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質問・条例提案

2022.12.15

文書質問 英語スピーキングテストについて ほか とや英津子(練馬区選出)

2022年第4回定例会で以下の文書質問を提出しました。


令和4年第四回都議会定例会
文書質問趣意書
提出者 とや英津子

質問事項
 一 英語スピーキングテストについて
 二 練馬城址公園とハリーポッター施設について

答 弁
 一 英語スピーキングテストについて
 二 練馬城址公園とハリーポッター施設について

一 英語スピーキングテストについて

 保護者や研究者、教員など多くの都民の反対の声が上がる中、東京都教育委員会は11月27日、英語スピーキングテスト・ESAT-Jを強行しました。
 試験が実施されてなお、都民の怒りは広がるばかりです。それは、試験が公平・公正に行われたとはとても言えないからです。
 都議会議員42名が加盟する「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の都立高等学校の入学選抜への活用を中止するための都議会議員連盟」は、「入試改革を考える会」「都立高校入試 英語スピーキングテストに反対する保護者の会」「都立高校入試への英語スピーキングテスト導入の中止を求める会」とともに、今回のESAT-Jが入試に必要なレベルで公平・公正に行われたのか、中学生に過度な負担がかからなかったかなど、実際の状況を当事者から寄せてもらうアンケートをおこないました。
 寄せられた情報からは、ESAT-Jは、公平・公正に実施されたとは到底いえない状況が明らかになりました。
 試験前からも多くの疑問が寄せられ、都教委は説明責任を果たしているとはとても言えません。

Q1 受験申込は各自がオンラインで行い、都教委は95%の生徒が申し込んだと都議会文教委員会でも報告しました。
 受験申込76,000人のうち、実際に受験した生徒69,000人との差は7,000人ですが、不受験者、追試、その他の理由別の人数を示してください。

 不受験者について。

Q2 不受験となった生徒の調査書にはESAT-Jの結果は記載されません。どのような記載で受験校に送られるのでしょうか。

Q3 不受験者の生徒が結果に疑義・不服がある場合の扱いはどうなりますか。

Q4 受験したすべての生徒のうち、結果に不服・疑義がある生徒への音声解答と設問別の解答はいつどのように開示されるのでしょうか。

 11月27日の試験当日の問題について。

Q5 当日の欠席連絡の電話が夕方までつながらなかったようです。このことは、どう考えますか。
 また、受験会場で出欠が分かるのに、何故それをしなかったのでしょうか。

Q6 道案内の配置人数、交通遅延などの対応は適切だったのでしょうか。

Q7 前半、後半クラスが隣同士の教室配置になっている会場が複数ありました。前半の生徒の声が後半の生徒に聞こえた、前半と後半で問題漏洩があった、などの理由で「公平性に欠ける」という声が生徒たちからあがっています。このような声がありながら、入試に活用することについて今でも問題はないとお考えでしょうか。

Q8 試験監督への事前研修や、監督マニュアルの周知が不十分であることを多くの生徒も指摘しています。今回の試験監督への研修や当日の運営面での問題はなかったとお考えですか。

Q9 試験会場の消毒や換気、マスクを外しての本人確認などが徹底されていなかったという声があがっています。この指摘についてはどのようにお考えでしょうか。

Q10 試験当日に貸し切りバスが都教委により準備された生徒と、往復の交通費を自費で負担した生徒がいます。このことは公立学校の到達度テストとして実施するには、不公平ではないでしょうか。

Q11 試験監督者への当日の運営に関してトラブルなどがなかったか、全員に調査はしましたか。

 試験当日は、前半組・後半組の情報遮断不全やイヤーマフ越しに解答音声が聞こえた、録音確認の際に周りの声が録音されていたなど、多くの声が寄せられました。

Q12 このことについて、今後どのような検証をするのでしょうか。

Q13 教室の配置について、同じフロアとそうでない学校、教室などが隣合わせの施設などについて、それぞれ数を示してください。

 ESAT-Jの出題について。
 研究者・専門家、教員などから、出題された設問の一部が学習指導要領に逸脱しているとの指摘があります。

Q14 事前に出題内容や範囲が適切であると都教委は確認したのでしょうか。

Q15 確認したのであれば、どのような体制で行ったのでしょうか。

 テスト問題PartA No.2では、「聞いている人に意味や内容がわかるように、英文を声に出して読んでください」という指示文の後、まとまった英文を音読します。その英文の中に、You may have seen that there’s a new tea shop next to our school.とあります。このmay have seenという表現は学習指導要領に記載された中学校での学習内容を逸脱しています。「【外国語編 英語編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説」の38ページには「e助動詞の用法」として「(中略)中学校で扱う助動詞は、canの「許可」や「依頼」を表す用法などである。その他に、must、must not、may、shouldなども中学校で扱われる。高等学校では、必要に応じて、助動詞の過去形、助動詞を含む受け身、助動詞と完了形を用いた過去に関する推測の表現なども扱う」とあり、下線部が該当するmay have seenが中学校での学習内容を逸脱していることは明白です。
 ところが都教委は教育新聞で、「一般論として都立高校入試問題は、中学校の学習指導要領から出題することが適切ではあるが、今回の問題についてはmay、have、seen、いずれの単語も既習事項であり、意味をとることもできる。文法を理解していなければ解答できないという内容ではなく、問題があるものとは認識していない。英語として自然な流れになるような文章を出題した」と説明してます。
 また、浜教育長は「どのような文法事項を扱うか、また小・中・高等学校のどの段階で扱うかについては制限する趣旨とはなっていません」と発言していますが、これは事実に反します。
 大津由紀雄慶応大学名誉教授・日本認知科学会元会長・言語科学会元会長は、この見解に対して「都教委自身が『出題は学習指導要領の範囲でおこないます。だから、普段の学習をしっかりしていれば心配はいらない』と中学生に伝えていた」ことから、裏切り以外のなにものでもないと、怒りを表明しています。
 実際、都教委は文教委員会でも学習指導要領に基づいた出題であること、中学の授業を受けていれば解ける問題と答弁をしてきました。
 また、都教育委員会のESAT-Jに関するQ&Aでもそのように述べています。

Q16 学習指導要領を逸脱した問題を出題することは、中学生や保護者に対する裏切り行為ではありませんか。また、日々の授業で内容をよく理解して、それを相手に伝える読み方をしようと学習を積み重ね、生徒に向き合ってきた教員の努力を認めない傲慢な態度ではありませんか。直ちに訂正し、中学生と教員など関係者に謝罪するべきです。いかがですか。

 大津氏は、may have seenという表現形式は未習であっても音読の問題であり、may、have、seenが既習だから問題がないというのは専門家からみれば反論にもならない、文法と音声と意味の3つが関連しあって初めて音読ができると指摘します。

Q17 音読するためには文法知識によってその英文の成り立ちが理解できていることが必要ではありませんか。

Q18 そもそも文法を理解していなくても音読はできるというのであれば、文の形にする必要はなくなります。
 この問題の出題意図についてお答えください。

Q19 22年3月に行われた兵庫県の公立高校入試においてsuch as…「…のような」という熟語が出題されました。この熟語は一部の教科書にしか登場していないため、「中学生が習わない熟語」ということで「出題ミス」ということになりました。教育委員会は当該問題は受験生全員を正解扱いとしています。
 都教育委員会としても今回のmay have seenについての設問は採点対象から除外すべきではありませんか。

Q20 今回のように、学習指導要領を逸脱した出題が許されれば、他の教科でもあり得るということでしょうか。

Q21 都内で使われている教科書の一部で「助動詞+現在完了」という表現の記載がある、と都教委が言ったという報道があります。それは、どの教科書のどの部分ですか。

 都教委が区市町村立中学校に対して行うスピーキングテストは、到達度をはかるアチーブメントテストであり、あくまでも行政調査として到達度をはかるものであり、行政調査として行うことしかできず、強制することはできません。しかし、都立高校入試に活用することによって、テストを受けなければ生徒に不利益が生じるものとして強制することは、都教委による「不当な支配」だと厳しく指摘してきました。
 さらに、中学校の教職員が作成する調査書にはスピーキングテストの結果を書き込むことになっています。調査書は、各教科の学習の記録など中学校での教育活動の記録を書き込むことになっています。その中にある、諸活動の記録というのは、中学校3年間での活動について記すこととなっており、教職員が教育活動の中で生徒と関わり、記載する内容です。
 しかし、都教委はこの諸活動の記録の中に、スピーキングテストの結果を書き込むことにしているのです。

Q22 スピーキングの結果は調査書に書き込むことになっていますが、中学校や教員はそこに手を加えるなど裁量権はありますか。あるかないかでお答えください。

 実際には、ベネッセから送られてきたAからFまでの評価を、中学校の先生がそのまま書き写すことしかできず、日々の教育活動に関わっている教員の裁量の範囲外ということになります。
 調査書というのは、中学校における教育活動の記録について書くものなのに、都教委が行った行政調査であるスピーキングテストの結果を書き込ませるというのは、これは不当な介入そのものです。
 先日、お話を伺った中学校の先生は「英語の授業の中ではスピーキングを行い、そこも含めて英語の評価を行なっている。生徒の教育に責任を持っている学校で判断できない、ESAT-Jの点数を書き込ませるというのは本当におかしい。中学校が評価できないものを調査書に書かせ、入試に活用することは絶対にやめてほしい」と話していました。こうした声に耳を傾けるべきです。

Q23 ESAT-Jの都立高校入試活用は中止すべきです。お答え下さい。

二 練馬城址公園とハリーポッター施設について

 練馬城址公園の整備が進み、A、B、Cゾーンが2023年5月に開園します。その後、練馬城址公園公園計画区域の北東側に位置するワーナーブラザースのハリーポッター施設も夏の開園を待つ状態です。
 公園予定地の一等地とも言える場所に、東京ドーム2個分、約9万平方メートルの広大な敷地を活用することについては、東京都、練馬区、西武鉄道株式会社、ワーナーブラザースジャパン合同会社、伊藤忠商事株式会社の5者が「覚書」を締結し、30年間にわたる営業を承認しています。
 こうした経緯を持つハリーポッター施設ですが、開業を目前に控え、都民からはさまざまな声が寄せられています。その一つが、施設の屋根への太陽光発電設備の設置です。

Q1 都は、2019年12月に、都が2050年CO2排出実質ゼロに向けた「ゼロエミッション東京戦略」を公表しており、2030年までのCO2排出量の半減、カーボンハーフの実現には、ビジネス、市民生活、都市づくりなど、あらゆる分野の社会経済構造を、脱炭素型に移行する再構築・再設計が必要であることを示しました。
 しかし、大規模施設であるハリーポッター施設は夏の開業を目指し現在工事中ですが、屋根には太陽光発電が設置されていません。
 東京都は今定例会で、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」の改正を行い、太陽光発電装置の「義務化」へと舵をきりました。
 ハリーポッター施設は太陽光発電装置設置義務の対象施設となりますか。

Q2 都は、2010年度から環境確保条例に基づき、大規模事業所に対する「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度」により、都内の温室効果ガス排出量の確実な削減を進めています。ハリーポッター施設はキャップ&トレードの対象施設になりますか。

Q3 都や練馬区、事業者が締結した「覚書」第7条には、環境への配慮として関係者の協力のもと、「…周辺の住環境に配慮して整備及び運営を行うものとする。」とあります。水と緑の公園という練馬城址公園のコンセプトからも、ハリーポッター施設に環境への配慮を求めるべきではありませんか。

令和4年第四回都議会定例会
とや英津子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 英語スピーキングテストについて
 1 受験申込は各自がオンラインで行い、都教委は95%の生徒が申し込んだと都議会文教委員会でも報告した。受験申込76,000人のうち、実際に受験した生徒69,000人との差は7,000人だが、不受験者、追試、その他の理由別の人数を伺う。

回答
 予備日の受験者は、体調不良等やむを得ない事情によるものです。予備日の受験者数は1,700人であり、その具体的な人数の内訳については、公表していません。

質問事項
 一の2 不受験となった生徒の調査書にはESAT-Jの結果は記載されない。どのような記載で受験校に送られるのか伺う。

回答
 中学校は、スピーキングテストを受験していない者について、受験対象者ではない者や、都立高等学校入学者選抜におけるESAT-Jの結果活用に関する措置申請承認書の交付を受けた者等に区分し、それぞれ調査書に記載します。

質問事項
 一の3 不受験者の生徒が結果に疑義・不服がある場合の扱いはどうなるか伺う。

回答
 スピーキングテストをやむを得ない理由等により、受けることができなかった不受験者については、英語学力検査の得点を基に、テスト結果に相当する点数を付与することとしています。
  なお、不受験者は、開示請求書を各都立高校に提出することにより、スピーキングテストに相当する評価を確認することが可能です。

質問事項
 一の4 受験したすべての生徒のうち、結果に不服・疑義がある生徒への音声解答と設問別の解答はいつどのように開示されるのか伺う。

回答
 音声データの開示の請求に関する手続きについては、令和5年3月以降の実施に向けて日程と方法を調整中です。

質問事項
 一の5 当日の欠席連絡の電話が夕方までつながらなかったようだが、見解を伺う。また、受験会場で出欠が分かるのに、何故それをしなかったのか伺う。

回答
 欠席連絡は、電子メールで受け付けることとしており、電子メールが送信できない場合は、電話で受け付けました。電話回線は、混雑してつながりにくい時間帯もありましたが、時間や期間を延長して受け付けました。
 なお、試験会場においても、受験状況を把握しています。

質問事項
 一の6 道案内の配置人数、交通遅延などの対応は適切だったのか伺う。

回答
 スピーキングテストの運営は、適切に実施しました。

質問事項
 一の7 前半、後半クラスが隣同士の教室配置になっている会場が複数あった。前半の生徒の声が後半の生徒に聞こえた、前半と後半で問題漏洩があった、などの理由で「公平性に欠ける」という声が生徒たちからあがっているが、入試に活用することについて今でも問題はないと考えているのか伺う。

回答
 都教育委員会は、テスト終了時に、事業者及び配置した都職員からの報告により、解答に影響を与えることはなかったことを確認しています。
 また、テスト終了後に、区市町村教育委員会から状況を聞き取った結果、解答に影響を与えるような事例の報告を中学校から受けていないことを確認しています。
 スピーキングテストは適切に実施されており、都教育委員会は、都立高校入試において、その結果を活用します。

質問事項
 一の8 試験監督への事前研修や、監督マニュアルの周知が不十分であることを多くの生徒も指摘しているが、今回の試験監督への研修や当日の運営面での問題はなかったと考えているのか、伺う。

回答
 事業者は、協定に基づき、監督者等に対して役割に応じた研修を実施し、試験当日は定められた運営方法に従い、試験を実施しました。

質問事項
 一の9 試験会場の消毒や換気、マスクを外しての本人確認などが徹底されていなかったという声があがっているが、この指摘について見解を伺う。

回答
 事業者は、協定に基づき、監督者等に対して役割に応じた研修を実施し、試験当日は定められた運営方法に従い、試験を実施しました。

質問事項
 一の10 試験当日に貸し切りバスが都教委により準備された生徒と、往復の交通費を自費で負担した生徒がいるが、このことは公立学校の到達度テストとして実施するには、不公平ではないか伺う。

回答
 テスト会場までの交通費については、通常の校外学習等における取り扱いと同様に、原則、受験者の負担としましたが、公共交通機関の運行状況等から、やむを得ないと判断した一部の学校の生徒に対しては、臨時バスを手配しました。

質問事項
 一の11 試験監督者への当日の運営に関してトラブルなどがなかったか、全員に調査はしたか伺う。

回答
 都教育委員会は、テスト終了時に、事業者からの報告により、解答に影響を与えるようなことはなく実施されたことを確認しています。

質問事項
 一の12 試験当日は、前半組・後半組の情報遮断不全やイヤーマフ越しに解答音声が聞こえた、録音確認の際に周りの声が録音されていたなど、多くの声が寄せられたが、今後どのような検証をするのか伺う。

回答
 解答音声は、高機能収音マイクを口元に設定して録音するため、本人の音声と周りの生徒の音声は、録音状態が異なることから、本人の音声と周りの音声の区別は確実にできることを、プレテスト等の際に検証済みです。

質問事項
 一の13 教室の配置について、同じフロアとそうでない学校、教室などが隣合わせの施設などについて、それぞれ数を伺う。

回答
 教室の配置等については、試験実施上の運営情報に当たるため公表していません。

質問事項
 一の14 ESAT-Jの出題について、研究者・専門家・教員などから、出題された設問の一部が学習指導要領に逸脱しているとの指摘があるが、事前に出題内容や範囲が適切であると都教委は確認したのか伺う。

回答
 都教育委員会は、問題等検討委員会において、試験問題を検討し、作成しています。

質問事項
 一の15 確認したのであれば、どのような体制で行ったのか伺う。

回答
 都教育委員会は、問題等検討委員会において、試験問題を検討し、作成しています。
 具体的な事項については、試験実施上の機密事項に当たるため、公表していません。

質問事項
 一の16 学習指導要領を逸脱した問題を出題することは、中学生や保護者に対する裏切り行為ではないか。また、教員の努力を認めない傲慢な態度ではないか。直ちに訂正し、中学生と教員など関係者に謝罪するべきだが、見解を伺う。

回答
 中学校外国語の学習指導要領では、生徒が、英語を使って何ができるようになるかという観点が重視されており、目的・場面・状況に応じて多様な表現を扱うことが求められています。その際、どのような文法事項を扱うか、また、小・中・高等学校の、どの段階で扱うかについて制限する主旨とはなっていません。
 今回のスピーキングテストの音読の問題は、中学校で学ぶ単語を用い、場面に応じて、英語として自然となるよう文を作成し出題したものであり、学習指導要領を逸脱しているとの指摘は当たりません。

質問事項
 一の17 音読するためには文法知識によってその英文の成り立ちが理解できていることが必要ではないか伺う。

回答
 今回のスピーキングテストの音読の問題は、中学校で学ぶ単語を用い、場面に応じて、英語として自然となるよう文を作成し出題したものです。

質問事項
 一の18 文法を理解していなくても音読はできるというのであれば、文の形にする必要はなくなる。この問題の出題意図について伺う。

回答
 英文を読み上げる目的や場面、状況等を適切に設定した上で、まとまった英文を音読することにより、話す力を測るものです。

質問事項
 一の19 22年3月に行われた兵庫県の公立高校入試において出題された熟語は一部の教科書にしか登場していないため、「中学生が習わない熟語」ということで「出題ミス」ということになった。教育委員会は当該問題は受験生全員を正解扱いとしている。都教育委員会としても今回の設問は採点対象から除外すべきではないか、見解を伺う。

回答
 今回のスピーキングテストの音読の問題は、中学校で学ぶ単語を用い、場面に応じて、英語として自然となるよう文を作成し出題したものであり、指摘には当たりません。

質問事項
 一の20 今回のように、学習指導要領を逸脱した出題が許されれば、他の教科でもあり得るということか伺う。

回答
 今回のスピーキングテストの音読の問題は、中学校で学ぶ単語を用い、場面に応じて、英語として自然となるよう文を作成し出題したものであり、学習指導要領を逸脱しているとの指摘は当たりません。

質問事項
 一の21 都内で使われている教科書の一部で「助動詞+現在完了」という表現の記載があると都教委が言ったという報道があるが、それは、どの教科書のどの部分か伺う。

回答
 中学校の英語教科書の中には、高等学校学習指導要領で示されている内容を含む英文が掲載されているものもあります。

質問事項
 一の22 スピーキングの結果は調査書に書き込むことになっているが、中学校や教員はそこに手を加えるなど裁量権はあるか。あるかないかで答えるよう求める。

回答
 都立高校入試の選抜に用いる調査書は、選抜を行う都教育委員会が、その様式や記載内容を定めるものです。スピーキングテストの結果を入試で活用するに当たっては、その評価を調査書に記載することを求めています。

質問事項
 一の23 ESAT-Jの都立高校入試活用は中止すべきだが、見解を伺う。

回答
 スピーキングテストは適切に実施されており、都教育委員会は、都立高校入試において、その結果を活用します。

質問事項
 二 練馬城址公園とハリーポッター施設について
 1 大規模施設であるハリーポッター施設は現在工事中だが、屋根には太陽光発電が設置されていない。都は今定例会で、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」の改正を行い、太陽光発電装置の「義務化」へと舵をきったが、ハリーポッター施設は太陽光発電装置設置義務の対象施設となるか伺う。

回答
 都は、大規模新築建物の建築主に対し、省エネや再エネ等の環境配慮の取組について建築物環境計画書の提出を義務付けており、本施設は、令和3年4月に提出済みです。
 今般の改正条例の施行は、令和7年4月1日であり、太陽光発電設備の設置義務の対象外です。

質問事項
 二の2 都は、2010年度から環境確保条例に基づき、大規模事業所に対する「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度」により、都内の温室効果ガス排出量の確実な削減を進めているが、ハリーポッター施設はキャップ&トレードの対象施設になるか伺う。

回答
 当該施設の竣工後、年間のエネルギー使用量が原油換算1,500キロリットル以上となった場合、キャップアンドトレード制度の対象事業所となります。

質問事項
 二の3 都や練馬区、事業者が締結した「覚書」第7条には、環境への配慮として関係者の協力のもと、「…周辺の住環境に配慮して整備及び運営を行うものとする。」とある。水と緑の公園という練馬城祉公園のコンセプトからも、ハリーポッター施設に環境への配慮を求めるべきではないか、見解を伺う。

回答
 覚書は、都と民間事業者等が相互に連携協力し、練馬城址公園の整備と適切な利用を進めていくことを目的としており、周辺の住環境に配慮して整備及び運営を行うこととしています。これに基づき、民間事業者が適切に対応していくものと認識しています。