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質問・条例提案

2024.03.28

文書質問 「アクティブChojuプロジェクト」について 黒目川への油流出問題について 原のり子(北多摩第4選出)

2024年第一回都議会定例会
文書質問趣意書
提出者 原のり子

【質問事項】
一 「アクティブChojuプロジェクト」について
二 黒目川への油流出問題について

【答弁】
一 「アクティブChojuプロジェクト」について
二 黒目川への油流出問題について


一 「アクティブChojuプロジェクト」について
 知事は、2024年第1 回定例会の施政方針表明において、「高齢者が自分らしく活躍し、不安なく生活できるよう、『アクティブChojuプロジェクト』を展開します」と述べました。そして、その冒頭で、「6 月に『プラチナ・キャリアセンター』を虎ノ門に開設し、意欲あるシニア層が、人材不足に悩む中小企業で自らのスキルを活かせるよう支援します。また、都が発祥のシルバー人材センターにつきまして、多様な職種や分野の新規求人先を開拓するなど、時代の変化に合わせて活性化を図っていきます」と述べました。ほかにも、高齢者の住まいの問題、認知症、介護・看護人材の確保などについて述べられています。
 高齢者が自分らしく活躍し、不安なく生活できるようにしていくことは重要ですが、問題は、それを高齢者の自己責任にせず、都としてどういう支援をしていくかです。「アクティブChojuプロジェクト」がそういう内容になるのか、いくつか確認します。

1 プラチナ・キャリアセンターのねらい、内容、対象者はどういうものですか。

2 プラチナ・キャリアセンターの予算額、その内訳、運営主体についてうかがいます。

3 プラチナ・キャリアセンターとシルバー人材センターは、競合はしないのですか。

4 シルバー人材センターは、区市町村単位に置かれ、国や地方公共団体の高齢社会対策を支える重要な組織として、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」にもとづいて事業を行う、都道府県知事の指定を受けた公益法人です。高年齢者が、はたらくことを通じて生きがいを得るとともに、地域社会の活性化に貢献する組織です。
 知事の施政方針では、「多様な職種や分野の新規求人先を開拓するなど、時代の変化にあわせて活性化」と述べられましたが、シルバー人材センターの目的と役割をどのようにとらえていますか。

5 シルバー人材センターの登録会員が生きがいをもって働くことができるように、事故防止のための対策は欠かせません。会員の健康管理やフレイル予防などの研修や講習が重要です。こうしたことへの支援が必要ではないですか。

6 シルバー人材センターは、昨年10月からのインボイス制度施行に伴い、就業した会員の配分金に含まれている消費税の支払い義務がセンターに課せられることになりました。いわゆるフリーランス法が施行されると、従来の請負契約から新契約への移行により消費税負担は無くなるが、それまでの間は消費税の負担が生じます。あるセンターでは、経過措置があってもなお、2023年度下半期と2024年度分で1,000万円の負担になると話します。それについては、自己財源より負担しなければなりません。
 さらに、フリーランス法で新契約へ移行することに伴い、会員一人ひとりへの就業条件の明示や、スマホ等を活用するための会員への操作研修やシステム変更の費用などが負担となります。制度変更にともなう、職員人件費、O A 機器の購入や各種研修の外部講師委託費用などについて、都としては、どのような支援をすすめるのですか。

7 あるシルバー人材センターの職員は、「新契約になっても顔の見える関係を大事にしたい。会員さんの話しを聞くことが大切な仕事。それがシルバーの存在意義」と話します。知事は、東京都発祥のシルバー人材センターだと強調されました。単に仕事をあっせんするのがシルバーではありません。地域に根差し、ボランティア活動も含めさまざまな地域貢献をしています。今後、都としてどのような支援をすすめていきますか。

二 黒目川への油流出問題について
 東久留米市を流れる一級河川、黒目川に油が流出する問題がひんぱんに起きています。昨年の6 月23日は降馬橋近くの雨水溝から大量の廃油が流出、12月6 日、2 月19日、3 月16日は楊柳川と黒目川の合流点に油が流出していました。住民の方が発見しています。昨年の6 月23日の場合は、廃油を入れていたドラム缶を外に出していたため、そこに雨が流れ込んで漏出し、それを事業者が流してしまったことが原因だとわかり、事業者への注意と管の清掃がおこなわれました。東久留米市では、市の広報で、注意喚起の記事を掲載しました。しかし、その他の3 回は原因がわかりません。きちんと原因を究明し、再発防止の注意喚起が必要です。
 この場所は、湧水点にもなっています。黒目川は、鳥も多く飛来し、希少な生物、植物が生きている貴重な川です。将来に引き継いでいくために、以下質問します。

1 黒目川の管理は都の責任ですが、河川監察はどのぐらいの頻度でおこなっていますか。そのなかで、今年度は、どのような課題があり、どのように対応しましたか。

2 6 月23日の油流出後、東久留米市では広報で注意喚起の記事を載せましたが、東京都としてはどのような注意喚起をおこないましたか。

3 事故が起きた場合の原因究明、事故現場の対策、原因元への指導などは、都と市の責任の所在はどのようになっていますか。

4 住民の方が通報した12月、2 月の油流出については把握していましたか。どのような対応をされましたか。

5 原因究明すべきですが、現在どのような対応をされていますか。

6 東久留米市議会でも議論されていて、そのなかで、「灯油のようなにおいがあった」ということも言われています。黒目川と落合川の間を流れる楊柳川は黒目川の支流です。楊柳川に油が流れ込んだ可能性もありますが、この場合の原因究明と対策の責任の所在を明らかにしてください。

7 河川の環境を守るために、都としても、頻発している油等の流出について注意喚起の広報をすることが必要だと思いますがいかがですか。


2024年第一回都議会定例会
原のり子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
一 「アクティブChojuプロジェクト」について
1 プラチナ・キャリアセンターのねらい、内容、対象者はどういうものか伺う。
回答
 プラチナ・キャリアセンターでは、シニア世代の社員等が、その力を副業等を通じ新たな会社で生かすことができるよう、就業の後押しを行います。

質問事項
一の2 プラチナ・キャリアセンターの予算額、その内訳、運営主体について伺う。

回答
 プラチナ・キャリアセンターの創設に関する令和6 年度予算額は約4 億6,600万円であり、その内訳として、開設に係る経費及び事業運営に係る経費を計上しています。施設の運営主体は東京しごと財団です。

質問事項
一の3 プラチナ・キャリアセンターとシルバー人材センターは、競合はしないのか伺う。

回答
 プラチナ・キャリアセンターは、シニア世代の社員等が、その力を副業等を通じ新たな会社で生かすことを目的としています。
 シルバー人材センターは、会員に働く機会を提供することを通じて、会員の生きがいの充実や生活の安定、また、地域社会の発展や現役世代の下支えなどを推進することを目的としています。

質問事項
一の4 知事の施政方針では、「多様な職種や分野の新規求人先を開拓するなど、時代の変化にあわせて活性化」と述べたが、シルバー人材センターの目的と役割をどのようにとらえているか伺う。

回答
 シルバー人材センターは、会員に働く機会を提供することを通じて、会員の生きがいの充実や生活の安定、また、地域社会の発展や現役世代の下支えなどを推進することを目的としています。

質問事項
一の5 シルバー人材センターの登録会員が生きがいをもって働くことができるように、事故防止のための対策は欠かせない。会員の健康管理やフレイル予防などの研修や講習が重要であり、こうしたことへの支援が必要だが、見解を伺う。

回答
 都は、シルバー人材センターを支援する東京しごと財団と協力し、安全就業のための研修等を実施しています。

質問事項
一の6 制度変更にともなう、職員人件費、O A 機器の購入や各種研修の外部講師委託費用などについて、都としては、どのような支援をすすめるか伺う。

回答
 都は、シルバー人材センターが制度変更に伴う事務手続をデジタル技術により適切に進めることができるよう支援を行います。

質問事項
一の7 知事は、東京都発祥のシルバー人材センターだと強調したが、単に仕事をあっせんするのがシルバーではない。地域に根差し、ボランティア活動も含めさまざまな地域貢献をしているが、今後、都としてどのような支援をすすめていくか伺う。

回答
 都は、令和6 年度、シルバー人材センターが地域での新たな仕事の立上げに必要な支援を行います。

質問事項
二 黒目川への油流出問題について
 黒目川の管理は都の責任だが、河川監察はどのぐらいの頻度でおこなっているか、そのなかで、今年度は、どのような課題があり、どのように対応したか伺う。

回答
 都における河川監察は、河川法、海岸法、砂防法、砂利採取法、地すべり等防止法、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律及び公有水面に関わる違法行為の取締り及び違反行為の排除を目的に、都管理河川において年1回以上行っています。この取締りの対象及び違反行為には、河川の水質を汚濁させる行為は含まれておりません。
 黒目川では、令和5年9月に河川監察を実施しましたが、違法及び違反行為はありませんでした。

質問事項
二の2 6月23日の油流出後、東久留米市では広報で注意喚起の記事を載せたが、都としてはどのような注意喚起をおこなったか伺う。

回答
 都は、広域自治体として九都県市で連携し、油等を海や川に流さないよう普及啓発を行っています。

質問事項
二の3  事故が起きた場合の原因究明、事故現場の対策、原因元への指導などは、都と市の責任の所在はどのようになっているか伺う。

回答
 水質事故発生時の状況把握、規制対象事業者への指導等は、都と区市町村が連携して行っています。

質問事項
二の4  住民の方が通報した12月、2 月の油流出については把握していたか。どのような対応をしたか伺う。

回答
 都は油流出を把握し、東久留米市と連携してオイルマットを設置して油の拡散防止及び回収を行いました。

質問事項
二の5 原因究明すべきだが、現在どのような対応をしているか伺う。

回答
 東久留米市において原因の調査を実施しましたが、原因の特定には至らなかったと聞いています。

質問事項
二の6  黒目川と落合川の間を流れる楊柳川は黒目川の支流であり、楊柳川に油が流れ込んだ可能性もあるが、この場合の原因究明と対策の責任の所在を伺う。

回答
 公共用水域に油が流出した場合には、都と市とが連携して状況把握や拡散防止措置等を実施します。

質問事項
二の7 河川の環境を守るために、都としても、頻発している油等の流出について注意喚起の広報をするべきだが、見解を伺う。

回答
 都は、広域自治体として九都県市で連携し、油等を海や川に流さないよう普及啓発を行っています。