能強化を進めております。
最後に、都営住宅の増設による現役世代の単身者への住宅支援についてでございますが、住宅ストック全体が量的に充足している中で、今後、人口が減少する見込みであることから、都営住宅は現在のストックを最大限に活用しまして、住宅セーフティーネットの中核としての機能を果たしてまいります。
若年単身者を含めた低所得者等の要配慮者に対しましては、民間賃貸住宅ストックを活用した東京ささエール住宅の供給促進など、住宅セーフティーネットの機能強化を進めているところでございます。
〔産業労働局長坂本雅彦君登壇〕
○産業労働局長(坂本雅彦君) 九点のご質問にお答えいたします。
まず、賃金の引上げについてでございますが、都は、働き方のルールを改善し、勤務の仕組みなどを見直すとともに、賃金の引上げを行う事業者に奨励金を支給しております。
次に、最低賃金の引上げについてでございますが、中小企業が生産性の向上と賃上げの両立する働きがいのある職場づくりを行うことは必要でございます。都は、労働者の処遇改善に向けた中小企業の様々な取組に支援を行っております。
次に、中小企業への支援についてでございますが、東京の地域経済を支える中小企業の支援を行うことは必要でございます。
次に、ものづくり企業の集積についてでございますが、都内にはものづくりの中小企業が集積をしており、その事業継続に向け、経営や技術の面から支援を行っております。引き続き、中小企業の下支えを適切に実施します。
次に、中小企業の経営についてでございますが、都は、厳しい経営環境にある中小企業に対し、経営と金融の両面から支援を行っております。
次に、中小企業のコストについてでございますが、都は、東京の産業を担う中小企業に対し、エネルギーのコスト等を削減できるよう支援を行っております。これによりまして、その経営の持続と発展をサポートいたします。
次に、畜産農家への支援についてでございますが、都は、乳牛等を飼育する農家が飼料となる牧草の購入などを行う経費への支援を充実します。
次に、エネルギー問題アドバイザリーボードについてでございますが、この会議は、電力の需給バランスの実現に役立つ施策や、脱炭素社会実現に向け、水素の普及拡大など、エネルギーの在り方に関し、有識者から意見をいただくために設置しました。
最後に、有機フッ素化合物の農産物への影響についてでございますが、都は、PFASの農畜産物等への影響を明らかにするとともに、必要な対策を速やかに検討するよう、既に国に対し要望を行っております。
〔政策企画局長古谷ひろみ君登壇〕
○政策企画局長(古谷ひろみ君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、財政援助団体等監査報告書についてでございますが、本監査では、組織委員会の事業運営等について、法人運営体制や情報公開、都による関与など、様々な観点から監査いただいており、真摯に受け止め、今後の事業に生かしてまいります。
次に、テストイベントに関する都の調査についてでございますが、調査チームを設置し、組織委員会の契約手続等の事実確認や関係者からの聞き取り調査等を実施しており、有識者によるガバナンスの実態や課題等の分析を行っております。
〔都市整備局長谷崎馨一君登壇〕
○都市整備局長(谷崎馨一君) 七点のご質問にお答えいたします。
まず、選手村跡地におけるマンション販売についてでございます。
都は、選手村跡地において、市街地再開発事業によりまちづくりを行っており、マンションの整備と販売は特定建築者制度で民間が担っております。
昨年秋以降にマンションの購入申込みが極めて高倍率となったことを踏まえ、今般、都は、住みたい方が一人でも多く購入できるよう、特定建築者に対して配慮を求め、申込戸数を二戸までとする制限等の対応が取られることとなりました。
なお、敷地の処分価格は、学識経験者等から成る委員会において適正に審査し、定められたものでございます。
次に、手紙についてでございます。
これは、神宮外苑の計画について、文部科学省、文化庁、港区、新宿区及び東京都に出されたものでございます。
明治神宮などの事業者からは、政教分離の原則も踏まえ、内苑、外苑を合わせた明治神宮を将来にわたって護持していくというまちづくりの意義と併せて、関係者が一体となって既存樹木の保全に取り組むとともに、献木による植樹などにより質の高い新たな緑も創出し、従来よりも樹木の本数や緑の割合を増加させる計画が示されております。
次に、神宮外苑の再開発についてでございます。
神宮外苑は、創建時から多くのスポーツ施設が設けられ、国民や競技者がスポーツに親しんできた場所でございます。一方で、スポーツ施設の老朽化、広場やバリアフリーの歩行者空間の不足などの課題を抱えております。
こうした課題を解決し、緑豊かなスポーツの拠点としてさらに発展していくため、都は、関係権利者との協議や有識者、地元区との検討などを経て、まちづくりの方向性を示しました。
再開発は、明治神宮など民間事業者が自らの所有地において、責任を持って、競技の継続性に配慮しながら実施するものでございます。
次に、神宮外苑地区の再開発事業の権利変換計画についてでございます。
本事業においては、施行者が従前の所有権等の権利を従後の権利に置き換えるために、権利者全員の同意を得て作成するものであり、財産の評価については、各権利者が適切に判断するものと認識しております。権利変換計画の申請がなされれば、都は、都市再開発法にのっとり審査を行い、適正に手続を進めてまいります。
次に、羽田新飛行経路における落下物についてでございます。
羽田新飛行経路は、国が自らの責任と判断において、運用の導入を決定したものでございます。安全の確保は全てに優先することから、都は、機会を捉えて国に対して落下物防止対策の実施を求めてまいりました。
国は、新経路の運用開始前に策定した落下物防止対策基準に基づき、世界的に類を見ない対策を航空会社に義務づけること等により、安全の徹底に努めております。
国からは、羽田空港を含む七空港の部品欠落事案について報告を受けており、二〇二二年四月から九月の間の欠落部品の総数は四百七十七件でございました。一方、落下物事案は本年四月時点で確認されていないと聞いております。
次に、羽田新飛行経路の運用についてでございます。
将来にわたり東京が国際競争力を持ちながら持続的な発展を続けていくためには、羽田空港の機能強化を図ることが不可欠でございます。
羽田新飛行経路の導入については、国の責任と判断で決定したものであり、国は、部品欠落情報を踏まえて再発防止策を強化するなど、落下物防止対策を着実に実施するとしております。
都といたしましては、引き続き国に対して、安全対策の実施を求めてまいります。
最後に、日野市三沢における開発許可についてでございます。
本箇所における開発工事は、事業者からの申請内容が都市計画法の規定に適合していたことから、都は平成三十年五月に許可を行いました。本件許可に関わる工事は、完了検査を終えた上で、令和五年四月に完了公告を行っております。
六月三日の豪雨に伴う土砂崩れに対しましては、事業者が応急的な措置を行っており、都はその状況を既に確認しております。
引き続き、現地の状況を確認しながら、土地の保全義務を負う土地所有者等に対し、必要な対応を求めてまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕
○環境局長(栗岡祥一君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、環境影響評価書への指摘と事業者の反証についてでございますが、事業者は、四月及び五月の審議会において、指摘事項全てに対し回答を説明するとともに、あらかじめ審議会委員から徴取した当該回答に対する意見に対しても、一つ一つ説明を行いました。
その結果、審議会では、評価書に虚偽や誤りはなく、環境影響の予測、評価に変更が生じるようなものはないと判断され、事業者による説明は終了するとの結論となりました。また、住民等に対し、丁寧かつ真摯に対応することを事業者に求める発言がございました。
次に、有機フッ素化合物の実態解明についてでございますが、都はこれまでも、都内全域の地下水の水質調査を行っており、今後、指針値を超過した井戸水の飲用を控える取組につながるよう、今年度中に都内全域の調査を進めてまいります。
〔百二十六番大山とも子君登壇〕
○百二十六番(大山とも子君) 二つのテーマで再質問します。
まず、知事が設置したエネルギー問題アドバイザリーボードについてです。
脱炭素に向けた会議だという答弁でした。しかし、知事が委員として依頼した方は、石炭発電こそ日本の強みだとか、石炭火力は発電所として維持していくとか、石油、石炭のオプションはしっかり残しておくことが重要などと発言している石炭火力の延命、維持論者ばかりです。知事も同じ認識なのですか。お答えください。
気候危機対策の努力に逆行し、火力発電を延命するための会議であることは明らかではありませんか。こんな恥ずかしい会議を設置、開催するべきではありません。知事の答弁を求めます。
次に、神宮外苑です。
坂本龍一さんの手紙の受け止めについて、私は知事に聞きました。知事宛ての手紙だからです。ところが、局長が、手紙は都に出されたものだと事実を偽って答弁に立ちました。手紙の宛名は、東京都知事小池百合子様ではないのですか。お答えください。
手紙で坂本龍一氏は、東京を都市と自然の聖地と位置づけ、そのゴールに向け政治主導することを呼びかけ、あなたのリーダーシップに期待しますと結んでいます。政治家である小池知事のリーダーシップを、小池知事、あなたに訴えた手紙であることは明確ではありませんか。お答えください。
知事、坂本龍一氏の手紙を読んだのですか。そして、その手紙をどう受け止めているのですか。
以上、エネルギー問題アドバイザリーボードについて二問、神宮外苑で三問の知事の答弁を求め、再質問を終わります。(拍手)
〔産業労働局長坂本雅彦君登壇〕
○産業労働局長(坂本雅彦君) エネルギー問題アドバイザリーボードについてのご質問にお答えをいたします。
この会議は、電力の需給バランスの実現に役立つ施策や、脱炭素社会実現に向け水素の普及拡大など、エネルギーの在り方に関し、有識者から意見をいただくために設置をいたしました。
以上でございます。
〔都市整備局長谷崎馨一君登壇〕
○都市整備局長(谷崎馨一君) 外苑についての再質問にお答えいたします。
手紙は神宮外苑の計画についてであり、神宮外苑の既存樹木を守り、未来の子供たちへと手渡せるようにすべきとの意見をいただきました。
明治神宮などの事業者からは、政教分離の原則も踏まえ、内苑、外苑を合わせた明治神宮を将来にわたって護持していくというまちづくりの意義と併せて、既存樹木の保全や、樹木による新たな緑の創出により、樹木の本数や緑の割合を増加させる計画が示されております。