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質問・条例提案

2023.06.21

文書質問 都立葛西臨海水族園(仮称)整備等事業におけるPFI事業者の選定過程の詳細を、広く都民に明らかにすべき件について 原純子都議(江戸川区選出)

2023年第2回定例会で以下の文書質問を提出しました。

質問事項 一 都立葛西臨海水族園(仮称)整備等事業におけるPFI事業者の選定過程の詳細を、広く都民に明らかにすべき件について
答 弁  一 都立葛西臨海水族園(仮称)整備等事業におけるPFI事業者の選定過程の詳細を、広く都民に明らかにすべき件について


令和5年第二回都議会定例会
文書質問趣意書 提出者 原純子

質問事項
一 都立葛西臨海水族園(仮称)整備等事業におけるPFI事業者の選定過程の詳細を、広く都民に明らかにすべき件について
  2022年8月、都は、葛西臨海水族園の新施設建設計画を請け負うPFI事業者を選定しました。入札事業者は2グループで、審査委員会の選考の結果、INOCHIグループ(のちに株式会社東京シアトリエを設立)が落札されました。同年12月、都議会第4定例会に、PFI事業の契約案件として提出されましたが、計画の提案内容については、イメージ図2枚(鳥瞰図と施設概要)のみで、提案内容はほとんど不明でした。審査記録についても、審査点数と審査講評、提案内容に言及した議論部分は省かれた議事録が公表されているのみで、非落札事業者TALグループの提案内容については一切の情報が非公表でした。これでは、2社の違いはどこで、都は「PFIによるコスト縮小」をうたいながら、なぜ9億円高いINOCHIグループが落札されたのか、議論の経過がわからず、私ども日本共産党都議団は契約を到底承認することができませんでした。
  その後も、市民による情報開示請求に対してほぼ黒塗りの秘匿事項だらけのゆゆしき状態が続き、樹木の大量伐採への懸念について、都も事業者もなんら誠意を見せず、先延ばしにして、現在に至っています。
  ところが先日、6月5日、非落札事業者のTALグループのプランとされる、新施設の提案資料がマスコミによって公開されました。
  記事情報によると、TALグループは「樹木の伐採と建物の解体を最小限に抑える配置計画とする」とのコンセプトを打ち出し、淡水生物館を残すプランになっています。既存水族園との連携もイメージ図に示されており、多くの市民がパブリックコメントでのぞんだ意見が反映されているように見えます。この提案がTALグループの提案で間違いないならば、審査がどのように行われたのかを、都民は知る権利があります。
 1 審査経過の詳細を公表すべきですがいかがですか。
 2 特に、2社の提案内容について質疑応答や議論をした部分で省略されている内容を公表すべきです。また、審査委員のつけた点数については、各委員ごとのつけた点数を一覧で公表すべきですが、公表していただけませんか。
 3 この間の環境建設委員会の質疑の答弁では、提案の詳細は「事業者の秘匿事項」との説明が再三されていますが、公共建築の計画を進める上で、当然保障されるべき、都民の知る権利と矛盾しませんか。
 4 提案内容が事業者に所属するものなら、都民が納得いくよう、都は事業者に公表させるべきではないですか。
  非落札事業者の提案内容も公表し、選ばれなかった理由がきちんと説明されなければ、都民は審査について疑義をもってしまうと思いますが、両グループの提案内容の公表と結果までの経過を公表していただくことを求めます。
 5 淡水生物館の存廃について、改めてパブリックコメントの実施が必要だと思いますが、検討されますか。
 6 樹木の伐採、移植についての判断を、事業者に勝手に行うことはさせないでいただきたいです。樹木調査の結果報告を広く公表し、専門家の意見を聞くべきですが、その予定はありますか。
 7 地元の住民説明会の開催など意見を聞く機会を設けていただきたいですが、予定はありますか。
  本事業計画について、広く都民に情報を公開し、都民の納得を得ながら進めることを改めて強く求めます。


令和5年第二回都議会定例会
原純子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 都立葛西臨海水族園(仮称)整備等事業におけるPFI事業者の選定過程の詳細を、広く都民に明らかにすべき件について
  1 審査経過の詳細を公表すべきだが見解を伺う。

回答
  「事業者選定経過及び審査講評」及び「技術審査委員会議事録」を、令和4年9月に、都ホームページにおいて公表しています。

質問事項
 一の2 特に、2社の提案内容について質疑応答や議論をした部分で省略されている内容を公表すべきであり、また、審査委員のつけた点数については、各委員ごとのつけた点数を一覧で公表すべきだが、見解を伺う。

回答
  「技術審査委員会議事録」を、都ホームページにおいて公表しています。議事録のうち、ヒアリングの内容及び質疑応答については、応募グループの固有のノウハウが多く含まれているため、公表していません。
  技術審査委員会における各応募グループの加点審査の結果については、「事業者選定経過及び審査講評」において公表しています。

質問事項
 一の3 この間の環境建設委員会の質疑の答弁では、提案の詳細は「事業者の秘匿事項」との説明が再三されているが、公共建築の計画を進める上で、当然保障されるべき、都民の知る権利と矛盾しないか伺う。

回答
  入札時提出書類の著作権は事業者に帰属しています。

質問事項
 一の4 提案内容が事業者に所属するものなら、都民が納得いくよう、事業者に公表させるべきではないか、見解を伺う。

回答
  事業の概要については、既に都ホームページで公表しており、今後の進捗状況についても適切に公表していきます。

質問事項
 一の5 淡水生物館の存廃について、改めてパブリックコメントの実施が必要だと考えるが、検討されるか伺う。

回答
  新施設の整備に向けては、パブリックコメントにより都民意見を広く聴取した上で基本構想及び事業計画を策定しています。

質問事項
 一の6 樹木の伐採、移植についての判断を、事業者に勝手に行うことはさせないでいただきたく、樹木調査の結果報告を広く公表し、専門家の意見を聞くべきだが、その予定はあるか伺う。

回答
  新施設整備に当たり支障となる樹木については、樹木診断を実施のうえ移植し、「共生の杜」を整備するために活用するなど引き続き生かしていきます。
  この考え方に基づき、現在事業を進めています。
  樹木の具体的取扱いについては、事業全般の進捗状況に合わせて適切に公表します。

質問事項
 一の7 地元の住民説明会の開催など意見を聞く機会を設けていただきたいが、予定はあるか伺う。

回答
  新施設の整備に向けては、パブリックコメントにより都民意見を広く聴取した上で基本構想及び事業計画を策定しています。
  また、事業の進捗状況について、今後も適切に公表していきます。

以上